フォーラムの投稿を見ると、ぽつりぽつりと釣り関係の書き込みがありますので立ててみました。
釣りをしていると詩が浮かんできそうな気がする、やったことないけど面白そう、最近ダンナが「チヌのノッコミが」と ....
   『ナポリタン』


 失敗だった。
 ナポリタンは。
 味は申し分なかった。子供の時に食べて以来、忘れていたケチャップの酸味が甘さがやわらかく口の中に広がり、そしていたずらっぽく唇のま ....
   『オーダー』


 カラン、コロロン・・・
 重いドアを開けると懐かしい音が迎えてくれた。あとから調べて知ったのだが、ドアベル、と言うんだそうだ。
 店の中は思ったよりも広かった。その ....
   『呼び出される男』


 「“マトリックス”で十八時ということで。」
 久しぶりにかかってきた電話だった。
 あやうく通話機能の使い方を忘れるころであったが、指先は持ち主の意思に反して ....
   ヘチ釣り


 イガイを嚙み砕いた
 モノがいた
 先ほどの
 違和感の直後に
 なにやら
 竿先にまとわりついていた
 違和感の直後に
 
 もう一度
 新しいイガイを ....
 ブーニンが
 ブラウン管から姿を消して
 ゴルビーが
 民衆にもみくちゃにされていたころ
 楽しい
 未来の思い出話に
 盛り上がる
 クラスメイト達を
 現実に引き戻す
 チャイ ....
  人は
  確かに
  別れゆくもの
  引きはがされて
  散り散りになるもの

  けれども
  いつしか
  寄せて
  また
  集まり合うもの
  寄せては
  ....
久しぶりに
花を買った
どんなのが良いのか
どういう風に選ぶものなのか
さっぱり
だったので
こんなものだろうかという
金額だけ伝えて
ぱっと
明るく咲いた
店員さんに
選んでも ....
小さくなったはずの町に
陽に焼かれて
色あせて
粉ふいたはずの町に

  ぱっと広がる
  顔
  顔
  顔
  ぱっと広がる
  顔
  顔
  顔

  反響してくる ....
ともだちが
家族を持った
ともだちが
家族を増やしたころ
また別のともだちが
家族を持ち
家族を増やした

ともだちは
ともだちと
そもそも
ともだちであったが
ともだちの家族 ....
 昔々
 その昔
 あなたのもとに集い
 昔々
 その昔
 あなたの指先追いかけた
 いつしか
 あなたに弾かれて
 いつしか
 あなたに打ち出され
 散り散りになった
 かけら ....
田園の
真ん中に
ぽつねんとそびえている
焼き鳥屋から
狼煙があがる
狼煙があがる

昼は
終わったのである
夜が
始まるのである

だんだん
だんだん
浮き上がる
ぼぅ ....
 わたしと
 あなたは
 きっと
 きっと
 たった
 これっぽっちしか
 離れていない
 はずなのだ
 たった
 たった
 それっぽっちしか
 離れていない
 はずなのだ
 ....
 そうだった
 わたしには
 あなたたちがいたのであった
 この
 わたしのようなモノを
 迎え入れてくれた
 あなたたちが

 ずっと
 ずっと
 届かない
 と
 勝手に思 ....
初めて
お会いした時と
同じ
仏頂面で
同じ
淡々とした
口調で
同じ
音階で

持ち込んだ書類に
加筆し
持ち込んだ書類を
突き返し
持ち込んだ書類を
後ろのボックスに ....
真鍮の
鍋の肌に
雪がふれ
消える

真鍮の
汚れきった
鍋の肌に
雪がふれ
雪がふれ
消える
雪がふれ
雪がふれ
雪がふれ
消え去る前に
雪がふれ

無数の
よご ....
被せものをしたお陰で
自分が
いかに臭く
いかに
蒸し暑いのか
思い知らされることになった

はずだったが

最近では
そうしたものにも
慣れてしまって
自分が
どれだけ
 ....
もうすぐ
七月だというのに
蝉の声が
やってこない
やってこない
夏の便りは
たらいまわしにされて
ちっとも
ポストに届かない
まちくたびれた
ポストは
うたた寝をして
 ....
 古い子守唄では
 もう
 寝ついてくれないから
 巻いてあげましょう
 その細い首に
 
 そんな
 小さな口の奥から
 そんな
 細い喉の奥から
 どうして
 そんなに
  ....
 浜よ
 あなたは
 これほどまでに
 ごつごつとして
 来るものを
 こばみつづけていたのか
 
 浜よ
 あなたは
 これほどまでに
 えぐれて
 どん深で
 とらえたもの ....
さざんか
さざんか
さいたみち
さざんか
さいたは
どんなみち
さざんか
さいたは
どんなはな
しらずに
すぎてたみちうせて

たきびだ
たきびだ
おちばたき
どこ
ど ....
 しとしとぴっちゃん
 しとぴっちゃん
 ドピーカンの
 真夏日に
 カランカランの
 真夏日に
 何故だか投げる
 しとぴっちゃん
 平和な水面
 飛び越えて
 はるかかなたで
 ....
乱反射している
ガラス窓の向こうで
少女たちが
アイスクリームを待っている
滑りのよい
よく手入れされて
磨かれた
頬を
右に左にさせるたびに
光の向きが
チカリ
チカリ
と変 ....
 雨粒よ
 溶かしこんでおくれ
 流して
 運び去っておくれ
 塵状となって
 わたしたちを取り囲む
 不安や哀しみの全てを
 
 肺胞の奥底に
 堆積させて
 その重みに
 身 ....
 殻光る
 殻光る
 アブラナの
 葉の裏で
 すっくと
 立った
 米粒が
 濡れている
 光っている
 きらめいている

 殻光る
 殻光る
 陽の光の
 裏側で
  ....
 その人は
 肉うどんだった
 
 いつも
 
 どんなに
 美しい
 品々が
 お品書きを
 彩っていたとしても
 頑なに
 力こぶよりも
 頑なに
 
 磨き忘れられて ....
 流れ星
 ひとしずく
 ほほを伝わり
 落ちてった
 鈍い光
 ちかりと
 咲いて
 掌の上

 どん
 ぴっちゃん

 流れ星
 ひとしずく
 爆ぜて
 飛び散り
 ....
 台風というやつは不思議なやつである。その風雨の強さは恐怖を感じさせるとともに、何かしら神秘的な力の強大さを感じさせるものがある。
 だからなのであろうか、台風は特撮映画や番組においても重要 ....
むかし、むかぁし

ある山に与一郎という木こりが住んでいた。
さびしい森の中に家を建て、家族もなく一人で暮らしていた。
ある日のこと。与一郎が仕事を終えて山を下っていると。一匹の若い狸が道に ....
 エイヴォン川のグレイリング達のことを想うと抑えきれなくなって、私は竹竿を手に取った。フランク・ソーヤーは嫌っていたが、私は彼女たちの妖美な姿に骨抜きになっていた。
 いつかバイカモ達が茂る川辺に立 ....
入道雲が街を洗う準備に追い立てられている頃、彼女は無言でテーブルに向かった。まるで決められていたように奥のテーブルにまっすぐ向かうと、パーテーション代わりのプランターを背にして座った。後からわかったこ ....
北村 守通(251)
タイトル カテゴリ Point 日付
会議室スレッド
釣りスレ会議室17/1/13 0:32
文書グループ
提言文書グループ09/3/30
投稿作品
東小金井『ナポリタン』散文(批評 ...5*25/9/17 13:05
東小金井『オーダー』散文(批評 ...325/9/16 1:01
東小金井『呼び出される男』散文(批評 ...025/9/16 0:58
ヘチ釣り自由詩2*25/9/15 17:01
昭和64年をまたいだ後に自由詩9*25/4/30 23:26
タイドグラフ自由詩125/1/1 22:09
定演自由詩524/9/25 0:01
帯屋町アーケード街自由詩324/9/1 0:57
留年中自由詩324/8/18 1:30
高嶋先生への手紙自由詩424/5/19 23:02
ルーティーン自由詩523/5/7 0:30
玉手箱を開けてしもうた後自由詩223/4/30 23:50
オンライン同窓会にて自由詩223/4/27 12:10
カウンターにて自由詩223/4/23 20:20
鍋と雪自由詩022/8/26 1:08
マスク自由詩421/8/12 0:43
入夏(にゅうか)自由詩221/7/2 2:57
多目的公衆便所自由詩221/3/1 0:43
種崎海水浴場自由詩320/12/3 1:57
『たきび』によせて自由詩020/11/15 11:55
しとしとぴっちゃん自由詩0*20/9/27 7:31
窓際での軽食にて自由詩120/9/13 21:34
 雨乞い自由詩120/4/12 23:06
アオムシ自由詩220/4/4 19:34
肉うどん自由詩319/9/10 10:11
流れ星自由詩119/8/15 15:31
颱風と怪獣散文(批評 ...0+*19/8/14 11:48
次郎狸散文(批評 ...019/8/8 1:01
再び巻き始めた釣意散文(批評 ...219/7/14 14:00
入道雲が立ち去る頃散文(批評 ...1*19/6/27 11:52

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