乾いた酸素は欠乏し
曖昧な沃素が宙を舞う
蒼白な額に塩分を散らして
着古したシャツは
肉体と密着して色褪せてく

そういえば
蜃気楼をみたことがあるか

アスファルトに靄がかかり
 ....
背中に刻んだ十字架を

背負って歩くいばら道

力の限り握り締め

噴出す血さえ

気にせずに

陽光ははるか彼方にあるものと

自信に満ちて進むけど

神は見えない手を差 ....
ジョセフィンのすすめで
アパルトマンに引っ越す
もう親離れしなければと

0号室は管理人の夫婦が
1号室からは芸術家の卵
ここは芸術を育てる部屋
変わり者がそろっている

特に私が気 ....
寝乱れて   残り香の   漂う
翌朝に    睡眠薬の   後遺症
やってくる  あなたへの  依存症
ふあふあと  歩いては   たどり着く
通勤の    満員電車   へばりつく

 ....
愛してるだなんて
口にだして言えない
猫のように
丸まってしらりす
存在の価値など
あなたなしでは
今はもう癒えない
そうだまって
落ち葉の中を
踏みしめていくように
空が近いだろ ....
父のときもそうだった
まるでネコのように
死ぬ前に片付けをはじめる
「死んでしむようで嫌だ」
といったけれど
伯母と母は部屋を片付けた
寒い冬の真夜中
誰も知らずに
息をひきとって
 ....
甘え甘えて箱入り娘
とうとう三十路ひとりきり
必死でいきないこの30年
努力しなかったこの30年
身体は衰弱し
すれすれの実態に
この支配する金
いつからか泣けなくなった
そう
残暑 ....
早朝ニワトリと共に起きちゃって
洗顔、歯磨き、お化粧即効
一着しかないスーツに着替えて

let's go to office!

駅まで歩く曲がり角
もうお肌も曲がり角
もう人生も曲 ....
水温は体を刺していくので、子供たちは明るく冷めて唇の色を変える
心配などないなんて嘘だけれど子供こそこの水温に耐えるのだと
平泳ぎのストロークは長く自由形を越して空をとんでいく
ばた足しかできな ....
祈っても祈っても遠ざかる

あなたはいつも朗らかでいたいと

人を怒りもせずに

にこやかに笑う

あたしには人類がはじまってから

あなたはいると思う

ただし過 ....
浜辺に裸身の女

杭に囲まれ

露な姿

エロスはサディスティック

うつろな目を

柔肌を

猫みたいに

泣き声あげて
自由の森に放たれて

あたしは一人寝る

愛撫をして 抱きしめて

叫んでも

野はやんでいる

草木がざわめくけれど

あたしは一人寝る

にぎりしめて 抱き寄せて

 ....
yoyo(72)
タイトル カテゴリ Point 日付
炎天下自由詩2*07/6/8 6:26
受難自由詩6*07/6/7 21:45
アパルトマン自由詩4*07/6/7 5:27
愛憎劇場自由詩5*07/6/5 23:21
恋歌自由詩1*07/6/5 22:04
兆し自由詩6*07/6/2 22:35
花と林檎と酒自由詩4*07/6/2 10:15
OLブルース自由詩7*07/6/1 19:13
むらさき自由詩5*07/6/1 7:17
平和自由詩3*07/5/27 10:09
女体裸身自由詩4*07/5/26 9:42
みなしご自由詩7*07/5/25 0:56

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