それ
  を
   ひ
   と
   し
   ず
   く
    ずつ


コップに入った褐色の液体の上に泡を
星型に並べたテーブルの恣意的な動作と
これからばらばらに散 ....
夕方になっても朱い色はどこにも見えてこないままで
目を潰す高さに飛んでやってくる
青白い色のかたまり

普段よりしおれた植物みたいな角度で動いていく
歩道の上の 傘のない通行人

磨りガ ....
彼らの背中にシーニュが張り付いている


左から順番に番号札をつけて読み上げられるタイルの床のふりして
絵の具のパレット積み重ね 色を次々塗りたくる
キャンバスも綾織りの凸凹を気にするよ ....
ベルトの上を流れてきた
斑模様の機械製品の
ねじがゆるむこともなく
大きな箱の中で分解して
飛び散ることを目的とした
たくさんの鋭利な欠片となり
向こうの平野に沈んでゆく様子

 ゆら ....
 哀しみの絵とその音のない映画から
 スクリーンが破かれて救い出された
 洪水のない水浸しの家はとうに歩けない

 哀しみのない歩き方はやがて窓の外に出て
 降り積む雪の夜を滑り出すかどうか ....
今朝の106号室から角の部屋まで
廊下はどこまでも静かで歩く音が跳ね返り
新聞の見出しが目立たない暗さから明るさへ転じた後も
ドアは眠ったままの土曜日です


薄いむこうの壁で音は歪みが強 ....
太陽はどこまでも沈みようがないので
椅子と同化して溶けていきそうな 


右足のつま先の前にレールを跨いだカメラ
回る車輪と一緒に垣根を飛び越えていく犬を追う
信号のある十字路はいつで ....
電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空
名詞の数だけ開かれた窓の向こうに
鉛筆を転がして進んでは後戻りする

形容された全ての柔らかい眠たさを
放り投げてもう一度ドアを閉じるその部屋で  ....
あ      メ     う       モ町       え  筆   を
   請     わ           らくがき    ここ   
スレ       振込      ん       ....
コーヒーカップに水を少々
砂糖のないテーブルの腕が
彼の足をつかんで引きずって放さないままでいるので
ぼくは少しだけ安堵します

コーヒーカップに水を少々
窓の外には目のない彼女
旅を続 ....
 ──ちょうど躓いた小石の先に連なった足が
   氷柱を踏んで動かされていくようだった──


映像はいつもコマ割の上で音をあてていく
それは今日の病室でも変わらないまま
カーテンの外 ....
あついことは暑いことだと夏はただ言って
10メートル先の水たまりを勝手に縛りつけた
彼はどこにも行けない身体をしているのに
もう一人の彼女がいつまでもそばに寄れないようになっているのは
た ....
気がつけば文字の抜けた 文からの逸脱と
毛玉の絡み合う不器用なセーターの下から
顔をのぞかせる隣家の猫が
ブロックのpieceを蹴飛ばして眠るように

温かい日の雨と屋根の向こうのテーブル
 ....
テレビの画面から砂嵐が零れて
目を覆うような霧の中だけで走り始める
その佃煮にならないイナゴの形と同じ今日の雨

年度末に向けて消えていく文字の顔が
白と黒だけでない文字であればいい ....
片方の耳を塞いで
遠回りした迷路の
転んだ看板に捨てられたような

連続体じみた明後日から
一昨日へ向けて打ち出された叫びが
目の前の髪の毛をかすめて

4階の窓から見える軒下の人影
 ....
<1>
 とある街道を、二人の男が歩いている。
 それぞれ手には何らかの本を抱えて、それを読みながら歩いているようだ。
 周りには特に人気もなく、彼らの声だけが響いてる。
 そのう ....
ここにあるカップの割れた散らかり様を照らしてる
昼すぎの太陽が雲に隠れてしまうその下で
彼らが蛍光灯を左右に振りながら自家発電をしていて
チカチカ光るその1日を無駄にするのです

時計が相棒 ....
眠くなるようなライトの下はすべて白にならなかった頃が
背もたれのない椅子で眠りながら思い浮かべるような1日

定期的に響くカーテンの音も気にしないように
いくつかのガラスとペットボトルを蹴飛ば ....
問題は変数xの存在だ


並べすぎた車輪の上で5列の座席が全て埋まったままの
不来方を出た窓際でxの存在がほのめかされたのだが
そんなことはどうでもいいようにスキー場ばかりの風景を切って
 ....
窓の少ない教室の四方は水の壁で
ゆがんだ光のような蜘蛛の糸で結ばれている
クリップを伸ばしたような針金じみた机の列が
右から左へきちんと並んでずっと黙っている

黒い帽子の集団がやっぱり右か ....
閉店を迎えるまで彼らは飲んだくれて
どこに進むということもなく浮遊感だけをつかめなくて
ただそこに留まっている

いくつもの視線の交差の不均衡な状態を
やり過ごした店の人は滑るように消え ....
誰かのタイピングの音だけが見えるように足踏みの先で
机と椅子の整列整頓された部屋の渋滞がいつも激しいと
日陰の窓際滑り落ちていく
指先の人形を口に咥えて
CDの外見をした円盤が空を飛び続ける
 ....
半身透明のガラス窓の向こうで視界が勝手に傾いて
電気スタンドを次々を倒して
薬瓶の入ったポケットから取り出した丸い地球の
模様を虫眼鏡で確かめていきます

立ち上がった椅子の前でテレビの ....
雑音らしい特徴を失ってとめどもなく流れていく
居心地の悪さだけを蹴飛ばしたら
あの風船は中身が抜けていくまで空に降り続ける
そんな雨の中で ボールだけ見えなくなる

てんでばらばらの行き先を ....
僕たちは今でも窓のないドアを開けるために必死の形相です
向こう側から何も考えずにやってくる眠りの群たちをよけるために
靴下も履かずに枕ばかり投げつけているのです

雲の層のような薄皮を2, ....
朝の訪れたこの空間がとても狭くって仕方がない
視界いっぱいに氷の窓ガラスが張り付いている

ミニチュアの残月を蒼さに溶かして飲んで
机の前にナイフとフォークのない朝食が

コップの上まで水 ....
暗示のような効果をもって始められた
人の足並みがそろっては古い橋を壊すように
この鏡みたいな水面を覗き込んでから
退屈な儀式は終わりに向かっていく

U字型の座布団を敷いて黙って座って
 ....
雪像の姿をした髪の毛を伸ばしても
手袋の間からやってくるすきま風
雷が鳴るまでにもう少しの栄養分を探しに
足跡を先発隊にして旅立つ

雫と椅子と机の間にシーニュは存在し
身長と体重の相関が ....
回り尽くしたカセットテープの切れ端に
写るのは財布の残骸だけ
マグカップの上下逆さまな色を笑うと
雨が落ちてくる

彼らがまた化石の中に化石を見ている
九十九折のような峠道の崖下の出来事
 ....
あやさめ(29)
タイトル カテゴリ Point 日付
ゑひ自由詩305/4/15 20:05
冬景自由詩205/2/24 18:59
テンプレート自由詩404/10/21 22:47
世界が 新しくなっては自由詩204/10/18 23:54
かなしみ等式自由詩204/10/2 22:32
その果てに日曜日自由詩104/10/2 22:25
Intersection -夏-自由詩104/9/13 22:14
[fiction]自由詩304/9/12 22:42
」脳内から全ての記号より僕等脱出せざるを得ない状況を捨て「自由詩104/8/29 15:01
喫茶店にて自由詩204/8/13 22:26
不連続体[group]自由詩704/8/1 12:40
なつ、と自由詩504/7/30 23:00
80dB自由詩304/7/25 12:03
外は苦労人の雨ばかり自由詩304/6/11 0:09
4階の月自由詩504/5/10 22:53
fractal散文(批評 ...204/3/12 0:01
夕闇祭り自由詩304/2/27 22:25
病室自由詩304/2/24 19:05
旅像自由詩104/2/24 0:24
教室は包まれて自由詩304/1/25 0:23
飲酒自由詩104/1/24 20:43
歌は聞こえるが先には進めない自由詩104/1/22 19:24
夕闇ガラス自由詩504/1/17 15:52
雨の日 −窓際にて−自由詩204/1/12 23:38
窓から自由詩304/1/7 20:57
水鏡自由詩204/1/6 21:42
月曜日には、風邪薬自由詩204/1/3 21:02
僕らがモチーフになって自由詩003/12/31 10:50
傘の影自由詩503/12/28 13:13

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