目覚めたのは何時でもいいだろ
 パンの朝食でコーヒーを飲んだ
 新聞を読んだ
 もうその記事など一つも覚えてない
 世界が反転すると何色だ?
 反転する ....
 俯瞰で死ぬのは結構なことだ
 いい自殺とわるい自殺を引き算して
 割れた反射鏡にぶらさがってる俺の首から下
 生きてるかもしれない小便をかけてくれ
 化学物質漬の ....
 高速道路の下で猫が一匹死んでいたから
 ラムネ水の泡はあふれて
 誰かの右腕に落ちた
 こんなときに聞こえる音は
 芯をえぐられた風の音で
 必要な季節を呼んで
 ....
  



 激しい足からなる二つの牛の角を
 燃えるひとすじの流れに委ねて
 速度を増す赤が増していくところ
 何層にもうねった漆黒の木々の幹に
 水色の肺が生まれる
 暗くともっ ....
 




 あいつは俺の噂話をして
 俺から片腕を切り落とされた
 交差点の銀行は
 何度も合併して名前を変えた

 黒塗りのタクシーが客待ちして
 運転手が鼻毛をむし ....
 何気なく押しだした吐息に
 繊毛が混じる
 機械じみた寒さが
 曇りガラスの窓を割る



 結び目が一つだけついた
 硬いロープが
 乾いた土に
 弓矢を放 ....
 連続する雨音に
 途切れがちな呼吸のリズム
 頼りない影を投げ出して
 傘を忘れた人が
 部屋で泣いている
 


 電線の滴が地面に落ちる瞬間
  ....
 恋で埋める空き地を
 日が差さないとぼくは文句を言った
 音楽が流れる川のないところで
 水浸しになるだろぼくは手紙を送った
 物語の中にいるこれは嘘ですぼくは日記に記し ....
 都合のいいようにできてる
 前頭葉でハウス苺を栽培する
 俺は利子のつかない天使



 グッドイヤーのタイヤに
 含んだウオッカで
 炎を吹きかける
 黒ずんだバ ....
私は釣り人たちにミシンを買ってあげた
ブラザーでもジャノメでもミシンのつくものなら何でも買った
帽子のつばについてる埃をはらってやった
ロッキー山脈越しに
セカンドバックが見えた
サイドブレ ....
 俺は眉毛に特徴があるクンニの仕方に特徴がある
 ただしこんな言い方は作り物っぽいので作り物だと
 宣言する俺も作り物でほとんど冷蔵庫の残り物でできてる
 生物&動物&健康サンダル ....
 正午過ぎには
 クリーニング屋がYシャツを届けにくるので
 僕は部屋で待ってます

          

           感動をお届けするために今日は ....
 歪みきった顔が映ってる鏡のそばから
 雨の音が聞こえる
 誰にも気づかれないドアが
 回転してる
 最後の階段だけない
 から
 おれは右足を開封して左手で閉じた
 ....
キ、キルとタルト、存在を、切る、皮膚の中にある、無に帰する、内と外の現象的物理、キル、と、足る
溶液の濃さを、確かめて切る、淡白の蒸し返し、キ、キルと、足る、足る、銀の水 ....
 




 生身の夜だ
 おれは背中のニキビをつぶす
 コンビニで二時間過ごせるあの女を手放した
 ひどいいびきをかくくせに脚はきれいだった
 といってもおれはそんなに ....
  中森明菜からもらった手紙をてんぷら火災の炎で燃やした
  セルジオ越後は別に悪い人間じゃないと
  パートタイマー美男子がカラオケの合間につぶやいた
  おっぱいは複数
  ....
 誰の所有でもない
 扇風機が回っている


 建売の新築住宅の壁にこびりついた
 電信柱の影は
 皮膚病
 二階の窒息のベランダに干された
 布団は
  ....
 中抜きの空と光
 デイジーの花びらが
 からみつく野球キャップのつばに湿気の沼の飾り
 足からしたの下水道
 割れたアスファルトとともに
 最後の光を見せてくれ
 グラス ....
 きみとぼくは
 泣きながら
 ダンスを踊り
 磁石の月に
 吸い寄せられる




 空の終わりに
 ぼくの汚れた靴と
 きみの破れた
 ドレスの裾が
 ....
ガソリン浴びて火をつけられりゃ誰だって悲鳴を上げたくもなる
ああ悲鳴 それだ おれの耳に直接届くのはその声だ
燃えてら どっかの惑星じゃ燃えることもなかったもしれないが
ここ ....
 俺はグレープフルーツジュースを
 飲み干す。
 頭上の空に半分の月が
 まぬけに浮かび上がっていて
 横を振り向くと
 夕日が海に沈もうとしていた。
 グレープフルー ....
倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ ....
 熱を嫌う
 冬の午前十時
 錆びた手すりに
 もたれて
 こめかみを撃ち抜く
 動物園に火をつける



 噴水は枯れた
 飼育員の首吊り死体
 食らいつく ....
 塀の上のツツジの蜜をアゲハ蝶が吸っている
 硝子屋の軽トラが道の脇に停まっている
 見上げたら 
 茎のような電線の向こうに
 無期懲役の太陽がある
 自分の魅 ....
 こんなにもまっすぐ前が見えて
 とにかく死にそうだ
 街路樹の下に落ちた影が
 決められてもいないのに
 光を失う
 道の先で
 郵便配達夫が方向転換する
 それ ....
自分について語れない
夕陽が野原の風にすくわれて波となる
オレンジ色に染まった水色の傘が
骨組みだけ愛してと
叫んでいる
こうやって立っていると
 ....
 ぼくはすきなひとがいていなくなって
 かなしむことができませんでした
 ぼくはおはなにみずをやるのがすきで
 まいにちそうしておはなはかれました
 ぼくにはあなが ....
 足の裏に体重がある
 芝生は必要な分だけ沈む
 暗がりの松林を背に湾岸高速が走る
 ゴミ箱と水道の蛇口には距離があって
 その間に
 水色の作業着の男が一人立ってい ....
 


 いい天気だった。これほど天気がよければ、女の乳首も見えそうだった。見えなかった。おれは駅前のロータリーのベンチで、バスを待っていた。
 隣に座ってる男の乳首は見えてしまった。 ....
 俺は幸せ者だった。
 そのことで
 自分が幸せであることが
 わからなくなったくらいだ。



 暇をもてあました
 老人が
 こどもたちのために
 黄色 ....
カンチェルスキス(260)
タイトル カテゴリ Point 日付
袈裟懸けメロウ日記自由詩6*04/10/17 17:36
おまえの耳にいつか聞こえるはずだ自由詩4*04/10/17 15:58
ラムネ水、透明追ってゆく自由詩604/10/16 18:59
生命自由詩3*04/10/6 19:09
生贄タンバリン自由詩1104/8/23 15:56
移動自由詩304/8/23 15:54
歌謡曲マチス(傘を忘れた人)自由詩404/8/23 15:53
卵を追う自由詩604/8/22 15:47
世界中の病気の猫を愛せ自由詩104/8/22 10:49
周波数をラジオ体操に合わせろ自由詩1*04/8/21 21:23
公文式ムエタイ自由詩1*04/8/21 15:29
正午過ぎにはクリーニング屋がYシャツを届けにくるので僕は部屋 ...自由詩20*04/8/19 20:39
位置自由詩6*04/8/19 19:49
sitataru水銀ミルク未詩・独白3*04/8/19 18:28
リッツ自由詩3*04/8/18 19:55
ネオ勝新太郎主義の台頭に気をつけろ自由詩4*04/8/18 13:50
斜線が入った自由詩13*04/8/17 13:14
ちぎれる自由詩104/8/6 18:02
磁石の月自由詩6*04/8/4 12:13
器官Baby自由詩4*04/8/4 12:09
黄身自由詩4*04/8/4 11:59
埋められた飛行機に乗っている自由詩14*04/7/30 22:22
スローモーションの象自由詩12*04/7/29 15:16
ブルーで飽きない自由詩7*04/6/15 20:58
不在自由詩8*04/6/14 14:27
水色の傘自由詩6*04/6/11 17:13
ちるどしつ自由詩13*04/6/9 14:42
足の裏に体重がある自由詩904/6/1 18:58
ディズニーとマクドナルドと劇団四季に命を狙われる男散文(批評 ...7*04/5/27 15:21
影で切りつける自由詩5*04/5/27 15:06

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