明日。

この部屋ともさよなら。

明日わたしは
どんな顔で
退院するのだろう。

何度も見上げた天窓。

今日も光が差し込んでいる。
とにかく

あっちに向かって
歩いてみよう

朝日が
わたしを
呼んでいるなら
中庭に
霜が降りる
春まだ浅き朝

もう少しすれば
太陽の光が
この白を
かき消すだろう

霜は
きらきら煌めいて

日陰の霜は
忘れ去られて
溶けることが
出来ずにいる

薄い緑の
若芽を隠して
例えば
柵があるとして

気軽に助走をつけて
ひらり、と跳ぶひともいると思うんだ

でもボクは
柵の前で
怯え躊躇して
うずくまってしまう

そして
耳を澄まして
遠く遠くの ....
あんな風に
きみとまっすぐ
進んでいけたなら
ねぇ
そんなに深刻に
さよならの話をしないで

冗談みたいで
笑いたくなる

もう
そんな話はやめて
昨日みたいに
ベッドに隠れて
内緒話しようよ
梢にお月さまがとまってる

お月さまだって
たまには
休みたいのよ
病院にも
節分がきた

仮装する看護士さん、
喜んで豆を投げる私たち。

鬼は外!福はうち!

床に散らばる豆は
入り乱れ
踏みつぶされ。

手にした福豆を
そっと口にすると
ほんのり香ばしく
優しい ....
1
そんな風に眠ってると
まるで猫みたい
体を丸めて
背中がゆっくり動いて
でも
これは過去の記憶

2
涙って
涸れることがないのね
いつまでも流れて
ほら
スープが薄まっ ....
あの頃は
こころが
寄り添っていた
たとえ
体がひっついてなくても

今は
こころさえ離れて
体だってばらばら

そしてボクは
あの頃と
同じ病室から
ずっと
雨をみている ....
真っ白な
空も好き

カラフルな夢を
大空いっぱいに
描けるもの
青い青い空の
真っ昼間

ぼくは
白昼堂々
盗みにいこう

また再び

きっと彼女は
待っている

初めて出会った
あの空の下で
あなたと
わたしは

朝と


決して
一緒には
いられないの
白昼
上っていく太陽は
まるで
出遅れたランナーだ

誰も見ることもなく
ありきたりで
ありふれている


本当は
この地球に
光とぬくもりを
伝えてくれているのに

僕は彼女の目線を追う
いつもそこ ....
あなたには
大切にしなきゃ
いけないものが
たくさんあって

わたしは
そうじゃなかった

それだけのこと

わたしには
あなたが
すべてだったのだけれど
まるで
追い詰められるみたいに
吹く雪風

壁の角に
ぶつかって
散り
捨て身で散り

胸のなかで
風が吹く

こんな日常
みな
何事もないって仮面かぶって

なるべく
散らないよう
あなたという
灯火が消えてから
わたしの世界は
真っ暗になった

どこになにがあるのか
手探りする日々

けれど
暗闇にも目が慣れて
普通に動けるようになった


でも
こころは暗闇のなかで


微か ....
もしもキミがボクを好きなら
窓から見る空の色も
違った風に
見えるんだろうな

あの雲の形も
木々の香りも

まったく違って
見えるんだろうな

もしもキミがボクを好きなら
ちらほら
雪が舞う
銀世界

一緒に
駆けていこうよ
真っ白な雪面に
足跡つけて

木々に積もった
雪を揺さぶって

行き先なんか
知らない

舞う雪が
その行き先を
知らないように

一緒に
駆けて ....
眠れなくて
夢か現か
悶々と身体を動かし

出口も
入口も見当たらない

絶望的な夜
もう全てを諦めて
全てを投げ出して

そして
小鳥の声を聞いた

遥か遠く
朝焼けが見える

1日の始まりを
彩っ ....
初雪
ふわりと風にのって

初雪
木々に街に
静かに降り積もる

初雪
この想いも
隠してくれるなら

初雪
胸の奥の哀しみをも

白く白く
優しく消しさってくれるなら
今日は
クリスマス・イヴ

空から
大きな
星が落ちてきて
わたしに囁いた

誰もが
ちょっと
優しくなるこの夜に
みんなが幸せになる方法は
ひとつ

それは何?

星は教えてくれる

誰もが幸せにな ....
昼間、
カフェで考えた。

だめ、
このままだと
体に悪い。

指先まで
あのひとのことを
考えてるなんて。

でも
好きって言うには
こころがおびえて。

いったい
どうすれば
いいのかなぁ
春、
淡い緑で枝を覆う
そのあやうさ

風にそよぐ
そのかよわさ

夏、
日々緑を増して

青々と日陰を作る、その力強さ
ひと雨ごとに
たくましさを備え

秋、
見るたびに変化する、
その美しさ

人 ....
あの地平線へ
歩いて行こう

どこまでも
歩いても
近づかないけど

わたしは
歩いて行こう

もし
あなたが
一緒なら
嬉しいんだけど

ほら
朝陽が見えてきた
紅葉も
こんなに赤く

あのひとへの気持ちも
まだ暖かく

今はただ
冬がくるのを
そっと待つだけ

枯れ果てるのを
そっと待つだけ
もう
外へ出ていかなきゃ
この暗闇を破って

ずっと一緒だった
秘密や苦しみ。
悲しみや辛さ。
慣れ親しんだそれらは
友達のような安心感を私にもたらして

暗い繭から見る外は
まるで家猫が
じっと窓際 ....
大きな木が二本
寄り添って
立っている

昔はきっと
小さな小さな若木で
一緒に育っていったんだろう
ときには
澄んだ空を見上げながら

二本の木は
少し離れて
素知らぬ顔をし ....
あまりにも
光に満ち満ちていた
昨夜の夢のなか


日差しを浴びない
私の躰は
白く眩しく

小麦色の彼の躰は
誇らしげに
光り輝いて

やさしいキスから始まった
至福 ....
それは
雲を
赤く、金色に染めながら
前触れを知らす

新しい太陽

まだ
透明な
赤い輝き

上るにつれ
存在感が
消えていく

当たり前のように
太陽の恵みを
享受する1日

でも
今は
赤い宝石 ....
風音(642)
タイトル カテゴリ Point 日付
明日。携帯写真+ ...509/2/24 16:17
誕生日の朝携帯写真+ ...509/2/20 8:20
日陰の霜携帯写真+ ...409/2/17 11:15
あの柵(跳べ)自由詩409/2/16 19:41
飛行機雲携帯写真+ ...309/2/12 13:50
喪失携帯写真+ ...309/2/11 19:47
休憩携帯写真+ ...1509/2/9 7:41
節分携帯写真+ ...409/2/3 15:01
残響自由詩509/2/3 11:44
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白昼携帯写真+ ...409/1/26 8:55
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残酷な性夢自由詩308/11/16 11:07
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