知り合った二人は
それからいつも一緒
離れている時は
胸の中で語り合うよ
アフターファイブのお決まりは
いつものところで待ち合わせ
仕事のときに考えた
今日のコースを走ろうよ
....
君の武器はなんだ。
君は何を武器にして、戦い生きるのか。
この世の中
武器なしでは生きられない。
身に付けた武器。
養い育てたその威力をもって、
自分の道を切り開く。
....
およそこの世に安定のときはなく、
平和のときは戦いにおびえ、
戦いのときはひたすら小声で、
平和を唱えてきた。
....
張るだけ張ったお腹は
もう既に満月気分。
膀胱までも圧迫して
おしっこをちびり ....
赤い陽が窓を照らし
光りに満ちた僕の部屋で、
君の頬は
はじめてキスをしたあ ....
何事も自信とやる気の鉾を持ち。
輝ける目を盾に進み行く。
朝に備える、
私の武器。
私が君に会い
君を知り
二人こうして静かに時を過ごす事を
谷間の水音は知っていたというのか。
....
そこは、きらめく水筋と、
美しい堤防の続くところ。
長い長い弧を描いて、 ....
一人身になりたる寂しさは、
酒を抱いて夜を慰める。 ....
父よ
今日も変わらず ....
二人の御使いが、私の前を横切る。
振り向いたその時。
麻の被りのその奥で、悲しい目が語 ....
土を返して、日は落ちた。
今日の労は汗が知る。
肌着の臭いと、肉のこわばりが ....
男とは、勝手な生き物だ。
やりたいことをやり
いくつもの顔を使い行動を始める。
女とは、哀れな生き物だ。
優しさに憧れ
つっぱっていても
意志は堅いほど
脆く崩れる。
....
木の葉が落ちるは
時の習わし。
春は雨に打たれ、
夏は陽に焼かれ、 ....
たまには私のことを
思い出して下さい。
今のあなたに私が見えますか。
二人の楽しい思い出は、
もう色あせた写真の様です。
....
二人の夜の楽しみは来た。
時の川は海に流れ出で、
ただ広く深き、その青さに驚き
黙り込む。
空には力足りぬ、かよわき星達が
今ぞと
日を分かちて輝き出す。
....
陽を見て満ちるは誰が思い。
その重きに耐えかね
今、赤く染まり、傾きぬ。 ....
星をみて、
もの思う乙女らの瞳に映るは、誰の影。
....
人を好きになるのは、目に良いこと。
互いに目を見つめ心を読み合う。
昼に二人して野を歩けば、 ....
私は小さな事に喜びを感じた。
それは、心が通い胸が熱くなったとき。 ....
おまえは、また
さっきのことを思い出し
あれこれと、感想を言っている。
僕にとっては気にも掛けない何気ないことを。
大事そうに、思い出にでもしようとしてか。
二人の時を反芻して、 ....
陽も萎えて
窓に明りの点る頃、
冬の夜空に
寒は忍び寄る。 ....
君の瞬きと、僕との会話に、相関関係を発見したよ。
瞬きの後にうつむくのは、僕からの期待の言葉を待つとき。
そして二回連続の瞬きの後に、ちょっと横を見るのは、
期待外れのとき。
相関係数が、 ....
あいつが言った。
『二人の行く先がどうだ ....
グラスは唇へ。
酔った男の胸の内を、
言葉に照れる思いを溶かしながら
グイッと流し込む。
レーザーディスクの光の中に、
幻想の時間が映される。
言葉少ない二人の空間で、
君は濡れ ....
排気ガス、
吐いて過ぎ去る車の後を、
いい匂いとパクパクさせて
近代化の波が{ルビ集落=むら}にも来たよと、
みんなそろって追いかけた。
そんな子供らの姿を
川面に浮かぶ鮒の死に思い出す。 ....
清水の、冷やめきに足をつけ
苔生しの岩に座り、じっと目をすえ
水の空を見つめている。
私の意志は、音となり
風の通りを走り抜け、広がった。
音の波は、あの岩山で回析して、
森の谷間の小 ....
私の前を歩く人がいる。
私の後を歩く人もいる。
定めのない人混みにもまれ、
めまいと孤独に立ちすくむ。
そんな時に出会った人の助けを受けて、
まなざしの向こうに見つけた一点の印。
再び ....
いつしかうとうとと、
意識は明滅するその時に、耳はそれを感じ取った。
水を切るタイヤの音に、
『ああ、降り出したのね』とつぶやく声。
窓を開けると、霧のような雨が舞い込む。
街頭に照らさ ....
私は忘れてしまった。
大事な言葉を告げようと思っていたのに。
唇の動きをなぞってみても言葉になっていない。 ....
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