重機工場以外の
 色が消え去って


 着陸に失敗した
 エンジン狂いの飛行機
 片翼なくし
 突端越えて
 海を燃やす。



 右に傾いた
 男の頭 ....
 小学校のグランドには記念としてサッカーゴールが置かれてあった。何の記念かはわからない。ゴールポストに腰をかけて、正確に言うと、ゴールのバーで足をぶらぶらさせながら、釣り糸を垂れて ....  

 朝から不調だった。
 午後もそんな調子だった。風呂場で髪の毛を切った。どこにでも売ってるハサミだった。排水口に髪の毛が詰まった。つまんだら、たいした重さじゃなかった。
 ....
 




 広さを言い表せない頭上の空が
 歩いてるうちに狭くなる
 登場する人物の頭は抜け落ちた
 頭で隠していたものは
 隠す必要がなかったものだ
 電柱のチラシ一戸 ....
 白い錠剤とロシアで買った中古カメラがテレビの上に載っている。
 もうすでにおれは嘘をついてしまった。白い錠剤もないし、ロシアで買った中古カメラもない。ロシアが昔ソ連だった頃、お ....
 


 駅ビルの屋上から飛び降りてから
 地面に落下するまで
 ずっと一人だった
 公衆便所の個室から伸びて外まで出てる
 トイレットペーパーが
 雨に濡れて溶けそうだ
 ....
 孤立してしまったのだ。おれは港に着いたばかりで、フランス人トップモデルと激しい鮨の奪い合いに負けた後でもあった。落ちぶれた気分だった。受験勉強の途中に息抜きとして窓を開けたら ....  曇天の風のない日
 窓の向こう
 歪んで映った一本の線は
 確かに電線で
 姿も見えないのに
 鳥の声が聞こえる
 洗面所の水道が止まらない
 蛇口のひ ....
 
 
 
 

 おれは電車に乗ったことがある。電車には吊り革なんてものがぶら下がっていて、つかまる者もいるし、つかまなくて手すりで済ませるやつもいる。なぜか敬虔な気持ちになっ ....
 その手が欲しかった
 その手を手に入れて
 その手の中に私の手を入れて
 その手が欲しかった
 何ができただろう
 その手で溶けるを実感し
 時計の流れるを卓 ....
 八千草薫っていいよね、と言う。正月の高校サッカー観ながらコタツに一緒に入っていたいね、とも言う。誰がこんなことを言うんだろう。八千草薫とピンポン球のどちらがかわいいか ....  

 

 おれは失敬した。ならず者というものがいる。ならず者国家とか誰かが言ってるのをおれは聞いたり見たりした。テレビや雑誌で取り上げられてたんだ。どっかの国のお偉いさんがどっ ....
 休日の遊園地に人はいなかった。
 楽しかった。
 子供達が血を流して喜んでいる。
 頭が取れたい
 落ちた頭を蹴飛ばして
 底のない湖に落ちる音を聞いた。
 拡声器の ....
 




 



 迷宮入りの事件を解決して、おれは自宅でミートスパゲティーを食す。五月はグリーンピースの季節だ。こんなにもグリーンピースがのってるゲティを食べるのは、昨日以来だ ....
 タイトルと本文は関係ない。スプートニクの話も、爆についても、そして乳業についても語るつもりはない。でも気分によってはひとまとめにして、つまりスプートニク爆乳業について語る可能性だ ....  ここがいいと思っておれは座る木の下で影になった青白いベンチ
 ヤクルトの女が自転車を停めて自動販売機で水分補給ドリンクを取り出し口から
 取り出す黒のソックス膝の裏の白い ....
 

 


 ガラム・マサラってのは確か香辛料の一つの名前で、本格カレーなんかに入ってるやつだ。例えば、おれは真剣に考えてみる。カレーを注文すると、スプーンしか出てこない非常時につ ....
 四人掛けの座席の窓際に座ったら男が
 おれの左斜め向かいに座って
 こっちに体を傾けたと思うと
 今日は人が多いですねなんて言った。
 いつも乗るわけじゃないから
 ....
 ショッピングセンターの入口で
 中学生のガキたちが
 寝グセのついてる塾通いの同じ年頃の
 ガキの肩を強く押した。
 おれは傘を差した。
 隣を歩いてる女の
 横顔を ....
 

  
 おれは再起不能にしたいだけだ
  おまえの薄皮一枚の人格の表皮それをおまえは
 象のケツみたいに分厚いと思い込んで ふ 笑っちまうほどの
  傲慢顔 だ 手を入れ ....
 タバコを吸わなくたっていろんなものを吸ってる
 あの女たちには体重と同じぐらいの重さの精液が必要だ
  おれの
 じゃなくたって誰かのものが必要なんだおれのだ水平線を殺すと ....
 


 殴られ続けるより地面に落ちて潰れたほうがマシだろう?
 使い物にならなくなった自分の頭蓋骨や肉体をスプーンでひとさじ
 すくって
   おいしいとかまずいとかなんとか言えばい ....
 
 生きる喜びに耐えかねて死ぬことを決める
 その時刻の空は縦に割れて中身が飛び出した
 明け方には雨が降った
 乾いたものは何であれ地面に定着する
 鳥の鳴き声が聞こえないの ....
 いたずらしようと思ったんだだからこんなにも勃起してきて
 こんなにも勃起してきて誰も言ってくれないおまえは見かけよりいいやつだって

  
 ユーモアがあったら切り抜けられるって ....
 

  ツタヤの女が面倒臭そうに歩いてる
 外に出た用事の一瞬の間
 おれはタバコの自動販売機の取り出し口に手を突っ込んでる名前も知らない女を
バックで轢き殺す
 ことを想像 ....
 ノートに絵を描くと
 いつも人の顔に見えます
 どんなに線を崩しても
 唇や瞳のある
 表情を持った人の顔に見えます
 その理由がわかったのは
 ずいぶん後のこと ....
 波打際から少し離れた砂浜で亀が死んでいた。
 漂着したパイナップルか自転車のサドルみたいだった。
 もう空は暗くなり、湾岸線のオレンジの光が砂浜に広がっていた。
 亀の ....
 
 興奮できない非常識を捨て去り
 砂時計の渦に始まれ
 表情は音速に切り替わり
 噴水の怠惰は日向に映る
 投げる洪水を
 投げる洪水を
 予定に組み込まれた細部混濁絶対 ....
 

 赤い窪みにねじ込むのはわかりきった力だ
 赤い窪みにねじ込むのはわかりきった力だ
 赤い窪みにねじ込むのはわかりきった力だ
 赤い窪みは病気の目だ
 二つの目から集中される ....
 ひまわりの種から奇妙なものが出てきた
 日の光に照らされてそれも見えなくなった
 踏まれてできた穴は開いたままで
 人間の余地のない人間が
 銃弾にさらされて
 前歯を試し ....
カンチェルスキス(260)
タイトル カテゴリ Point 日付
剥離自由詩204/5/27 15:04
仲間内ケミカル散文(批評 ...6*04/5/21 10:26
螺旋模様[group]自由詩6*04/5/19 19:07
昼下がりが発狂した自由詩104/5/18 21:03
ミハエルポートレイト階段散文(批評 ...6*04/5/17 19:46
壁に沿って上昇する蝙蝠自由詩7*04/5/17 17:45
孤立ドールシャウエッセン散文(批評 ...3*04/5/14 16:40
蛇口のひねり方を忘れた自由詩11*04/5/10 16:19
キルティング担当大臣散文(批評 ...3*04/5/10 16:16
単純な直線自由詩4*04/5/7 15:18
スーパー壬生寺散文(批評 ...7*04/5/7 15:06
カリフォルニアビデオジュース散文(批評 ...2*04/5/6 20:45
遊園地自由詩204/5/6 13:31
グリーンピースミートゲティ散文(批評 ...4*04/5/5 13:48
スプートニク爆乳業散文(批評 ...604/5/4 19:13
シ産自由詩204/5/4 17:30
フリーダム渦巻きバレエ団散文(批評 ...7*04/4/28 16:37
灰色レンズアイの男自由詩4*04/4/28 13:09
世界中の世界自由詩204/4/27 20:33
ペーパーナイフ再起不能自由詩1*04/4/26 15:17
性的メガヘルツ自由詩4*04/4/24 14:12
空白リミット自由詩5*04/4/20 15:29
生まれた顔を隠す自由詩3*04/4/20 15:04
いたずら自由詩6*04/4/16 15:44
轢殺自由詩8*04/4/16 15:41
完璧な一つの吐息自由詩4*04/4/16 7:31
機能自由詩5*04/4/14 15:21
投げる洪水を自由詩004/4/10 20:08
赤い窪み自由詩0*04/4/10 19:34
崖崩れひとつの眼差し自由詩2*04/4/10 19:01

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