ミンミンゼミを食べた
ツクツクボーシを食べた
アブラゼミは食べてない
口をあけて上をむいたら飛び込んでくるんだやつらは
ばかだから
ミンミンゼミを食べて
ツクツクボーシを食べて
....
ひさしぶりの世界はするどいやいばだった
半透明な空から直線が降りてきて
その一部になった光があまりにもうるさい
電車が通る音と本当に見分けがつかない
放射能の息を浴びた雨粒も
束にな ....
セフィロトの樹、連なる鎖を
信じるとすれば君と僕は永遠に、
無限につながっている
両生類の抜け殻
何度でもよみがえるくらげ
無数の、ハッコウブッタイを持つものの、むれ
ゆらめくのは ....
君の夢を見たら
君のことせいいっぱい愛したくなった
それって当然のことだとおもうんだ
エアコンをつけっぱなしで寝ちゃったから
頭はがんがんするし
鼻もぐじゅぐじゅなんだけど
君の偶 ....
かなしみは殖える
さみしさは殖えない
だから僕はひとりで泣く
ふとんの暖かさ
きみの暖かさ
何も変わらないけど
新しい朝が、なんて歌うなよ
そんなものはもう、
こないことになっ ....
おはよう
世界はまんまるだよ
ぐーてんもるげん
ぐっどもーにんぐ
おはようのあいさつは三つしか知らないけど
あさだよ
世界が明るくなる
夜から抜け出して
未来が見えるよ
....
あんたはわかってねえ
生みの苦しみというものが本当にあるってこと
あんたはわかってねえ
その苦しみは人を狂わせる毒であること
その毒の香りが芳醇、豊満、魅惑的であること
あんたはわか ....
見たこともない世界に愛しさを投げ込みたい
いつも乗り換えるだけの駅を降りて
ぶらぶら散歩してみたい
本当に足が棒になってもう歩けないほど歩いてみたい
こころ壊れてしまうまで君を愛していたい ....
今日の朝ホテルで見た目覚ましテレビの占いで
確かわりといいほうの順位で
『運命の人に出会う』
なんて書いてあったんだ
それは今からだいたい12時間も前で、
記憶からなくなりかけていたこと ....
鳥よりも飛行機よりもくもの巣が空を舞う街
ギターよりも歌よりも破裂音が響く街
何度もパソコンを叩き壊そうとして、うまくいかない毎日
幾度も断食を試みて、それでも強欲な毎日
を送る
た ....
窓枠の内側に、かすかに、雲が映っていた
薄い生地で出来たカーテンで
僕は太陽の光を避けている
あの雲は、どれほど遠くまで行くのだろう
どんな風で?
カーテンの隙間から漏れる光は、 ....
眩しくなったら出ておいで
寂しくなったら出ておいで
いつもここにいるから
いつまでも待っているから
そしたら、
濁った色のうみうしでも
優しくしてくれ
君がいつか、
いなく ....
道はどこだ
君にたどり着く道はどこだ
どんな小道だって
目を凝らして見つけよう
君にたどり着けるなら
道はどこだ
君に続いてるどこだ
それはほんとにあるのだろうか
疑い始め ....
ひとのその哀しいところなんて
簡単には見れやしないし
自分のその哀しいところなんて
簡単には見せやしない
だから、あんなふうにバリア張られてしまったら
捨て身で助けに行くしかないじゃ ....
コンクリートを、駆けるように失われる優しさ。
切なげに、大げさに、フラットに。
そうして僕たちは冷たい同情を得る。
そうして、僕たちは寛容という名の無関心に尽くす。
はだけた服のすきま ....
なんて切なく、風は唄うのだろう
あっという間に桜は散りゆく
たとえぼくが死のうが
君が死のうが
そんなのはもう見飽きているらしいのだ
ブルーシートの向こう側に、
なにかとても、
....
窓のすぐそば 椅子の上
ひとりぼっちの熱情は
自分に酔っていたのだか
暗い車窓を覗き込む
灯りも家も何もない
夜の列車はゆれていた
なんとはなしにゆれていた。
手提げ袋を抱え ....
頭が痛くなって
喉の奥で吐き気がして
身体中に鳥肌がたったから
風邪をひいたのかもしれないと気付いた
早退をして、電車に乗った
これでも我慢したほうだ
満員電車で窓際に寄せられる
窓から見えた、冬 ....
ヘッドフォンで聞いていたロックの曲と曲の合間に、
耳鳴りが、耳の奥で、鳴っていた。
何事もなかったように次の曲がかかって、
僕はまた何事もなかった素振りをして、
それでいつしか眠くなって、 ....
入っているのにトイレのドアが開けられるっていうのは
あんまり気持ちのいいもんじゃないよな
ノックされるのもやだな
そういう人が嫌いだけど
でも僕はノックするし
開けてしまうこともあっ ....
ぷかぷかこんばんわ
それにしても
歌うことは難しいな
ぷかぷかこんばんわ
しかしいつになったら
自分のことがわかるんだろう
ぷかぷか
精一杯背伸びしたら背中が攣ったし ....
湿ったような乾いたような空気
飛ばされたいくらいまっさらな風が
少しずつ鉛色の街を包む
ベランダに出て君と話す
そうなんだね、と何か分かったふり
暖かい匂い
くらくらと目眩がするほど
弾けた ....
人間になりたい
そればっかりが頭をよぎり
そのたびに問いただす
明日さえ来なければ、
なんて思いもしない
しないけど
犬の湿った鼻が欲しい
猫の光る目が欲しい
鼠の小さな体が欲 ....
冷たい風はもう
跡形もなくなって
ただ咽返る汚い空気と
単細胞人間になった
冷たい雰囲気と
汚い思いが重なって
座り込んでしまった
冷たいコンクリートは
ヒートアイラン ....
二度と戻れない、と
警告を送るようにして
星は捕まえ
星はつかまり
一つひとつ掬い上げる
そして星は
星を食むようにして
星を
するとそれは火の海
いつの間にかのその ....
君は言ったね
たくさんの苦労も
少しの弾薬で
失われる
って
それを理解出来たのは
今さら、だったよ
道には死体
空には爆撃機
なんて
辛すぎる
悲しすぎ ....
一欠片の言い訳に
携えたナイフ
フランスパンでも切るのかって
笑われたから
ナイフは血に濡れて
掴んで離した
ナルシシズムは
僕の後ろをついて歩く
そしたら
目の前がフラ ....
ある昼下がり
つみとる忘れな草
溢れる涙
どうしたら
どうすれば
渇いたなぁ
諦めが悪いと
立ち直りが早い
重なったみたいな僕
全くタチが悪い ....
溢れたら
また、掬い上げたくなって
苦しい思い
君に吐き出したくて
変わりたいなんて
いつでも思える
初めの一歩が大切なんて、
今やっと分かったよ
結局は
表だけだっ ....
少しだけ妥協した
一点の曇りみたいに
ほくろは存在するんだ
少しだけ気を緩める
スイッチみたいに
ほくろは存在するんだ
だから
マリリン・モンローの
口元のほくろに
誰しも釘 ....
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