とても綺麗な歌だと思った
ヘッドフォンから流れるソレは
真夜中の闇に溶けていくけど
その歌の“愛してる”は
とても切なく響いたから
明日の朝、天気が雨でも
“愛してる”
うん、悪くな ....
指を縁取るその爪に
闇の色を塗り込めた
星を鏤め息を吐き
乾く頃には私も君も
愛した記憶を放り投げ
脈打つ体を放り投げ。
手に入れたくて
手に入れたくて
ここまで来たのよ
追いかけても
追いつかなかった足
伸ばしても
届かなかった手
捕まえても
逃げていった君を

食べてしまえば良かったの?

 ....
幸せな朝を覚えてる?
雲は切れ切れに
日の光の存在だけを際立たせるあの瞬間に
私は生まれた

その存在を覚えてる?
震える手が触れるあの瞬間に
私は力一杯泣いた

触れて触れて生 ....
 人はいずれ帰るのだと思う
 生きゆく人々の群れを掻き分け
 愛しい人の下へ
 
 優しい指先を思い出して
 遠のく記憶は其の日のままに
 手を取り合ったその日に
 帰る

 きっと ....
 一月前のあの輝きは無い
 追い越されてゆく喪失感が襲う部屋で
 一人立ち尽くした
 目の前に広がる二人の世界に
 泣きそうになりながら
 貴方の居ない世界に狂いそうで
 買ってきた植 ....
 好きとは言えなかった
 愛してとも言えなかった
 悲しみの淵は何処にでもある
 こうして私が言えないのも
 全ては貴方を守るため

 悲しみや痛みが
 貴方を殺してしまわぬよう
 ....
 要らないと言われれば
 いつだって飛びたてた
 今はただ此処で蹲って
 血まみれになって
 傷を舐めても
 飛び立つ場所が見えない

 いるべき場所はここじゃないって
 叫びなが ....
走り抜ける風が振り向いた
オレンジ色の旋律に不安を覚えた
けれども夜は
青みを帯びて澄んでゆき
痛いくらいに澄んでゆき・・・
泣き出した空が僕を襲う
甘い痺れを伴う其れ
走馬灯のように
流れる歌

思う
世界は何処かで繋がっている
手を伸ばせば君に逢えると
でもその距離は遠く
僕の目に映らないだけだと

 ....
いつだっただろう
貴方の居た世界が見えた
隙間からこっそり見つけた世界は
とてもダークで怪しい気配がした

知らない言葉が飛び交って
腕にお絵かきした人とか
ピカピカの黒い車とか
 ....
 垂らした糸に願いを込めた
 貴方の祈りは壊れて消えた
 それでも好きだと私は言った
 いつしか祈りは
 いつしか願いは
 私達をあざ笑い
 私達を見捨てて逃げた

 握り締めるも ....
 ママは言った
 貴方ほど幸せな子はいない
 小さな手で握り締めたママの指を覚えてる
 
 病室
 白い天井
 立ち並ぶ機械
 外れた呼吸器
 無意味に響く甲高い機械音

 ― ....
 狂った様を見るのが好きなの
 人が変わり行くのに興味があるの
 変わらないものなど無い
 そう信じている人を見るの
 
 私を見て
 あの頃と何一つ変わらない
 私を見て
 あの ....
 全ての愛に報いをあげる
 独り言はそう言った
 全ての愛に祝福をあげる
 隣で誰かがそう言った
 
 愛して
 愛して
 愛して

 言葉に出来ない何もかもを
 ねぇ

 ....
 あの頃君は言った
 この世の全ては夢だよ
 夢見がちで弱かった君を私は上から見下ろしていた
 現実主義者?
 そんなものではないけれど
 15歳
 この世が夢で無い事を知っていた
 ....
 一人きり
 待っている間の孤独を埋める
 一人きり
世界の果てに来た気分で歌う
 一人きり
 これは嘘ではない
 誰もが独り
 それは嘘
 誰も独りなんかじゃない
 私以外は。 ....
私の時計はとうとう止まった
気づかず私は歩き続けた
同じところを歩いているのだと
気づいて
出口を探そうにも
そもそも入口の記憶すら無く
立ち尽くすその場所の名すら知らない

私の中に ....
 無くしたのかな。
 もうずっと昔に。
 無くしたのよ。
 ついさっき脆く崩れた家の中で。

 Home away?

 はだしの足を冷たく刺した。
 雨が私を溶かした。
 それでも ....
散らばる鏡の欠片にあの日の情景を見た
月に向かって泳ぐ蝶々の群れの中
煌く金箔の粉を振りまく女王
あの星に辿り着く者はいない
月も星なら
地球も星なら
同じもの同士惹かれあうのは仕方が ....
閉じた目から零れ落ちた
手が凍りついたバレリーナ
目を閉じて眠りに付いた
泣きつかれて眠る夢の少年
老人が一服でパイプを揺らす
星渡りの夜
見上げた空が明るく煌く
同じ空を夢見てる? ....
 そんなに不満なら飛べばいい
 そうすればこんな事からも開放されるの
 自由な羽は飛び降りる時に得られるかもしれない
 一瞬の自由と全ての自由を秤にかけて
 それでも飛ぶというのなら
  ....
 沈む夕陽に肩を落とした
 僕の心に影を落として
 染まる空から焼きついた
 何も考える事など無かった
 答えはあった
 当然のように
 必然のように
 それでも光は満ちて
 飲み ....
 痛んだ指先を焦がし
 ジリジリに焼いて
 触れられない痛みより
 触れた痛みを殺して
 逸らした視線
 その仕草で
 二度と逢えぬ人を想う
 存在はいつも確かでは無い
 不確かで曖昧な橋の上で
 踊る道化みたいだ
 
 足を踏み外して
 堕ちた道化を皆が笑う
 起き上がって振り返ったら
 自分が誰かも忘れてしまうみたいに
 ....
水音の蒼い旋律が
深い深い地底から零れて
世界は悲しいと嘆く涙が
やがて海の小瓶となって
何処かでまた奏で創める
冷たい雨が降りしきって
 濡れた体から崩れてく
 昔聞いた夢物語は
 偽りだらけの仮想現実の話だった

 大人たちは皆
 子供が怖がらないように
 恐れないように
 逃げないよ ....
僕が産まれて
君が産まれて

変わらないものなんて無いって
きっと皆思っていたけど

祝福を受けたその日
世界が変わることはもちろん無かった
届かない何もかもに憧れるのを止めた日を覚えていない
延ばした手とか宙を切った指とか爪先立ちした足とか
其の侭の姿で氷漬けになった自分を見つけては冷えた目で更に冷やした
溶けてしまえば
私はまた ....
星が落ちて
月が落ちて
何も
無い
黒い空でも
良い

見えない
何も
見たくは
無い

覆い隠す手のひらを持ち得
無い
瞼も
無い

見えなければ
良い
本 ....
りぃ(182)
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黒いマニキュア自由詩005/3/28 5:06
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朝靄の中で自由詩005/3/8 6:59
晴れた空に一つ星自由詩105/3/8 2:48
窓辺の花と最期の日へ自由詩105/3/7 21:26
It still loved自由詩005/3/5 0:03
紅の月の下で自由詩005/3/3 23:58
青い夜自由詩005/2/27 23:37
The last rhapsody自由詩105/2/19 22:42
逃亡者へ自由詩005/2/9 22:42
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