ダルメシアンたら ダルメシアン
白黒ぶちの ダルメシアン
細身の身体の ダルメシアン
白黒お目々の ダルメシアン

あんたのお目々は まん丸お目々
人の目よく似た まん丸お目々
白目と黒 ....
幼い頃お父さんは万能だった
何でもしてくれて
出来ない事なんて
何にもないと思ってた
そんな私一人の思いこみを忘れた頃
それと私は向き合った

朝起きたら動かなくなっていた鳥を
季節は ....
どうしようもない私だから
どうしようもないくらい
人の役に立たない私だから
せめて死んだ後くらい
人の役に立てるよう
私が死んだ後
私の体を利用してください

自分があきれられるほど
 ....
くぅるり からり くぅるり からん
時計の針が廻るごとに
時の糸を紡いでく
くぅるり からり くぅるり からん
紡いだ糸を織り上げて
あなたはそれを染め上げる
あなたの心が染め上げる

 ....
しゅらららん しゅらららん
晴れた気持ちのいい天気の日には
自転車も気持ちのいい音を響かせる
しゅらららん しゅららららん
その音を聞いていると
私もとてもいい気持ちになる
ゆっくり自転車 ....
一人暮しをはじめた時
嬉しかった事は
自分の冷蔵庫
自分の電子レンジ
それと消火器を買ってもらった事

「使わん事がええんだけど」
そうだけど一応用心のため
消火器一本も引き連れお引越 ....
深い赤い色の革靴を買った
一目見て一緒に歩きたいと思い
なんだか運命を感じて心がときめいた
深い赤い色の革靴を買った

履き心地の良さは
運動靴には負けるけれど
しなやかな光沢のある表面 ....
時計の針が突き刺さって
シャボン玉は割れた
中の空気と外の空気が交じり合って
辺りを静かに漂う
熱を冷ますように
わずかな水分が空から降りてくる
心がほんの少し重くなる

シャボン玉が ....
鞍馬に行ったときに
欲しくてしかたなかった狐面を買った
祭では私の後頭部から祭を見ていた

私が見ているものの
後ろにあるものを見ていた狐面
私の後ろにいる人に
話しかけていた狐面
頭 ....
終電の終わった線路に
踏み込もうと思ったけど
青く点灯する信号を見て
しばらく迷った末 やめてしまった
スタンド・バイ・ミーごっこは難しい

夜だけど
いつも感じる夜とは匂いが違った
 ....
青いビニールシートの囲いの中から
海を越え
国境を越えた国の音楽が聞こえる
私の知らない楽器の奏でる音
中に入るとそこの空気が
赤く染まっているように見えた

とてもにぎやか
でもうる ....
階段の下をくぐって
木の合間を通りぬけ
何かと狭い思いをして
ようやくたどり着いた
いつもは人が落ち着かない
そそり立つような
建物の合間にできた憩いの場
モグラの巣にでも
お邪魔した ....
大きく見開いた目は
何かに驚いたようであり
何かをじっと
見つめているようであり
何かを必死で
探しているようでもあり
そして
見えている全てを
ごくごく自然に
受け止めているようで ....
「ねぇねぇ奥さん、このところいかがです?」
「中の上、といった所かしらねぇ奥さん」

何処かで聞いたような
よくあるような
井戸端会議的会話も詰まっていそうな
丸っこい外郭
お喋り好きそ ....
二つの小さなビンに詰められた
ピンクと水色の奇妙な物体
人のような形をしているけれど
腕とか 足とか すごく曖昧で
でも
体全体から意思を発しているような
とても奇妙な二つの物体

「 ....
見慣れた空間に
立ち並んだ仮設店舗
当日露店商が
人懐っこさや笑い声
異国の音楽 歌なんかを
私たちから引っぱり出す

体からちょっとづつ
一人一人からちょっとづつ
溢れ出したエネル ....
ページをめくれば
ほら 其処は
現実と幻想の入り乱れた
混沌とした世界

ページをめくれば
ほら あなたも其処の住人

脱け出す術は ただ一つ
逃げ出す術は ただ一つ

存在を  ....
パキンと空が割れたから
鳥は飛べなくなった
ツトツト水が踊り出す
水のない川で

私は部屋の中
天井を見ている
どんどん高くなっていく
縞模様の天井を

首を曲げたら
壁が倒れた ....
昨日見た夢 不思議な夢
透明な存在のお婆さん
世界と一緒に居たくて
レモン汁絞って
世界を沈めてしまう
私は縁側に座っている父母(ちちはは)に
冷蔵庫のコップに
麦茶を入れにまた戻ってく ....
懐かしい笛の音
ぜんまい廻る音
かたかた兵隊
整列前進

踊り子の女の子
足取り軽く
くるぅりくるくる
真っ赤なスカート翻し

おりの中で獣等
静かに騒めき
ストライプの玉が
 ....
虹が出たら
虹の付け根が見たくて
みんなで虹の端目指して
駆け出した
でも近づくと虹は
近づいた分だけ遠くなる

それでも走っていくけれど
行けば行くほど 遠くなる
それを繰り返して ....
きゅっ きゅっ きゅっ きゅっ
涙腺きゅっきゅっと締め付けて
涙がほろーりほろほろこぼれてく
一口食べたらきゅっ
二口食べたらきゅっきゅっ
三口も食べたら そりゃ あなた
涙も出ますわ 催 ....
夢の続きはいつも空白 何もない
思い出そうとするけれど
水が手から
するするこぼれ落ちるように
夢が記憶から
流れ出てしまう

だから いつも 何もない
かすかに残っているのは
断片 ....
くるくる 渦を巻きながら
回っているものは何?
失した記憶 悲しい過去
みんなみんな
虚空に溶けてく

朱い色が時を紡いで
くるくる くるくる
回っている

向こうに見える影は誰? ....
海の底にて
名をば呼び
たなびく風に
誘われて
幾度となく見た
この景色

渇いた砂に
涙のあと
つきる事無く
この身を埋める
あとはただただ
眠るだけ
海の底の墓標にて
 ....
静かな蓄音機
音を集めている
風の歌
空のつぶやき
草の声
みんなみんな
吸いこんで
小さな箱に
ため込んでいる

静かな蓄音機
音を探している
小さなざわめき
悲しみ
鐘 ....
くるくる廻る
くるくる廻る
時計の針が時を紡ぐ
糸を紡ぐよに
くるくると

くるくる廻る
くるくる廻る
水が世界をめぐる
大地と海と空とを
くるくると

くるくる廻る
くるく ....
ますます狭い部屋に
閉じ篭もってゆくわたしを
あなたは窓の外からチラリと覗いて
さも知った風に
典型的な自閉症だね
なんて言うから
わたし おかしくて
おかしくて
うつむいて肩を震わせ ....
こすってもこすっても
とれぬ三日月の影を
外套の裾にまとわりつかせながら
深淵なる闇の中を 独り歩く

遠くに見えるはおぼろげな光
温かき人の光
手元にゆらめくはうつろな光
冷たき心の ....
ゾウはゆっくり移動する
一日に自分の足で
歩けるだけ移動する
長い一生
ゆっくり過ごす

人間はせかせか移動する
大人は特に
せかせか歩く
短い一生
自分の力だけじゃ足りなくて
 ....
明楽(153)
タイトル カテゴリ Point 日付
ダルメシアン自由詩007/9/8 23:23
初めての死自由詩207/9/7 16:12
どうしようもない私だから自由詩107/9/7 16:11
願う自由詩1*07/9/7 16:10
自転車自由詩107/9/6 8:29
消火器自由詩007/9/6 8:29
自由詩107/9/6 8:28
祭の後自由詩107/9/5 8:19
狐面自由詩107/9/5 8:19
帰り道自由詩407/9/5 8:19
TOY'S自由詩107/9/3 22:53
どすこい喫茶自由詩107/9/3 22:53
素焼製モアイ像自由詩007/9/3 22:52
青色熊型硝子細工調味料入自由詩107/9/2 21:19
宇宙人自由詩107/9/2 21:19
自由詩107/9/2 21:18
百科事典幻想自由詩007/9/1 17:19
ライオンの卵自由詩107/9/1 17:19
昨日見た夢自由詩007/9/1 17:19
バランス芝居自由詩007/8/31 16:23
虹のかけら自由詩3*07/8/31 16:22
催涙バナナ自由詩1*07/8/31 16:21
夢の続き自由詩107/8/30 15:07
オウム貝トンネル自由詩007/8/30 15:06
海の底の墓標自由詩107/8/30 15:06
静かな蓄音機自由詩4*07/8/28 15:11
流転自由詩107/8/28 15:10
自由詩207/8/27 22:35
晩秋自由詩207/8/26 22:29
ゾウの時間自由詩007/8/26 22:29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 
0.33sec.