今、NHK教育で「ハイスクール・ウルフ」を観ながらこいつを書いている。なんであれほどのアホ・ドラマをNHK教育でやるのだろーと前は疑問に思ったこともあったが、今はわかるよーな気がするぞ。あれは、(非常 .... 最近、というよりもここ二年ほどのあいだ、自分の文章を整理整頓しようと日夜必死なのだが、ちっともはかどらない。はかどらないのも当たり前で、数が多すぎるのだ。数えてみたところ詩だけでざっと1000を超えた .... 彼は豪雨が好きでない
彼が好きなのは
ごくごく静かに降る雨で
こぬか雨きりさめ煙る雨
そんな雨の日には
きっと

静かな林の路傍に彼は立つ
水を含む苔の上に足をおく
草鞋履きなので
 ....
不協和音ではないのだと学んだ。
あれはいくつのときだったろうか?
確かに冬のことだった、
安アパートの小さなオルガンは、
不安げな和音を奏でてきしんだ。

夜。親密な顔した夢が僕の床 ....
青い花を探しているのだと
そのひとは言いました

私も青い花を探していたことがあったのです

ずっとずっと昔 千年のそのまた千年も前のこと
白茶けた山脈を歩いていました
足元には雪があり ....
わたしたちは歌いましょう
ここにはもう
陸地はない浜もない砂もない
貝のひとかけらも落ちてはいない
浪の花とて立ちはしない
そしてわたしたちには翼もない鰭もない
この海原にもうすぐ冷たい雨 ....
はだくると風がきけえま
かみんくる海になせてま
へめろほな丘にゆめめら
あろめてら嘘がはてらま

きら片靴を
てけれくらしま

はろさるい夏はきらとま
[まめ]

こまめにつかめ
たかめをつかめ

まめにかめかめ
わかめにごまめ



[ひめぎみのかぞえうた]

いちのひめぎみ いばらひめ
にいのひめぎみ にんぎょひめ
さ ....
森はくらく 山はしずか
河はふかく 木々はみどり
草はあおく 風はわずか
空はたかく わたしはひとり

雲はおどり 夜はふけて
月はひくく 丘をしたう
鳥はねむり 夢をかけて
星はとお ....
父はつまらぬ魚屋でございましたが、係累は多うございました。
たいそう古くから魚屋を営んでいたと申します。
けれども嫁はどこの馬の骨ともつかぬと祖母は母を貶めました。
わたしは母の係累をひとりも存 ....
今は崩れし前方後円墳
色褪せ剥がれたる胡粉
古への熱狂と興奮
陰鬱に漂へる悲憤

見出されし死者は怒り
水気無き額に雨滴り
明かされし{ルビ咒=じゅ}は空を{ルビ撓=たわ}め  ....
少年は旅ゆく広い北海道
耕耘機に乗り地道に移動
のんびり過ぎて地虫がたかる
地虫も喰えばうまいとわかる
なんと美食家この怪童


***


社長さんの実家は青森
故郷の地酒で今 ....
東の空 雲間から矢のように落ちる光
あれはヤコブの梯子というのだと
少年に教えたクリスマスの朝
うすらいは俺の足に踏みにじられ
音も立てずに割れた

少年の茶色っぽいクセっ毛を  ....
最初の舞台は私の家の玄関先
(もう三十年も前に植えたという)
ダイダイの木の濃緑の葉に
まんまるな卵が産み付けられたのは
風薫る五月の午後

 うるる。るる。うるる。
 あったかい。
 ....
きょうは朝から春の雨

森の仕事もできないし
畑の仕事もできないし
海草拾いもできないから
カイとふたりで赤いカサさして
てくてく出かける
ききみみ図書館

司書のおじいさんは
て ....
海はすっかり赤ワインで
空はすっかり酔っているのに
うみろばはまだやってこない

ところで
したり顔でカイが言うには
うみろばの役目は
海馬のはんたいなんだって
海馬ってなんだか知らな ....
春愁なんていまさら歌えない
だからカカカと明るく笑って
カイの住んでる森に行き
おっきな声で春を告げる

おおい、カイ!
起きてよ!
雪の女王はもう死んじゃったよ!
でかけるよ!

 ....
私が三流怪奇詩人を名乗ることにはいろーんな理由が多々あって、ひとくちには言えない。「三流」「二流」「一流」といったカテゴライズを、否カテゴライズそのものを嫌う人がいることは承知の上で、また、そもそも「 .... 「私を束ねないで」と書いた詩人・新川和江のことが私は大好きだけれども、あの詩はあんまり好きでない。束ねたければ束ねればよい。名付けたければ名付けてかまわん。カテゴライズしたけりゃ好きにすりゃいいじゃん .... 誰がなんと言おうとも、私は三流怪奇詩人でありたい。インターネット上において、私は、ポエム書きのパキーネだったり、リリック&ことばあそび書きのりりと☆だったり、連作詩書き兼マルクス主義フェミニストのルク .... [さ]


さあ差し向かいで
鯖煮
里芋
さよりの刺身
薩摩焼酎
差しつ差されつ

さわさわさざめき
早苗さみどり


さかなではさかしら
さかねじはさかうらみ
さしず ....
[へりくつのうた]


へりくつりくつ
かたっぽのくつ
へりくつりくつ
くらいどうくつ
へりくつりくつ
なんてたいくつ





[たらたらのうた]


 ....
勇猛果敢な、奮立つやうな、そんな詩を書けと言はれた。
だから男は詩を書いた。
勇猛果敢な、奮立つやうな、そんな詩を書いた。
二十年前だつたら書かなかつたやうな詩を書いた。

怠惰に醉ふてスラ ....
日本文学盛衰史
高橋 源一郎著
出版:講談社
ISBN:4-06-210585-3
発行年月:2001.5 本体価格: \2,500

 この600ページ近い大冊を書評するのは、個人的に ....
荒野には屍などない。屍は豊饒の証である。荒野は小気味よいほどの空白であり、そこにはふくふくした糞便も滋養豊かな腐肉もない。目立つものといったら枯れ木だけだが、その枯れ木ときたら、湿っぽいので燃料にもな .... [バリケードのこっち側]


その前日
あたしは工場で残業した
まんまるいちんち段ボールの箱と格闘して
それでもまだ働けとベルが鳴った

自転車をこいで家に帰ると
戦いは明日だと言う ....
[か]


彼女は語る
空笑いを髪に飾って
かりそめに交わすカタルシスを
からみあうカドリールを
軽やかなカデンツァを
金切り声で語る語る

彼は彼で
寡黙な肩で風切って
 ....
[あ]


憐れみを集めても
飽きられあしらわれ
愛されない

諦めはあたしに合わない

綾織りの雨を浴びて
あてなく歩こう

嵐のあと
あげひばりは
明るくあらがい
 ....
「わが青春の詩人たち」三木卓著 岩波書店 ISBN【4-00-002642-9】\2,500

 本を読んでいて、巻末に著者年譜があると、いつも、現在の自分の年齢にあたる部分を熟読してしまう。この ....
口紅を持たぬ日ありき麦芽ぐむ

伐られしは冬萌赤き若木なり

孕みをれば死は許されず冬の蜂

      *

紅挿すや湯冷めせしほど待ちわびて

寒紅を般若の面の裏に刷 ....
佐々宝砂(945)
タイトル カテゴリ Point 日付
カテゴリについて(二流詩人7つの条件補遺3)散文(批評 ...9*03/12/23 21:14
誰かどこかにいるあなた、二流詩人7つの条件補遺番外散文(批評 ...2*03/12/23 5:41
豆腐小僧のレーゾンデートル自由詩1*03/12/22 23:44
聖夜のためのディミニッシュ・コード、失敗作ヴァリアント未詩・独白1*03/12/21 1:42
青い花自由詩4*03/12/21 0:36
千鳥ならざる者の歌自由詩2*03/12/20 23:47
きら片靴を自由詩2*03/12/19 17:51
りりと☆のことばあそびうた、また自由詩5*03/12/19 17:29
森のうた自由詩303/12/19 17:20
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都道府県リメリックス 北海道東北編自由詩2*03/12/16 20:09
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