小さな欠片になって
全ての上に同じく降り注ぎ
通りすがりの私たちにはなんて美しく見えるのだろう
樹々は枝葉の在る無しに関わらず
山々に冷たいままありつづける
白い道を
ただ大気に震えながら ....
大気に混じる男の低い唸り
緩やかに存在を示し始める女の腕が
徐々に響き渡る声に合わせ
頭上に掲げられる
熱く冷え冷えと見開いたまなこ
大気のうねりを弄ぶように繰り蠢く指先


一瞬 ....
夜討ち朝駆けで貴方を抱くのは
別にセックスがしたいからじゃない
ブレーキを外したりね
鍵を探したり
まだ見つからないピースを認識したり
ごめん
そればっかりでもないけど
単細胞生物のふり ....
震えるような歌声が
体の中を巡る
両手で耳を抑えて
細く細く研ぎ澄まし
正確なリズムを
その歌の意味を
聞き取る鼓動

きっと
泣かなくてはいけないのだろう
泣きながら生きなく ....
-踏み切り-

たまに思うことがある
毎日は同じことの繰り返しだ
例えば私が竹ざおを黄色と黒ではなく
白とか青とかグレーと紫とか
そんな色で塗られていたとしても
同じように皆閉じていれば ....
-煙草の自販機-

ずいぶん
寂しくなりました
昔はね
夜中にぶらぶらと訪れる
思案顔の男性や
ほろ酔い加減の千鳥足のハイヒールの音をつれた
夜のお嬢さん方が
ああ!セブンスターはも ....
包み込む
掴み取る
握りつぶす
受け止める
暖める
伝える

まもる

てのひら

きみに触れる

そうっと そうっと

その全てを。
真冬の落ちてくるような空気の中
同じ歩幅で歩く
君が吐く息が白く流れ
私たちは生きているのだなと
妙な実感をかみ締めたり
冷えた指先をポケットの中で確かめ
私たちは別の人間なんだなと思う
 ....
kay(8)
タイトル カテゴリ Point 日付
「風花」自由詩104/1/19 4:47
「地下1階のマリア」自由詩204/1/19 1:38
「コンタクト」自由詩004/1/17 14:49
「理由」自由詩204/1/12 23:21
「私は眺め・禁止し・許す」自由詩403/12/24 0:31
「月夜」自由詩303/12/23 23:59
「てのひら」自由詩003/12/23 3:53
「春はようようと儚さを誇り 君が歩く道を眺めている」自由詩303/12/19 21:55

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