青い翼を探しに行こう
なんでも願いを叶えてくれるという
あの伝説の青い翼を

ここからは険しい道のりだから
きみはあの森の小屋で待っていておくれ
ぼくは必ず帰ってくるから
青い翼を見 ....
毎晩
明かりを消してベッドにもぐると
鈴虫のオーケストラがやってくる

隣で寝ているパパの
いびきがタクト代わり
いっせいに鈴虫たちが鳴き出すんだ

交響曲? 管弦楽? それとも合 ....
お風呂から上がると
いつものように彼は、部屋で一人静かに本を読んでいた
私は彼の読書の趣味には全く興味がないが
本を読んでいるときの彼は、何よりも幸せそうに見える
彼から半径2メートルほどの範 ....
おばあちゃん、久しぶり
ここに来るのはいつ以来だったっけ
たびたび来られなくてごめんね

あなたの息子夫婦は、相変わらずまた
旅行に出かけましたよ
今年は雨ばっかり降って寒いから
あんま ....
どうして口をへの字に曲げてるの
彼が訊く

だって重力の法則には逆らえない
不満 怒り 悲しみ 憤り
みんなして私の口を両端から引っ張るんだもの

どうしてそんなに不味そうに食べるの ....
あみだくじ
あみだくじ
からくじ なし の あみだくじ
しまいまで ぶじ たどりつけるか あみだくじ

じんせいは あみだくじ である
めのまえに つぎつぎ あらわれる せんたくし を ....
お風呂で髪を洗っていたら
風呂桶の底でぴちゃりと音がして
鯉の白い腹が光った
押入れを開けたら
冬眠し遅れた熊が
せっせと寝床を作っていた
風を入れようと窓を開けたら
二列縦隊のてん ....
この指に「とまれ」と名前をつけたら
隣り合っているほかの指には、やはり
「とまら」「とまり」「とまる」「とまろ」
と、五段活用させて名づけるべきなのか
あるいは
「すすめ」「まがれ」「う ....
ある朝 鏡を見ると
もうひとつ 口ができていた
口の横が 赤く腫れて
みるみる膨れあがり
ぱっくりと割れた
もうひとつの口は
本物の口より大きくなった

もうひとつの口は
思いも ....
シンメトリーな物体は
すべて顔に見える
ということに気がついた

カーテンの柄
絨毯の模様
古ぼけた衣装ダンス
服についてるボタンのひとつひとつ

みんな息をじっと殺して
わたしの ....
卯左飛四(10)
タイトル カテゴリ Point 日付
青い翼自由詩104/2/24 1:32
耳鳴り自由詩0*04/2/24 1:29
無の世界未詩・独白103/11/18 20:18
親愛なる祖母へ自由詩2*03/11/14 0:53
だだっこ自由詩2*03/11/14 0:48
あみだくじ自由詩103/11/14 0:45
プリン ア・ラ・モード自由詩2*03/11/9 21:07
この指とまれ自由詩4*03/11/9 21:05
ヘルペス自由詩6*03/11/9 20:45
シンメトリーの法則自由詩4*03/11/7 22:26

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