疲れているのかもしれない
そう 生きることに

1
ここはいったいどこだろう…?
いや、本当はわかっている
私は私の心の闇に包まれているのだ
暗く重く真っ黒な闇に
私の中 ....
今宵わたくしは清らかな月が照らす中で
静かに静かに死に向かうのでした
わたくしよりひとまわり大きなわたくしが
わたくしを殺しにくるのです
あぁ月が南中する…
時刻はまさに0時をまわるころ
 ....
その子どもには親がいなかった
そのライオンには子どもがいなかった
1人と1匹の目的は1つだった
そして彼らはともに出会った

寂しさは他者がいて初めて感じるもの
両者は初めてその ....
梅雨の涼しげな霧雨が降る中
ふと本当に愛した人を想う
今では声聞くこともできないけれど
私の心の中には未だ
目には見えない刃が刺さっている

あなたと何度笑いあっただろう?
 ....
それは水晶の月が照らす場所

星が流れる一瞬の間にだけ現れる

清らかな幻想の大地

そこにいるのはサファイヤの瞳に白銀の髪の麗しき姫

「さあ、旅人よ、この聖水をお飲みなさい ....
祈りを集めて

みんなの分も集めて集めて

そして愛しさも切なさも一緒に

空に解き放とう

あの雲の上の青い世界へ



あぁ、二度と愛でられないあなたは

今どうしてい ....
ふと風が吹いて
私の髪が一瞬
ふわりと浮いた
それはまさに
私の心そのもの
春の心

風はとても優しくて
陽の光を浴びて
とても暖かい
なので髪だけでなく
私の身体すべてを
撫 ....
ブルームーンに憧れて
ひたすら私は待っている
たった一目でかまわない
ただその月を見られれば

私を照らす月光は
きっと仄かな青い色
全てを癒し救う色
だから私は祈るのだ

この ....
あるうららかで暖かな日
ふらり散歩に出てみる
あてどなく歩いてみる

春風はどこか優しくて
さらり南から吹いてきて
私の髪をもてあそぶ

花開いたジンチョウゲの香りが
 ....
夜空に浮かぶ
ホワイトホールのような満月が
泣いている
嘆いている
それは
母である地球が
徐々に欠けてゆくから
それをただ見つめるだけの自分が
悔しいのだ
月は傷 ....
炭酸水の海の中
身体全体から気泡が発生する
それはまるで
私が溶けていくかのようだ
お酢に入れた卵の殻が
いつの間にか無くなってしまうように
私の身体も人魚姫の最期のごとく
 ....
ため息まじりの雪が
音もたてずに降り積もってゆく

そうよ
ため息は空気よりも重いのよ
あなた知っていたでしょう?

でも変わらず
雪は何も語らず
ただ街を白くする
白くする…
 ....
長月の夜に
細かく降り注ぐ秋の雨
人も街も月でさえも
水煙で霞んでいる
そんな中
大地を真っ赤にできそうな
目一杯の彼岸花の花の群れに
小さな
水滴が
つく
時 ....
昨日コイというものを釣り上げた
捕まえたときは随分と暴れたものだが
家に着くころにはすっかりおとなしくなった
改めてよく見ると
キラキラ輝いていてとても綺麗だった
オパールのように ....
夜の帳がおり
夕焼けが冷めて
世界が暗くなってゆく
傾きかけた三日月の
先端のあまりの鋭さが
薄い刃のようで
闇をちぎっている
今宵もまた新しい夜が誕生したのだ
やがて月はビル群に紛れ ....
ぽつり ぽつりと
雨が小さく落ちてくる
いまだ線にならない幼い雨は
歩いていた人々の足を速くさせた
あまりにも突然のことだったので
傘を持つ人は少なく
みんな冷たい思いをしながら
仕方な ....
あなたと住んだあの街を
今日久しぶりに訪れてきたよ
駅の改札でスイカが使えるようになっていて
なんだか不釣り合いな感じがした
私が働いていたビデオ屋さんが
つぶれていて驚いた
ほかにもいろ ....
夜眠ろうとベッドに入ったら
私の口から黒いエクトプラズムが出てきた。
こんにちは、私の闇よ。
君に会えて実に嬉しい。
どうして君が
銀河の中心に位置するという
ブラックホールの ....
久しぶりに君を見た
あのときより未来人になっていた君は
なんだかギンギラギン
どこかの怪獣のようだ
人の心は変わるものだから
と言って別れたけれど
いくらなんでも変わり過ぎだろ
思わず苦 ....
せかせかと
生きてみたいと思う
今の私は
ただただ血液を垂れ流すがごとく
飛躍したい
どこまでも翼を広げて飛んでいきたい
そしてあの
あの白くもなく黒くもない
あの清ら ....
ひらり ひらり
それは春風が君をもてあそぶ音…
真っ白のワンピースが揺れて
まるで白鳥のようだ
ほころんだ笑顔が張りついて
君はとっても嬉しそう
いついつまでもこんな日が続くと ....
眠れないたった独りの夜に

ふと両手を伸ばし

君の顔の輪郭を確かめる…

そのまま抱きよせたくなったとしても

君はいないと腕の空間が僕に教えてまた空しくなる…

嗚呼! あんな ....
北風に煽られる葉っぱ
くるりくるり 空に舞う
同じように私の気持ち
くるりくるり 天に踊る

嗚呼、私の心よ
なぜに そは愚かなのか
なぜに そは学ぼうとせぬのか
それを人は傲慢と言う ....
何度 歌を歌い
何度 母の料理を食べ
何度 人とせめぎあい
何度 ギターを弾き
何度 傷つき
何度 ダーツをし
何度 本を読み
何度 病を得
何度 詩を書き
何度 人と愛し合ったろう ....
私の言葉で
どれだけの人を傷つけただろう…?
私の言葉で
どれだけの人を救えたのだろう…?
儚くも未熟な私の言葉
私の夢は
あらゆる人の寂しさや
      憤りや 
      悲し ....
また今日も聴こえるよ
皆の哀しい歌声が
人は辛いときに歌を歌うものだ
自分のカノウセイを信じたいがために

 カノウセイって例えばユメ?
 じゃあユメって何?
 食べられるの?
 それ ....
またやってきた
このえも言えぬ感情が
それは夜の海の波のように
目に見えることなく襲ってくるのだ
それは恐怖だったり不安だったり
具体性をもたない
それは誰からも理解されない超 ....
嗚呼私が死んだのちは
海に散骨してください
そして私は
儚いクラゲになるのです
水に溶けそうなほど透明な私は
誰に気づかれることなく
誰かを傷つけることなく
大海原で生きるのです

 ....
悩みがある
他の人には大したことなくても
僕にはおおごとだ

そんなとき彼女が言った
「絆創膏ならあるよ?」
「バンソーコー?」
「傷が隠せるよ」
「治らないの?」
「うん。
 だ ....
そうなのだ
何も変わっていないのだ
どうしても
この身を許すことができない
なぜこんなにも苦しむのか?
なぜこんなにも迷うのか?
どうあっても
自尊心ばかり高くて
白くて透明なものに憧 ....
麻生ゆり(110)
タイトル カテゴリ Point 日付
吐瀉心自由詩1*10/9/26 2:08
誕生日自由詩3*10/8/2 2:15
みなしごとライオン自由詩2*10/7/28 15:33
子宮自由詩3*10/7/28 15:32
綺麗なものに憧れて自由詩2*10/7/28 15:31
星に捧げる詩(うた)自由詩1+*10/7/1 18:38
秘められしもの自由詩3*10/4/20 0:02
青き月自由詩2*10/4/2 0:53
はるかぜ自由詩4*10/3/22 0:29
嘆き月自由詩2*10/3/16 23:13
黄味の心自由詩2*10/2/12 0:14
雪の白とため息の白自由詩3*10/2/1 14:55
彼岸花自由詩7*09/10/10 23:15
コイ自由詩1*09/10/10 23:14
或る街の一夜自由詩1*09/10/10 23:13
ぽつり自由詩2*09/6/29 2:07
思い出の宿る場所自由詩2*09/5/28 15:56
Hello My Darkness自由詩2*09/5/18 18:18
怪獣の人自由詩1*09/3/28 21:56
つばさ自由詩2*09/3/13 13:44
見守る人自由詩2*09/2/24 2:36
空気自由詩0*09/2/24 1:12
リフレイン自由詩1*09/1/3 1:00
スティグマ自由詩4*08/12/5 22:24
私の言の葉自由詩2*08/10/22 0:18
みんなの歌自由詩2*08/8/14 12:34
ざわざわ自由詩3*08/7/17 21:40
遺書自由詩2*08/6/21 0:46
青い目薬自由詩5*08/6/14 2:11
迷走自由詩2*08/5/29 21:31

Home 次へ
1 2 3 4 
0.37sec.