私は何も持ってはいない

輝かしい栄光も

妬むべき宿敵も

愉快な思い出も

乗り越えるべき壁も
病や

貧困や

苦労さえ


私は私でここにいる
昨日も

 ....
思考は
先の見えない糸のように
絡まり
歩みを阻む

出口は見えているのだ、
キレイなもの
都合の良いもの
それらだけを抽出して辿れば
絡まることなど知らずに着ける


しかし ....
暗さも引き連れた
仄かに蒼い空

微睡みの中
思考と景色の温度が一致する

足先から砂になり
蒼い風に流される


午前4時
私はそっと
景色に溶ける
長かった闇のトンネルも
出口はあるようだ

微かな光が目の前に一点


何度途中で
「闇の中で死んでも構わない」
と諦めかけただろう

やっと

やっと。


さあ今 ....
一人になると
ぐわん、と
影が大きくなる


消えたパーツは
二度と
戻らない


だから
形の合わないパーツを
空いた隙間に
ねじ込む


だから
きっとうまく ....
私はなにを望んでいたのだろう


平坦で
幸せなだけの
人生なんて有り得ないのに


地味で
地道な
日々が続いてく


ただそれだけ
「いつか高く飛べる」

「きっとあの空に届く」




希望は、
願いは、
理想は、
夢は、
果てしなく
そして

儚い。


あの日
飛んでみたかった空は
 ....
自分の手で変えることができることなんて
ほんの少ししかなくて
大事なことほど
すでに決まっている


どれだけ叫んだって
どれだけ喚いたって

決められた通りに
ただ流れ去って ....
流れゆく時間の中では
形あるモノも
心の中にあるキモチさえ
移り変わっていく


安住できるような
「絶対」だとか
「永遠」は
存在しない


自分の中の
世界が広がれば広が ....
蒼井真柚(9)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩011/10/2 22:37
思考と歩みの先に自由詩011/3/14 1:20
午前4時。自由詩9*11/2/25 4:17
ヒカリ自由詩110/12/13 1:40
心の隙間に影が落ちた日自由詩208/4/17 1:53
日常自由詩008/4/15 1:38
空は。自由詩107/11/1 4:11
既定事項自由詩2*07/4/25 2:06
I pursue ...自由詩2*07/4/16 3:23

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