そんな、過酷な日々が2年3年と続いた。
という、簡素な説明のあとAくんが変わった。急に強く、優しく、そして女の扱いがうまくなった。
Aくんの優しさは、前よりずっと効率的で商業的に成功 ....
白い空の下、
好きなように嘘をついて
朝になれば、
また、
やり直せるはずだった、
どこでも好きなところから
学校の切れ端も、
たくさんのやりかけも、
全部 ....
ある、詩人。
どうしてあなたの詩は、あなた自身で
満たされているのですか?
どうして、あなた自身は詩でなければ
ならないのでしょう。
それは、枷のようにも見え、ま ....
友達の家で
もやのかかった会話、絵画的な
キャンバスの素地が残る、薄塗りの油絵
昨日のことのようにポエトリーが鳴り出し
慌てて友達が、うずくまる
そのままでも良か ....
逆さまなだけでただ長い言葉が
ずっと居座って渋滞をつくる。
僕は何もできないので、何もしないでいた。
となりの席で寝ている花瓶は
今までに貯めこんだ愛を吐き出し、やがて枯れる ....
ところで、
人間たちは
まだ
言葉を
とうとうと使って
そして、
てんてんと死に続けているんだってね
はじまりを間違えた文明は
無間地獄をさまようのさ ....
どんなに後悔しても、喜びや悲しみは死なない
それはたくさんの命の残り香に似ている
目を閉じるあなたを見ている
揺れる肩は、それだけで物語になる
あなたの口がわずかに開き ....
窓の向こうの青い空
体温は無い
雲は流れる
堕落であり、墜落
残酷に
国は終わり
詩人は
それ見たことかと笑う
あなたの声が聞きたい
あなたの声 ....
ラジオで知らない歌が流れる
ステイ、ウイズ、ミー
なんておそろしい言葉
ほとんど、呪いのようだ
愛が、きっと怒りに震える
明日が、きっと世界を見放す
....
死んだことの無い奴には死のことなど分かるまい。
そんな馬鹿な理屈
あなたの言っていることと、おんなじじゃないか
血まみれの死体
眼球の痙攣が、まるで生きているようだ
この死体も、殺人者も
わたしとほとんど同じ、同じものでできている
触ると死ぬぞ
みんな、離れろ
そいつに触ると死ぬぞ
少年は少女を半ば背負うように、それでも力強く
南へと歩く。大人たちの愚かしさをいっしんに受けて。
誰かが言 ....
うまのかげにとうぶんを、にとうぶんする
ちがでる
しぬ
けいれんした筋が
拒んでいる
人は、並べて食う、並べて
馬は
焼かれて
人 ....
言葉から、言葉を取り除いて
はじっこにまとわりつく
川の流れから、水と清らかさを取り除き
切り開く
標本に、甘いアルコールでなめされた
生き残りの情念を留め
....
電車を乗り継いで練馬のワンルームへ辿り着くと、
辛うじて今日。ため息も出ない。無言の部屋に、
せめて、と明かりを灯せば、朝起きたままのベッ
ドがぼんやりと浮かぶ。テーブルには白いカッ ....
僕は神さま。
あなたがくれた名前でしょ?
あなたがひとりのときは、
あなたをそっと見てる。
おかしくてね。
あなたの考え方は、子供みたいで
嫌いじゃな ....
不幸なふり
てんがいこどく、を高いとこに飾って
感じるふり
雑誌のうけうり、あなたこれ知らないでしょ
犯人のふり
僕のせい、と言わせて、迷惑な部外者
詩人のふり
....
地球が半分になっても
離れ離れにならないように
もっと
寄り添っていよう
世界が半分になっても
神さまを作らなくていいように
つよい
あなたの名前を知ろう
....
空が鏡なのか
海が鏡なのか
そのどっちにも人間はいない
心が笑うのか
笑わされるのか
だけどあたしが勘違いできたら
ひらひら
お構いなしに雲は流れる
....
難しい言葉は、だいたい忘れた
少しずつ、人間が好きになってきた
飛べなくてもいいや
人間は最低だけど、あたしには似合っている
裸になって、必要なことだけを言う
大人と ....
こころのある人たちへ
こころのあるおとな
こころのるこども
若者、生きようとするすべてに
何度でも言うよ
悪い大人を信じるな
手慣れたスピーカーも同罪
若 ....
大人たちは、子供の未来なんてなんとも
思っちゃいない。自分が渡りきるまで、
吊り橋がもてばいいと思っている。
老人にいたっては、寒い寒いと言って、
吊り橋の木板を外して、くべ ....
あんまりきれいなカーブは
あーうまく曲がれないかもって、思う
誰も恨んじゃいないけれど
みんなの幸せを祈るほどのMPがない
どんなに透きとおった南国の海も
あたしにとっては、 ....
たくさんのニュースとたくさんのベル
それは、嘘ではないけれど本当でもない
この世界の、半分はあたしのもので、
もう半分は誰かのおもちゃ
この身体の、
....
もう、行かねえよ
っていつも言う。
意味なんて無いから
何回だって言える。
怖くないよ。
知っているから。
あなたとあたしと、せかい
これから、どうなるか。
....
真実という字全体にニンベンをつけて、
あまった勢いで。
どんなスプーンよりも
甘いささやきよりも、深く、えぐって。
そのささやかな穴に、
あたしのまんなかに空いた、へこんだ乳 ....
俺はいま、おかずになる画像を探して
ネットの海をさまよっている。
さまよいながら、また、こんなことを考える。
人間は、どうしようもない生き物だ。
意味もなく殺し合い、 ....
きのう、神様を見たよ
公園のブランコのつくる三角形の奥で
神様は、がんばってた
神様だって、がんばってる
怠け者の寝言、偽善者の讒言
もういいからみんな消 ....
あなたは言葉を使う
擬音語、擬態語、メタファー、イデア。
言葉は終わってしまった。
映像にも、音楽にも、後を託すこともできずに。
あなたは、知っている。
終わ ....
イデオロギーの対立なんかじゃない、
みんな、わがままになっただけだ。
政治家も学者も社長も、詩人さえも
伝わらないようにするのに必死だ。
偉い人たちは、みんな
....
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