手を広げ、伸ばして
指は五本ずつ
手の平や腕の、
サイズはそのまま
だから、空を切る
たいがい、さらうのは
大まかな、感触のみ、だが

あたるなら、求める
見当たらないからか、
 ....
マラカスの軽快な
着地のあいだに、
浮かぶのは
欠けた月
たとえば、艶っぽい

陽はよばれ、
顔を出す
蜃気楼を描き
たとえば、まるい

裏庭に
さじを投げる、お昼時
満足げ ....
萎れた煙草を
わずか、
ゆびの間に
数は残り、れい

夜風はかるく
ひと息つき、散る
体温で
雨あしは浮かび
雑音まじる
ラジオは流れる
なんどでも
つまり、つながる
ひと息 ....
こつはすぐそこ
遠くなく
朝、もやは流れて
火だねは赤く
赤く、またすぐ
はいに埋もれる
地下ふかく

揺りかごひとつ
あかんぼねむる
からすがかあと
陽へとはばたくころ
ため ....
遠くへ出かける
としたら
薄いピンクの
窓一枚に
はさまれた陽による
それとも
奥へ奥へとこもるの
かしら
ガラガラあけた
かなたは透明
いきをひそめている
かしら
陽はそこを ....
あるじがある音を伴い
ある音が、また
ともない、歩む
かるく
考えていたから、僕は
そんなことやってのけると
あゆむ、損ない、あゆむ
ひびく
ある音、定まらぬ、
ひびかせられない
 ....
何の事はない余剰分。
ただの。生活の外の。

底の。でれえっと暗い。
何ににもさらされない。

循環もなく。ただ濾過。
表面はそれでも微かに。
気化しより密度は高くなる。

規 ....
白んだならば
底冷えの、
日は背いて
曇り空
ああ 又

ざっそうは
服を垂らし、
冷や汗をかく
うやむや な
散策に

ああ

又、ほてる
苦虫は、
あっけら ....
顔が浮かんで
さして消える
声がひびいて
なでられ眠る

夜はくる

陽がさして
吸われて
涙は枯れる
なめて、育つ樹

夜は湿らせて
しめて
息をつまらせる
もとめ ....
鋳型に鉄を
溶かし込む

除かれた雑分は蒸発し
冷めて固まるあらたな
ものにまとわりついた

みがいて輝き取り戻す
依然と同じ硬度を保つ
石のかたちに似せた鉄

その誇りゆえ ....
暮れ、までは
まだ、とおく
今日の間に
うっすら と
まぶたのうら
ちかちか

寝呆け、
ほほ笑む
寒さは、
厳しい

つたは絡まり

差す、陽は
朝は、まるく
 ....
神はいないって
言うけどさ、実は
いるんだろう?
いったい何を
見たことがないんだ?

神を見たって
あなたは言うけど
いないんだろう?
ほんとは 自分を
救いたい、そうだろ ....
煙草一本火をつけりゃ
鼻からイメージ
くゆらしてます
だってそうでしょ
香りに美醜なんて
もうないんだから

飯一膳ちゃ碗に盛りゃ
噛んでイメージ
流しこんでます
だってそうで ....
落つる陽や さされる地に哭く あかね月 揺れ続ける
揺らすものは止まない
だから揺れ続けている

揺れながらも見ている
止まって見える全てを
自分と同じ全てのもの

自分の足でしかとたつ
揺らいでうつる一体は
それを ....
旋毛から
一直線に
舌の根に
落ちる実

深奥にまで
這い進む虫
苦さを感じ
枝上落とすが

また何処かで
自ずと育ち
根が広がり
葉音を鳴らす

床しい小花と
咲 ....
杭は打たれた
金槌は左手に
握られている

くい込んだもの
突き抜けたもの
貫かれたものと

滲み出ないもの
どれだけつよく
打ちつけたのか

放り投げられたもの
いたく ....
ふるみ(17)
タイトル カテゴリ Point 日付
溜め息ついて自由詩111/8/16 21:13
欠けた月自由詩111/4/25 11:33
しけたつら自由詩011/4/24 2:36
こつへと自由詩411/4/20 8:03
カンバス自由詩211/4/6 6:42
にせもの自由詩011/4/5 3:46
こおり自由詩010/7/8 19:52
くもの巣自由詩010/6/12 1:28
ねむるよる自由詩109/12/25 23:21
可能性自由詩309/12/4 1:26
あさのうた自由詩009/11/25 18:01
ひとつになりたい?自由詩109/10/15 19:49
そうぞうさんか自由詩1+09/9/27 17:48
あかね俳句209/2/27 17:48
吹いて道草自由詩009/2/16 9:57
みからみ自由詩109/1/2 3:47
ただなるもの自由詩008/8/9 0:23

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