追い風が吹いて
帰り道

ポケットに手を入れて
どこに帰ろうか

遠くで
口笛が聞こえる

部屋では
猫が待っている
たぶん
窓際に座って
通りを見下ろして

新緑が
 ....
そよ風
ゆらゆら
揺れて

ハート
ゆらゆら
揺れて

あの子はきっと
今頃
泣いている

こころ
ゆらゆら
揺れて
涼やかな
初夏の香り
漂って

滴を湛えて
一斉に
陽にむかう
草花たちよ

緑の宝石のように
貴重で
美しくて

その
生きるちから

涼やかな
初夏の香り
漂って

薫風

5月が
きた
風がそよいで
夜を駆け出して

どこに行けばいい

あなたのところへは
行けない


もう
引き裂いて
もつれたストーリー

違う物語を
お互い探して

風がそよいで
 ....
欲しかったのは
イメージ

実体をともなった
それではなく


揺らめいて

四つ葉
五つ葉
クローバー

幸運をもたらす
その緑

見つけたくなかった


揺らめいて

欲しかったのは
イメージ ....
そよ風が揺れる
新緑の公園
きらめいて

サッカーに興じる
少年たち

ヘイ!こっち!
ナイス!今の
ヘディングしたんだよ!

そよ風が揺れて
きらめいて

藤棚のベンチに ....
新緑を眺めながら
赤いゼリーを
ぷるんと含む

冷たく
とろりと
溶けて

でも
なぜか
こころは
溶けないの
どろどろの浅い眠りのなか

わたしは
魚になって
汚水を泳ぐ

人間になって
包丁を研いでいる

鳥になって
雨に打たれて

犬になって
うなだれる

夢と現実が
錯綜する

明かりなんて
どこにもな ....
あのひとの背中
やさしい口調
あたたかなてのひら
あの大きなこころ

思い出すだけしか
できなくて

夢のなかでさえ
会えなくて

空だって
青いはずなのに
夢のなか

知らない街にいた

もう
疲れてしまった

愛することに
悲しむことに
生きていくことに

知らない街で
大声で泣いた

遠く
工場の
サイレンが
聴こえる
小さな太陽が
たくさん
たくさん


わたしの
ちっぽけな存在を
かき消すかのように
ただ
春風のなか

悲しい言葉だけが
過ぎゆく

夕暮れの風は
ひんやりと
こころを冷たくする


この
哀しき季節
2年前

れんげ畑で
転がって泣いた

早朝
空と
れんげと
私だけ

ただ
心が痛くて
叫んでいた

自死
火葬
もう
二度と会えない

いま
れんげを
亡き友に
捧げる

小さな王冠を
薄紅色の王 ....
その花は
すっくとたっていた

しなやかに
凛として

あてのない
散歩に出た
私への

まるで
道標のように

「こんな風に
生きてごらん」
花は
そう囁くかのごとく

その花は
すっくとたってい ....
春だもの、
ショートケーキを
作らなきゃ

もちろん
主役は苺

卵をとろり泡立てて
お砂糖と
小麦粉を少し

ほら
黄金色に
焼きあがった
ケーキ

生クリームは
たっぷりと

苺をスライス
白い泡 ....
夕方
ベッドで
横になっている

台所からは
母の立ち働く
音が聞こえる

サクサクいう
包丁の音

ガスレンジをつける
チッチッという音

何か炒める
ジャッという音
 ....
なんて
青い
空なんだろう

なんて
心地よい
春風なんだろう

美しき木々
遥かなる山

この世界は
美しさに満ち満ちて

気怠い午後さえ

まるで
アクセントのようで

なんて
素晴らしき
この世 ....
梅が咲いたことも
桃が咲いたことも
桜が咲いたことさえ皆が忘れ

春が
例え
泣こうとしようとも


春は
一枚の絵
まだ
ほとんどの人が
眠りの中

早い朝は
静かに静かに

小鳥たちは
もう起きている

テーブルには
茹で卵が積み上げられ

昨日作ったスコーンが
口をあけて
笑ってい ....
雨にかすむ
はなみずき

だんだん
あたりも暗くなって

今なら
泣ける
気がするの
満天の星空から
こぼれ落ちた
青白き花よ

草陰に
ひっそりと
佇んでいる

それは

あなたの涙と同じく
尊い

手折ることなんて
出来ない

私は
掬うようにして
花を見つめる

青白い涙、
花に ....
しとどに濡れた
森の中で
目覚めたのは誰

ふんわりシーツで
目覚めたのは誰

朝露光る
草原で
目覚めたのは誰

泣きながら
目をはらして
目覚めたのは誰

おはよう
 ....
僕らは
何が永遠かも知らずに

永遠を求めて
走り続けた


辿りつけたのだろうか

輝く永遠に

果てしなき
幸せな永遠に
おひさま

菜の花

太陽の香り

おひさまのかけらが
菜の花になって

やわらかなきいろ

おひさま

菜の花

太陽の香り
それは

川面に映る
夜桜のような

儚い恋だった

瞼裏に残る
桜を
胸にやきつけて

夜桜、
もうすぐ散る
さくら 咲いて

遥か山の頂には
あんなに
雪が
残ってるというのに

さくら 咲いて

胸には
こんなに
悲しみが
残ってるというのに

さくら 咲いて
桜までの
短い春

木蓮が
街を飾る

微かな芳香に
見上げると

空にくっきり
クリーム色が
映えた

今日で
この街とも
さよなら

木蓮が
そよいで
私に微笑んだ
雲の上で
誰か泣いている

その
降り注ぐ雨の下
泣いている人もいるだろう

雲の上で
誰か泣いている

誰にも気づかれることなく

誰にもなぐさめられることなく
窓の外を
旅人が通った

新しい風が
吹いたから

わたしは
窓のなか

憧れと
少しの妬みで
彼を
見送る

さまよい続ける
旅人は
どこか颯爽として


窓の ....
つくしを摘む。
もう10年以上の
春のならわし。

最初は
遠く離れた
つくしが大好きな
祖母に送るためだった。

気丈な祖母は
90を過ぎても
一人暮らしを続け
家事もすべて ....
風音(642)
タイトル カテゴリ Point 日付
帰り道のブルー自由詩908/5/3 20:06
ゆらゆら携帯写真+ ...208/5/3 19:28
陽にむかって携帯写真+ ...308/5/2 13:11
夜を駆け出して自由詩108/5/2 0:25
携帯写真+ ...3*08/4/30 15:00
若人に幸あれ自由詩7*08/4/28 18:49
赤いゼリー携帯写真+ ...3*08/4/28 8:25
それでも朝は来る携帯写真+ ...4*08/4/25 7:19
鈍色の空を携帯写真+ ...2*08/4/25 0:57
工場のある街で携帯写真+ ...2*08/4/24 18:54
その存在感が携帯写真+ ...3*08/4/23 16:25
悲しい言葉が過ぎていく携帯写真+ ...5*08/4/22 20:32
れんげ携帯写真+ ...2*08/4/22 15:33
道標携帯写真+ ...4*08/4/21 11:30
ショートケーキを作らなきゃ携帯写真+ ...2*08/4/20 23:48
台所の音自由詩4*08/4/20 18:41
素晴らしき世界携帯写真+ ...4*08/4/20 18:28
落ちて、なお咲く携帯写真+ ...6*08/4/20 9:22
早い朝に自由詩4*08/4/20 5:35
夕暮れになる携帯写真+ ...6*08/4/18 18:43
落ち星携帯写真+ ...7*08/4/15 20:43
自由詩5*08/4/11 19:57
永遠を目指した僕らは自由詩1*08/4/11 19:50
おひさまのいろ携帯写真+ ...4*08/4/8 11:43
夜桜携帯写真+ ...8*08/4/5 17:47
さくら 咲いて携帯写真+ ...11*08/3/31 14:34
イルミネーション携帯写真+ ...2*08/3/24 9:29
雲の上で誰か泣いている自由詩7*08/3/20 0:28
窓の外を旅人が通った携帯写真+ ...6*08/3/18 7:41
つくしを摘む散文(批評 ...6*08/3/17 6:49

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 
0.2sec.