充分に温まったベンチに腰掛けると、つま先もまた冷たさと圧力から開放されたのだった。試験は始まったばかりで、校内は再び静寂に包まれていた。彼らの解放はまだ少し先のことだったので、私はタバコを吸いながら .... お前と俺とは
繋がった
ビクンと
震える
指先に
伝わる
激しくのたうつ姿
伝わる
肢体の中を流れる
血流の躍動

   波がもうたら
      絞り込まれる

   波 ....
困ったことだった
一張羅をまとった毛ばりが
根掛かって外れない
偶然授かった
二本目の無い
大事な
大事な
毛ばりだったので
そんなに深くはなかったので
暑かったので
誰も見ていな ....
真っ黒な海底と目が合った

  真っ黒な海底と目が合った

白い太陽は呆気にとられ
手を差し伸べることさえ忘れていたらしい

  真っ黒な海底と目が合った

岸辺は
濁った水に覆わ ....
緑あふれた
かの沼地には
蓮の花が咲き誇り
緑あふれた
かの沼地には
ホテイアオイの紫色の花々が
咲き誇りすぎ
黄金色の魚体が
ぐらり揺らげば
緑あふれる隙間で
透き通っていたはず ....
 コーヒーのおかわりをきっかけに、小休止することにした。私達が始めたのは、とりとめのない世間話であったり、身の上話であった。蝋燭は、相変わらず影を持たずして揺れていたが、それは極めて自然なことに思えた .... 「見えるのね。」

 返答することに戸惑い、躊躇する私を見て、彼女は自分の得ようとしている答えを得ることができた様だった。同時に私も一つの情報を得ることができた。
 私の足元に存在し、燃焼し、発 ....
 嵐はまだ訪れてはいなかったが、それは時間の問題であるように思われた。一度風が吹き始めれば、それが合図となって世界が歪み始めるはずである。やはり確証無き確信に過ぎないことではあった。ただ、じきに遭遇す ....  真っ白な画用紙が、思い思いの色に埋め尽くされ、やがては無残に打ち捨てられるように、清純さは周りの利己によって泥まみれになるまで叩きつけられる運命にあった。芸術家というものは、残虐な生き物ではあるが、 .... 「言葉にオリジナリティはない」という言葉を耳にすることがある。
 「オリジナリティを感じない作品だ」という言葉も耳にする。
正直感じないわけではない。しかしそのオリジナリティってなんだろう?と ....
風に逆らって
発射してみた
ションベンは
バラバラになって
ホップアップして
きちんと口から体内に戻ってきた
多分
しょっぱかったと
記憶していると思うが
詳細について
きちんと記 ....
異なる二つの物体間には引力が働いていてそれは

 F = k・x・X / (R・R)

と表される
Fが引力
kは定数
xとXは異なる物体
Rとは二物体間の距離
である

  す ....
空が好きという人は少なくない


  「空を自由に行き来できたら」


よく聞く言葉だ
完全なる三次元を体感できる空とは
陸上という束縛からの解放を意味する存在なのかもしれない ....
インターネットにより
世界は発散に向かっていたが
戻ってきた土地は
歳を重ねて
背が丸くなり
収束していた様子だった
私の空間は
止まっていた
拡大するでもなく
収束するでもなく
 ....
魚たちよ
今年も申し訳なかった
ボクは
お前たちを傷つけ
時には
お前たちを奪うことによって
歓喜の声をあげてきた
来年も
きっと
お前たちを傷つけることによって
ボクは血の沸騰を ....
時を止められた
異次元世界が
干潮とともに姿を現す

泥の中を
走り続ける自転車
泥を冷やし続ける
冷蔵庫
泥を映し出す
テレビ
泥を詰めている
買い物袋
泥を注ぐ
グラス
 ....
 12月21日に高知での忘年会的な朗読ライブに出席してきて、「ああ、今年も一年が終わるんだなぁ」と、ふと思ってしまった。極めてありきたりなんですが、これまでの仕事の関係などもあって一年の終わりを感じる .... シデムシ!
シデムシ!


  哀れ
  路上のカンタロウ
  乾き始めた
  その肉に
  鋭い顎が
  音たてる

    カチン!
    カチン!

  哀れ
  ....
天上から
見下ろしていりゃ
そんなにエライのか
見下ろして
笑って
屈託なく
罪の意識もなく
笑いやがって

俺を奪って
程よく
一瞬で焼けない程度に
熱せられた
コンクリー ....
見知らぬ人が
兄の名を呼んだ
父と
母は
やさしく訂正し
弁明したが


祖父は私の名前を知らなかった


手を握られてしまって
逃げることすらできない
 ....
  初めて死んだのは小学校二年生の時だった


足の届かない海に降りて
それから
真っ黒な海底と目があって
真っ黒の中に魂を委ねてみたが
白い太陽が目をこじ開けようとしたので
思わず瞼 ....
  捨てられた魂は堕ちてゆく
  やさしく冷えた
  雪の中に輝きながら
  魂は堕ちてゆく
  雪の中に輝きながら


手のひらに
髪の毛に
コートの上に
鞄の上に
舞い落ちる ....
おそらく
鱒たちが
お月さんの脇をくすぐる

ボクの足を
くすぐってはくれない

鱒たちは
ボクの投げる毛鉤の
届かない
はるか
はるか
彼方の水面直下で
輪を描いて踊り
 ....
求人中の
企業の採用担当の皆様

本日
北村に
新しい機能が追加されましたので
データを更新させて頂きました

ご覧の上
ご検討いただけましたら
と思います

なお
障害発生 ....
おまえの腹を枕にして
大の字になって
昼寝としゃれこんでみるが

  いやいやいや

ぱっちり開いた
おめめは
青いフィルターのかかった
大宇宙に
ストップ光線かけられて
瞬きす ....
 これまで稚拙な文章ながら、合唱曲に取り上げられている詩について紹介させて頂いていました。『合唱曲へのご招待』としながらも、曲想とかについて紹介ができていなくって、詩がどの様に音楽によって新しい動きを .... 現在、20歳と211ヶ月のワタクシは、彼女居ない暦32年くらいになる。正確な年月は数えると気がめいるので、だいたいそのくらいにしている。
 その間、色恋なんぞに胸を焦がされなかったか、というとそんな ....
まずはこちらの詩をご覧ください

***************************************

「われら、居酒屋にあっては」



我々が居酒屋に居る時は
場所が ....
ボクは釣りが好きです。
特にルアーやフライなんかの擬餌を使った釣りが好きです。
でもあんまり釣れないものですから、自分の腕を棚にあげて、市販品を信用しなくなり、そうした擬餌を自分で作っていたりしま ....
水面に
拡がるカァテン

 一つ
 二つ
 三つ

   割れる

俺は今
間にあって
どうしたものか
思案する
俺の脚は
久し振りの故郷の質感に
くつろいでいる
俺の ....
北村 守通(251)
タイトル カテゴリ Point 日付
中学受験の会場にて  【小説】散文(批評 ...2*09/2/22 22:21
船酔い2009型自由詩4*09/2/18 18:43
ある渓流の淵にて自由詩2+*09/2/16 1:03
少年と海自由詩0+*09/2/12 2:31
化石へと向かう沼自由詩6+*09/2/11 0:56
人魚・終 〜開放〜   【小説】散文(批評 ...3*09/2/5 0:32
人魚・3 〜対話〜   【小説】散文(批評 ...209/2/4 18:15
人魚・2 〜蝋燭〜   【小説】散文(批評 ...209/2/4 1:56
人魚・1 〜接点〜   【小説】散文(批評 ...3*09/2/3 14:47
オリジナリティってなんだろう?散文(批評 ...2+*09/2/2 0:43
強風下の強行突破自由詩209/2/1 19:41
二物体間にかかる力自由詩109/1/15 0:40
釣りをしながら考えた自由詩5+09/1/14 1:40
一時停止自由詩309/1/5 2:14
魚たちよ自由詩208/12/31 21:00
hunairegawa自由詩1+*08/12/24 23:31
整理できない引き出し【今年を振り返って】散文(批評 ...2+08/12/23 0:27
シデムシ自由詩008/12/21 14:02
ダツは何故跳ねる?自由詩108/12/14 1:34
代打自由詩1*08/11/24 21:11
優柔不断も積もれば山となる自由詩108/11/11 2:02
冷えすぎた夜明け 第二部自由詩4*08/11/3 23:23
夕暮れにて立ち込む釣り師自由詩7+08/10/14 0:34
自己PR自由詩4+08/10/7 1:16
富士山自由詩6*08/9/29 0:01
詩で遊ぶ方法を考えてみる 〜合唱経験者の妄想〜散文(批評 ...4+*08/9/26 2:44
恋した女は詩の中に 〜合唱曲へのご招待〜散文(批評 ...308/9/22 23:51
カルミナブラーナより散文(批評 ...308/9/20 13:31
詩の批評ってやっぱり難しい【批評とは何か大会参加作品】散文(批評 ...308/9/17 0:58
雨に打たれながらも立ちこむ釣り師自由詩408/9/16 1:30

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