蒼き宙へ
イシを
放つ
ゆるゆると回りながら弧をえがき
その先の蒼い宙へ消えてゆく
どこまでとどくのだろう
あの日の誓い
あの時からこの瞬間のために
永い時間を越えて持 ....
あれは、テレビでゴッホの贋作のニュースを見ていた時のことでした。
アナタはいいました。
「セザンヌの贋作はほとんど無い。セザンヌの絵を贋作することは不可能に近い」
なんのこと、ゴッホだけじゃ ....
昨日の意味に縛られて
今日を呪い
有用の現実を拒絶するのは
誰
喪ったモノ
喪いたくないモノ
それを決めるのは
自分以外のある存在
明日の理想に囚われて
今日 ....
執拗に繰り返される数式の羅列は
消去されなかった断片の無意味な証明
刻々と崩壊してゆく領域では
溶けてしまった細胞への慕情と
ただ存在の痕跡だけを知らしめる
果樹園では、幹、枝と葉が、そこで激しく実を結んだ果物さえも漆黒の色をしている。
そのように漆黒の色がそれらを魅了させる。
夜陰の闇がそうさせるのか、いや違う、空は蒼く、一片の雲でさえ赦さない。
....
「もっと美しく」と 誰かがつぶやく
闇に降り注ぐもっとも 美しく 優しい 光
どんなに激しい色であっても その光を浴びたなら
銀色に 淡く はかなく 変わってしまう
「優しくふ ....
それは
腐った口から漏れ出す
甘美な言葉
それを聞いてしまった者は
その響き、その甘さを他人に教えずにはいられない
その誘惑は、 狂おしく、心かき乱す
いかに口を閉じようと ....
愛情は凍り、そして、砕けた
それは、砂塵となって、ゆっくりと舞い、踊る
破壊され尽くした劇場、舞台、静寂の支配する世界
沈黙のオペラの幕があがる
そう、オペラは
その結果に従って ....
英雄だった人、すなわち、かつての歓喜と狂乱の主人公
敗北に埋没する時間は、ただ、去ってゆく
今は、呼吸するためだけの遺骸
怒りと憎悪は、喜びと悲しみすら、その記憶からは消えている
....
愛の向こう側へ逝ってしまった、アナタ
夢見ることも未来を語ることも無く
過去の想いが昇華した姿でワタシを抱きしめようとする、アナタ
喪ってしまったものの大きさにも気づかずに
欲 ....
瓦解する理想と砕け散る空想
食い散らかされた世界へ
折れた背骨のように転がり落ちる
終わりの時まで朽ちないもの
触れるかもしれません、私の心が欲しいのです、
心が小刻みに歩くのをもう一度静かに感じたくて、
ただ重なってみて下さい、
それゆえに、即興の声は、用意される度に、気が狂っていくのです、
....
瓦礫の最後の一滴
落ちたのです
すべてが静かに固まりましょう
涼しく消えてしまいましょう
瓦礫の最後の一瞬
めぐり逢ったのです
氷が薫る時みたいですね
空が揺らぐ時みた ....
リセットしましょ
リセットしましょ
子供達の歌が聞こえる
リセットしましょ
リセットしましょ
もう一度、もう一度
最初からやり直しましょ
何度 ....
空気、それは砕け散る、そして、その終わりに、永久に考え続けた真実と、今はいない人の精神が見た現実が、愛される夜と、望まれた時間すらも、その向こう側へ去ってしまう、
私は壊れる空気の破片の幻想 ....
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