黄昏に頬杖ついて

中身の持たない独り言
聴こえぬように
聞かれぬように


水面のか細い光の先を
なぞる視線も定まらず
虚ろに泳ぐ溜め息吐息
覚らぬように
悟らせぬように

 ....
幾つ数えたか
小春の
日和に
秋桜一輪


片足を無くした日を
覚えてはいない
忘れた方が幸せな事と
知ってか知らずか
教わらなくとも身に付けていた


幾つ零れたか
小春の
日和に
葉が一舞


片 ....
水溜まりが広がってゆく
落ちて
溶けて
零れて
散った


か弱い雲が満ちてゆく
解けて
崩れて
巻かれて
弾けた


屋根が哀しい音色を拾う頃
軒では波紋が跳ね返り
 ....
揺れるのは
花だけじゃない

ひとひらに広がるもの
ひとひらにそよぐもの

風に踊る葉の反射
水に映るありのままの景色


誰かの歌に傾けた
心と耳のしずく


どれだけち ....
何十年もの月日
夏の温度と風
移り変わる情緒
夜空に響く笛の音と
地面を振動させる太鼓
勇壮で壮大な魂の共鳴

時代は変わっても
代々受け継がれ
時代と共に廃れゆく迫力をも
一眼と ....
祭りの夜は雨でした。

カメラを片手に
あなたを探して
緊張を撮影した私
ぼやけた色とりどりの風景に
あなたはいない

溜め息を雨粒がさらってゆきました。

意味の持たない写真達
 ....
何をおもい
何をみつめ

紅が
雲をとらえ
空が
紅を受け入れた

同化していく地上に
根を張り
弱ささえ伺えるような一輪
それなのに深い桃色は
紅に包まれてもなお
奪われることなく凛と成し
魅了して ....
守り
支え
寄り添う

金色の羽根で
そよぐ光と熱
つがいで在ることを望み
隣に在り続けることを選ぶ
背中の愛をヒラヒラと
緑たゆたう木陰のほとり
ブランコが揺れる光景のような
優しい風が吹いている
 ....
『せんせい
あのね、
きりかぶのかげに
あさがおをみつけたよ』

とってもきれいで
なつかしくて
すごくうれしくて
なきそうになったよ
だってね、せんせい
なつのはじめ
ちいさなプランターに
みんなの ....
遊び疲れて眠る夜
朝が待ち遠しくて
ぐっすり夢の中


時間を知らせる鐘の音と
“昨日”が明けたとさえずる小鳥
待っていた割には弱い寝起きを
困った顔で覗く太陽

『おはよう』は始まりの扉
とんぼがキ ....
意地を
張ってる
だけ

日々習得する仮面を強がりと呼び
日々解脱する鱗を素直と知った


寂しさ

切なさ

自業自得で
庇う対象

自分
でないことくらい明確なだけに
余計
意地を張ってやり ....
宛先のない手紙を書いてみても
言葉が消えていくばかり

想いを込めて唄を漂わせても
風に飲み込まれていくばかり

鳥のさえずりに吐息を乗せても
空は移ろうばかりで
雫を望む瞳が落ちていく



アスフ ....
本当はね
この手で貴方を
守りたかったんだ


本当はね、
胸の奥のピュアな部分で貴方を
愛しぬきたかったんだ


本当はね。
この命を賭けて貴方を
支えたかったんだ


本当はね、
本当はね。
全て ....
わたしは、
泣きたかったのかも

しれない


想い続ける強さや
忘れる覚悟の散乱する
小さな小さな心の渦に
どこか疲れて

泣いて
流して

笑いたかったのかも

しれない


飛んで
どこまでも高 ....
掴んだ袖先の感覚

少しずつ触れていく記憶

心の棘が零れてゆきます。


愛おしいと想えば想うほど
見えない旅路が怖くなる

恋しいと呟けば呟くほど
過ぎた海路に不安が浮かぶ

しないはずの後悔に言 ....
あなたは
かけがえのない空

そう悟ったのは

自信の欠落したあの日から
幾月を見送った頃


新しい光
淡さを秘めた数分
あなたを忘れた数時間
掬われた空虚に
多少の望みを残したまま
捕らわれ戻る景 ....
素直は真実
伸びゆく蔦のごとし

言葉は時に不安と化し
想いは常に苦悩を招く


失いし光には、闇
授かりし闇には、光
交互する反面の賜り

汝の笑みこそ
己の幸と知り
安らかなる御霊のおぼろ



 ....
砂の降る慌ただしい時間

追われて
追いつかれて
消えてった

オブラートで隠した影法師
穏やかに流れ始めた星の砂

量れない時間の中で
三日月の美しさに見とれていた

切なさを忘れた鳥が渡る
あなた ....
“escape”
当たり前になった日々
わずかばかりの傷と
大げさな被害妄想を
繰り返し繰り返し並べて
“pride”という線を
綺麗に描こうと必死だった



“It's giv ....
言葉なんて要らなかった

準備なんて必要なかった

そこで見た
新緑の美しさと
太陽の優しさを
全身で受けた高鳴りに
静寂があれば
それで、それだけで
好かった
激しい雨
重く深い雲の隙間
金色の夕陽
霞む虹


フロントガラスの滴り
暗さの垂れた前方
真横に広がる黄昏
対向する光のパズル


終わりを支えた始まりが
忘れ去られようと ....
星空を覆う月光の下
短命を謳いそよぐ枝先
姫りんごに似たその花は
果実のような香りを水面に滑らせ
波となり
風となり
記憶を繋ぐ橋となる


優美を掲げた桜は陽の下に

魅惑を秘めた桜は月下に

優雅 ....
陽射しが暖かさを含み始めた
ある朝の斜光の細めた瞳に
真綿を摘んだ


のせられていく色と
頼りない呼吸
指折り数えた銀世界の掟を
誇らしげに靡かせて交合する


穏やかな春日に
零れた光
それはそれ ....
わずかに残る雪の側で
ひっそりと春を告げる花
小さく纏まってゆく姿に刹那を抱き
精一杯の可憐を刻む


この雪の
命と共に消える花
残された時間を数えるような眼差しで
そっと寄り添い咲いている


繰 ....
桜の淡さ
光陽に咲く
冷たさを残す入り口で
若葉と戯れる春風は
蕾の鼻先をくすぐった


弾ける音が聴こえてきそうな
澄んだ青空の下
起きているのか眠っているのか
定かではない雲と ....
巻き戻されて
巻き戻されて


声が
聴こえた
すぐ側
頭上の左側

いつもの無愛想が緩む
予想外なヒトコマに零れた笑み
不自然な時間はまるで
日常茶飯事のような顔つきで
悪 ....
見つけられずにいた輪郭
朱の陽と聴き慣れたメロディー
どこか淋しげな砂の中で交わる


縛っていた想いは風と同じ
少しずつ柔らかくなり
解かれ
移る
確かめた後ろは
綺麗に整理され ....
舗道が、濡れていく。
霧雨の小さな粒が、
少しずつ少しずつ洗っていく。
踊り始めた足元の波紋は弱く、
止む気配の見せない水脈もまた弱い。
傘も差さずに佇んで、
薄暗い空と浸された舗道を交互 ....
月日を重ね
くたびれた場所

君が転校していった夏から
笑いの消えた空間

何故だろう
僕は足を踏み入れていた


懐かしさは記憶を再現し始めて
君と僕だけの遊びを
君と泣いたトキを
僕と挑戦したコト ....
驚きは
予想もできないほどの不安定な鼓動を
寄せた
運命のイタズラと呼ばれる不可思議な時間が
崩れた階段を修復していく


小さなボタンを押す指
明らかに弾んでいて
意地の張り合いを ....
見崎 光(164)
タイトル カテゴリ Point 日付
ほおずき自由詩208/10/11 21:34
小春携帯写真+ ...108/9/23 20:54
こぼれて自由詩208/9/21 21:40
世界にひとつだけの「」自由詩208/9/19 22:21
じだい携帯写真+ ...308/8/3 8:56
雨の夏自由詩308/8/2 22:33
紅のおもい携帯写真+ ...808/7/27 22:21
あげは〜永遠〜携帯写真+ ...208/7/27 12:06
絵日記携帯写真+ ...4*08/7/21 11:29
通い道携帯写真+ ...1*08/7/21 10:32
好き、嫌い、すき。携帯写真+ ...3*08/7/19 22:37
『さよなら』のしかた携帯写真+ ...1*08/7/16 21:10
ねがい携帯写真+ ...3*08/7/9 21:34
涙の数携帯写真+ ...2*08/7/7 22:06
伝えたい…携帯写真+ ...3*08/6/10 20:59
ぽろん携帯写真+ ...4*08/6/8 21:46
ゆめ携帯写真+ ...3*08/5/17 21:33
追いかけっこ携帯写真+ ...208/5/12 19:01
チャレンジ自由詩108/5/5 22:49
無言もまた情緒携帯写真+ ...308/4/26 17:34
奇跡自由詩308/4/26 10:36
姫りんご携帯写真+ ...308/4/22 22:55
木漏れ日携帯写真+ ...108/4/21 23:50
残存携帯写真+ ...308/4/19 10:14
ひとひら、薫る自由詩208/4/17 21:44
ふりだし自由詩1*08/4/14 22:35
The lie自由詩2*08/4/7 22:07
自由詩6*08/3/29 13:33
ひとつ、ふたり。携帯写真+ ...108/3/23 15:21
夢酔自由詩2*08/3/15 11:05

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 
0.5sec.