ちっちゃいころ、セキセイインコと暮らしてた

空色のチーちゃん
チーちゃん、チーちゃんおはよ 
いろんなことばを 覚える いい子ちゃん

チーちゃんは 粟をつつく
粟が少なくな ....
また、一粒 涙をこぼす
こぼすたびに
わたしの心が汚れてゆく

この涙は
自分のために堕ちてゆき
床をぬらすだけの
水にすぎない

誰かのために
ながした涙は
 ....
からだとこころの 奥底で 黒い雲が うごめき
わたしは 思わず力いっぱい 虫歯たちを噛みしめる

いつのまにやら 歯はぐんらぐら 1本、2本と
抜けはじめ
わたしの顔の 形まで ぐん ....
わたしは 向日葵になりたい
テレビの上の花瓶からのぞく ちっちゃなちっちゃな 向日葵でなく

昔、由香と毎日みた 校庭の おっきなおっきな 向日葵に

春、双葉をひょこっとだして 子どもたち ....
きれいごとばかり 綴る毎日
偽善だなって
おもいます

もっと本当は 泥まみれの
汚いわたしが
ここにいるのに

やっぱり 偽善なのです
あなたの こころに なりたくて
わたしは  毎日  かんがえる
今 あなたは 何に 苦しんでいるの?
一番 嬉しいことは 何なの?

だけど わたしは あなたのこころが
わからない

 ....
何時だろう 目が覚めた  
風子は ふと 秀也の顔を覗きこむ
「ふふ 凍ってる かわいぃ」
秀也の腕がぴくりと動いた
「ねえ、逃げようか」風子はちょっとささやいてみる
「秀ちゃん、逃げるわけ ....
雨が降っている
ぱあっと晴れた 海が見たかったのに

なんとなく 落ちてゆきそな
そんな心に
うす暗い 朝の海は 似ているような気がして
食堂から見える海は 見ないことにした

良人は ....
イーダちゃん
62年目の朝が来ました

日本には あなたを苦しめた
原爆は 落ちていません

だけど この地球上で
戦争によってばらまかれた
放射能で 
殺され 傷つき ....
病院の 向いに 図書館がある
受診日は そこによるのが楽しみなの

でも今日はちょっと 違ってた
サンテグジュペリ、サンテグジュペリ・・・

探しているうちに くらりくらり
ふ ....
ひさしぶりに 朗読なんか しちゃったの
なんとなくね、賢治を読みたくなったから
『注文の多い料理店』
こわいね。こわいね。こわい話だね
だから 思いっきり こわぁく読んだ

結構体力いるか ....
朝起きて ちょっと物理をかじってから
英語の暗唱を ほんのちょっと

ああつらい ああつらい

あちこち痛いのが気になって
寝ころがったまま 3時になった

同窓会の通信を  ....
18歳のわたし
初めての アルバイト
働いてみたかった ただ それだけだった

ひょんなことから 15歳のゆきちゃんと巡り会った
「家庭教師をしてください」
でも、ゆきちゃんにはお金がなく ....
ススキノの病院で おんぎゃああっ と 産まれたわたし
そこから 「家」とかいうところに 初めて連れていかれたのは
今住んでいる この地区だった

それから何度か 引っ越したけど 
なぜか こ ....
先生、わたし怒ってた
だってね、やったことが酷すぎる
あれはどう見たって 虐待よ

だけど、先生、どうしてこんな早く死んじゃったの?

わたしはもう、あのころの先生の歳になりました
こん ....
高野悦子さん

わたしの二十一歳の原点は
あなたの『二十歳の原点』だった

孤独さは ともに生きる ひとが いる今は
あの頃とは 少し違うけれど

「未熟であること」
それは 今も  ....
24年間 恨んで暮らした

病気になったときも 浮かんだのは あなたの顔だった
心の中で 仕返しをした

でも、先生、それは あなたが生きていると
思っていたから


今朝、あなたの ....
18歳のわたし

ジーンズにTシャツのシンプルな格好で
「もう、大人だよ」って自分に言い聞かせていた

でも 友達の言葉がわからなかった
わたしの頭が幼すぎて

友達のいってたのは
 ....
私の中で子どもの声が聞こえます
あれは 確かに子どもの頃の 私の声

    あんたは弱っちいフリしてる
    あたしがこんなにがんばってるのに
    ぶちこわしだよ!

    今 ....
今月も 流れていった
わたしの 体の中にいた
ちっちゃな ちっちゃな
星たちが

わたしは あなたを この眼で
みることも できなかった

この手でふれることも できなかった

抱 ....
みち子さん 私は忘れない
あなたの白無垢が 石炭色に染まった日を

あの日 あなたは
彼といっしょに 旭岳のてっぺんに たどりつき
おにぎりを広げたときよりも
もっと高い山の頂にいた

 ....
おじいちゃん

炒めるつもりも まるでなく
ただただ あなたが 刻みつくした
玉ねぎ一家から 飛び散った
汁の残霧が わたしの目にも ちょっとだけ しみます

でも、わたしは あなたが  ....
茉莉花はこのごろ 勉強してる
子どものころからの 夢を 叶えようと

茉莉花にとっては 今までに流した 涙 ぜんぶ すくいあつめて 
シューパロ湖ひとつ つくるくらい たいへんなこと

で ....
梅の咲く 古都にうまれし 新しき珠 北国にも短くて長い夏がやってきた
こんなところでそだったから、素子はあつさに弱い
ぎんら ぎんら の お陽さまは こころを もえたたえてくれる
でも 素子のけあなは すくなすぎる 
お陽さまが ....
ちいさなころの わたしは いじめられっこ
クラス中の男の子が 「ばいきん」ってよぶ
先生まで ばいきんあつかい

先生も いじめっこ
わたしのかいた 詩も 
わたしのかいた 小説も
私の ....
北の北の大みそか

美香子はおこたでうす茶色の玉ねぎ一つ見つめてた
小さなめんこい玉ねぎを

電気きれた ガスもとまった お水もとまった
おさいふには一円玉が2つだけ 石油を買いにいけない ....
池中茉莉花(57)
タイトル カテゴリ Point 日付
私が殺したいのちたち自由詩0*07/9/4 13:05
やさしい涙を流したい自由詩5*07/8/29 17:53
痛み自由詩1*07/8/21 4:30
向日葵自由詩1*07/8/20 16:18
偽善自由詩1*07/8/13 20:32
あなたになりたい自由詩1*07/8/13 20:21
博士たちの受難自由詩0*07/8/10 23:36
函館の朝自由詩3*07/8/10 9:26
イーダちゃんへ自由詩3*07/8/6 23:18
溶けてった自由詩1*07/8/4 19:43
葛藤自由詩2*07/8/2 21:14
あなたを忘れない自由詩2*07/7/30 20:30
ゆきちゃんの想いで〜教育についておもう〜自由詩9*07/7/29 21:42
ふるさと自由詩0*07/7/21 13:55
一つの区切り自由詩3*07/7/16 19:12
わたしの原点自由詩4*07/7/2 7:07
追悼〜憎しみから哀しみへ〜自由詩2*07/6/30 10:37
虚飾自由詩5*07/6/23 17:34
子どもの私が叫んでいる自由詩5*07/6/23 17:15
流れ星〜生まれ出ることの出来なかったいのちたちへ〜自由詩3*07/6/14 10:05
夕張の花嫁自由詩10*07/6/9 23:40
足音自由詩9*07/6/6 12:53
荒波自由詩6*07/6/6 11:58
俳句3*07/6/6 6:15
ちゃんぷ自由詩4+*07/6/5 22:10
逃走自由詩9*07/6/5 11:41
玉ねぎ一つ自由詩7*07/6/5 11:37

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