思い起こせば、北村家には幾つかのルールがあった。

一つ 『チョコレートは食べていいのは一日3かけらまで(板チョコ)』

理由は、チョコレートの食べすぎは鼻血を誘発するからだそうだ。育ち盛りの ....
昨日の誓いは
はや破られて
気がつきゃ
お天道様
はるかに彼方

朝のラッシュは
既に終わって
お魚さんは
今いずこ

ホテイアオイの紫色が
風に吹かれて滑り去り
むき出しに ....
平均寿命が壱千歳に達したら
ありゃま大変
こりゃま大変
食いもんいったいどこにある
ガソリンいったいどこまでもつの
手抜き工事の住宅に
スリル満点壱千年

自分じゃ食えない食いもん育て ....
父を失った海に
私は今日戻ってきた
父を失った海に
父の香りを探しに

父の愛した喫茶店
誰も見知らぬ駐車場
父の愛したパチンコ屋
誰も入れぬ鎖止め

  干からびた
  冷凍鰯 ....
言葉というものほどやっかいなものはない。
これだけありふれて、一番使っているものの筈なのに、いざ真面目に面と向かい合ってみると、なんてデジタルな奴なんだ、と閉口してしまう。わかり切ったことではあるけ ....
合唱団に所属する機会に恵まれた私は幸運だったと思う。ステージに上がろうが、人前に出ようがもの怖じしない心臓、声の飛ばし方等々を覚えることが出来たし、何より様々な詩に向かい合うことが出来た。合唱曲は詩の .... 放物線を描くでもなく
ぽつりと堕ちた
アブラ蝉に
少女は黙って花を添えた

花の名前を私は知らない

しばらくすると
またぽつり
それからしばらく
また
ぽつり
一軒一 ....
私らは
あなたの為に
集まった
何年振りか
何十年振りか
集まった
微動だにせぬ
あなたの為に
何も知らない
あなたの為に


思い出す
夕暮れの微笑みは
私の為ではなかっ ....
アスファルト
誘う
アスファルト
瞬く
水銀灯に照らされて


   ちかりちかり
      ちかりちかり


星座を忘れた
空の為
空を仰げぬ
者の為
何度も
何度 ....
潮の味
なつかし磯場
ゴミ溜まり


トラウツボ
逃げなや待てや
大追跡
かけないで下さい
ワタクシの
目玉焼きに
ウスターソースを
白身本来のほのかな甘味と
黄身のもっちりとした
弾力感とを
ワタクシから
取り上げないで下さい


入れないで下さい
 ....
昔はよかった


人は言う


昔もよかった


とは
決して言わない
新しいということは
美徳とされた筈なのに
広がる夢に
心踊らしていた筈なのに
新しいということは
 ....
見せつけるんぢゃぁねいやい!
魚の分際で
でれでれ
でれでれ
いちゃつきやがって!

こっち見てんぢゃぁねいやい!
ほれほれ
かわいくてたまらんだろう
生まれて間もない
おたくの
 ....
先生
ボク帰って来ました
この教室に
円周角やら
関係代名詞やら
習った
この教室に


先生
あなた方が座っていた
デスクに

ボクが座っています
こんなにも
広かっ ....
初めての釣り場に行くときには、はちきれんばかりの期待感の裏側に、喉元に
つっかえてまとわりつくタンの様な不安感が頭のどこかに鎮座する。
特に淡水域での釣りではそれが如実に現れる。どこから入ったらい ....
生暖かい
風が吹く
油の臭いが
鼻をつく
イソメでぬめった
指先で
何本目かのビィルをあける


ゆらゆら
揺れる
電気浮き
つられた
人魂
ゆらゆら
揺れる

困っ ....
ビアガーデン
行けば必ず
雨が降る



赤銅の
肌物語る
紫外線
ケェキに
蝋燭たっていない
ケェキに
名前入っていない


晩飯は

ケェキだ

酒の肴は

ケェキだ

明日の朝飯は
忘れなければ
多分
間違いなく ....
本当はフライフィッシングに限らないことなのだろうけれども、フライフィッシングという釣りは創作性にあふれている。釣り竿、フライ、手網、その他多くの小物類は自作しようと思えばできる物が多く、実際、道具類の .... 巻き上がる

揺れる
水草


そんなに
慌てて
逃げなくったっていいじゃぁないか
なんもしやしねぇよ

こっちゃ
お前さんに構ってられる時間なんざないんだ
自意識過剰はや ....
自分は多趣味すぎると思う。
釣り、釣具の製作、合唱、水泳、料理、読書、文章を書く、モデルガンにガスガン、パチスロ…幾つか休止しているものはあるものの、よくぞこんなにあちらこちらに手を出しているものだ ....
釣りを始めたのは小学三年生の時だった。
父親の会社の裏にある岸壁でコノシロやらニロギを釣った。
元々、網で魚を取ったり水棲昆虫取ったりすることが好きだったので、この新たなる漁法の存在はたちまち私を ....
まだ見ぬ
今日の恋人よ
お前は
どれだけ私を愛してくれるだろうか
私は
お前が愛するに足りる
男だろうか
私の話は
お前を退屈させはしないだろうか
私の愛撫は
お前に痛みしか与えな ....
銀色の
波に揺られて
揺れる
七色

ちらり
ちらり
降り積もる
銀色の
鱗の雪の下で
手を
伸ばしてみる
七色


銀色の
波の下に
静かに波打つ
七色

お ....
目の前の
バイパスも閑散とし始めたら


フライを巻く


錆びだらけになったバイスに
フックを挟み
鹿の尻尾の毛やら
孔雀の胸毛やら
アルミのテープやら
色々合わせて ....
ナイフが人を
殺すのか
ナイフで人を
殺すのか

本題はどっちだ
包丁は
ナイフとどう違うのか
包丁が起こした事件と
ナイフが起こした事件と
どちらが多いというのか


ダガ ....
潜ったことは
ないけれど
ここにはやっぱり
夢がある
宝が一杯詰まってる


カワハギ
白鱚

穴子

マゴチ
メゴチ

黒鯛
メバル
カサゴ
墨烏賊
イ ....

むかぁし
学校帰りに
知り合いになった猫が
そのまま家についてきて
とても愛らしい顔した
上品な
そして礼儀正しい
奴だったのだが
家で大目玉食らって
知り合った場所まで送り届 ....
きっつい臭いが
充満し
きっつい言葉が
行き来する
きっつい暑さ
風通し悪し
きっつい誘いに
ふらふら揺れる

きっつい道端
きっつい人ごみ
きっつい駐車事情
きっつい思い出
 ....
この度は
ご盛会
おめでとうございます
語りは
臨場感が出て
大変良かったと思いますし
話の内容にも感動しました
活舌も流石でした


ただ
若干客席のマナーが気になりました
 ....
北村 守通(251)
タイトル カテゴリ Point 日付
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