ノアが神様に言われて地上の全ての生き物を
つがいで舟に乗せ
新天地を目指し幾日もかけて
新しく住む地を探していた時に
初めて地を見付け
それを知らせたのが
鳩だったのだよ
お父さんは ....
海よ
お前が産まれたのは
イブの日なんだよ
お腹を痛めた母さんは
たった一人病院で
お前を産んだんだよ
父さんは
知らせを聞いて
すぐタクシーで病院に
向かったのだけれど
間に ....
神奈川に棲むハグレル鰯が
北海道に雪解けと合わせて
移り棲むらしい
今、札幌に来てるけど
何処かお勧めの店を
紹介して欲しいんだけど…
そんな電話がくる
店長はみやさんって云 ....
家を訪ねた時
部屋の彼方此方に
黒々と
「呪」と書いた紙が
沢山貼られていた
情けは人の為ならず
違うか
人を呪わば穴二つ
そう言って
忌まわしい文字を書くこ ....
「Somewhere Over The Rainbow」
あの
七色の橋が
青空に溶け消える前に
そっと
踏み出して行こう
子供の頃見た夢の国
もう
幾年月 はや流れ ....
〜しりとり四行詩より〜
口笛吹いて 別れて来た
この道のりに ふと振り返ると
いつも 困っていた時には
道しるべとなっていたあなた
↓
あなたに逢えて気付いたことは
愛が心を育むこと ....
玄関のチャイムが鳴り出てみると
「宗教勧誘の二人連れ」が
冊子片手に立っていた
うわっ!
厄介なことに扉を開けてしまった
と思う間も無く
妙に愛想良い笑顔を浮かべながら
昨年の震 ....
〜しりとり四行詩より〜
夕焼けに託した 白い霞のような恋とか すばらしい失恋の焦がれ
すばらしい 景色に燃ゆる夕焼けの 恋とかを彩って
恋とか平和を願うんだ 夕焼けの子らのすばらしい 無邪気 ....
〜しりとり四行詩より〜
いっぱいの 期待に
居ても立っても 居られず
体たらくな生活は ひっそり
のつのつと降る 雪のしずか
(2005/02/15)
〜しりとり四行詩より〜
瓶詰めの募る想いの恋文を
いたたまれずに流した冬の兎飛ぶ
蒼ざめた海に心燃やして
今も届かぬ若き日の浪漫
(2002/11/12)
波のようなうねりのふちに
透き通った涼しげな深い藍の色
始まりの終わりに出会った時は
黒い出目金だったはずなのに
報われない恋を知って
猩々らんちゅうに変わった
流れてくるメロディ ....
空渡る鳥鳴く 愛し人の歌よ
短かき夏の日は 風に羽ばたき去り
遥か彼方 どうかどうか逢いに帰る
その日まで歌って
旅の宵鳥啼く 切なき笛のよに
雲湧き高くして 現世遠く去り
故郷離れ ....
そ○○○○えば、
住む○達の中で○○な○○持つ住民を
恐○にお○しいれるに○、
十分○○○大事○だっ○。
こん○大きな都市だからこそ、
○のロ○ンの返○の○○に、
○栄を張り合 ....
うるさい位にジャズが、
大きく流れている薄暗がりの小さな喫茶店。
会話厳禁の中で、
三人はそれぞれに思いを馳せて黙りこくっていた。
十六才の僕は喫茶店と言えば
ホットを頼むのが礼儀なの ....
朝早く
日の暗いうちに電話が鳴り響く
母さんからだった。
朝の4時過ぎに
兄貴が息を引き取ったと
着信履歴には
妹と母の履歴が続き
留守電にはメッセージが
残ってもいた
動揺 ....
一昨日の夜更け
妹から電話が入る
21時に危篤状態になったよ
これからなら行けないよ
素っ気無く答えた
今日になって夕方に
車を飛ばした
ゼロゼロと絡まる痰い
酸素 ....
こんな自然に囲まれた
景色の良い養老院に
住めるようにしてくれたんだね
うねうねの小道を
両手一杯の手荷物で汗だくの父さんと
ボクの手を引き黙々と歩く母さんの後を
ばあちゃんは
....
こんな時間に一体誰なんだよ。と。
少々不機嫌になりながら
重い腰を上げて電話に向う
受話器の向こうから
「みきょーかい?
かぁさんだよ。
モト―が、いよいよだよ。
長くない ....
はいよー!シルバー!
ローン・レンジャー!
いつも兄のおさがりの
少し大きな上着を着せられていた
洟を拭ってペカペカした袖の先に
確かに有ったアレは、何だったのだろう
家の手伝 ....
手話言語を基本としたノンバーバルコミュニケーションの講義を
福祉医療系の専門学校でほぼ十五年間ほど続けていた。
その間に出会った生徒一人一人を
鮮明に覚えているかというと覚えきらない現実があ ....
さて
「手話を基本にした
ノンバーバルコミュニケーション」って
一体どんなんだろうと
前回思った人も居たと思いますが
二講目の今日は
テキストを使います。
手元に札幌聴力障害者協会か ....
お酒が飲めない体質だと気付いたのは
まだ若い二十代の初めだった
看護婦さん達の飲み会に誘われ
お目当ての女性も参加することを知ったから
精一杯のお洒落のつもりで
当時
ステージで着てい ....
もうこれで充分だとでも
言うのだろうか
まだだ。まだなのだ。
米が無いことを嘆き呟けば
芋や南瓜が60kgも届いたじゃないか
ふた月を米無しで過ごすことに
愚痴を溢せば
30 ....
声帯の下から胃の入り口まで癌が拡がっていると
入院して一週間目の兄が一本目の点滴を受けながら
病室で静かに語る
声帯が大丈夫だったことに安堵した様子で
芸大の声楽科に入って声楽家として
....
ぐるゥり山に囲まれたこの村だでぇ、こん時期ンなれば、ホレ、あの屏風山から山おろしが、『ごおごおっ、ごおごおっ。』っての。ソラ、屏風山のずっと向こうサ白むくの「せせらぎの峰」に寄り添う様にセ、おっきな ....
婦人服リサイクルの店「るうぷ」は
九年目で十年を待たずして
閉店せざる得ないことになった
彼女の夢の一つが消える
二台あった軽自動車も
彼女の車は手放すことになった
税務署から ....
すぼまって逝くように
夕闇が押し寄せてきて
怯えた心が微かに震え
満月を待ち焦がれてる
懐かしい古い唄を口ずさみながら
それでも寂しさを追い払えない
それは誰のせいでも無いことぐらい
....
まぶしいくらいの
あついひざし
・・・・のはずが
なんとも
すきとおったそら
たいように
ちかづこうとせのびしても
のびていないせたけ
みな
あたりいちめんで
えがおを
....
繁殖期を過ぎた蝉が松の林に転がっていた。
繁華街の馴染みのライブバーで本当はテレキャスが欲しいんだけどなんてことを言いながら見た目は派手だけれども実は安物のアコギを抱えた若者が今夜のライブに精一 ....
紅い金魚をお祭りで買ったのは
小学校のとき
本当はミドリガメが欲しかったんだ
けれども
最後まで言えず仕舞いだった
金魚ばちに一匹の金魚は
夏休みの終わりとともに
死んでしまって裏庭 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
0.39sec.