人差し指を見ると
縫い糸くらいの細さで
僕はほどけだしていた。

放っておくと
どんどんほどけてゆくものだから
程の良い長さになったところで
少し結って飼猫と一緒になわとびをした
その ....
ある星では、
ある年、
大変な寒い夏がやってきて、
食べ物がほとんど採れませんでした。
ある者は、木の根をかじり、
ある者は、自分の食べ物を
隣の人に少し分けてあげました。
またある者は ....
宵の風が薄手のカーテンを膨らませた後で
すぅと部屋を一回りする
タバコの煙の行き先を変えて
乾いてしまった洗濯物を軽やかに揺らす
風はすでにあたたかいものではなく
輪郭のぼやけた秋を運ぶ
 ....
 運転席側の窓を開けると、雨がアスファルトの塵を吸って蒸発した匂いが流れ込んできた。夕暮れまで降っていた雨は、真夜中過ぎの蒸し暑さに変わった。信号の向こうに見える、大きな洋菓子の看板の隅には温度計が付 ....  この町では、お盆を過ぎたら夏が終わるだとか、二つくらい隣町で毎年行われる音楽野外フェスが終わったら夏が終わるだとか、みんなそれぞれが、それぞれのポイントで、夏に終わりを告げてゆく。「夏も終わりだね」 ....
十重山ハルノ(5)
タイトル カテゴリ Point 日付
ループ2自由詩108/11/8 0:11
ループ自由詩108/10/12 23:07
夏の終わりに吹く風に 3自由詩008/9/14 19:36
夏の終わりに吹く風に 2散文(批評 ...008/9/1 17:38
夏の終わりに吹く風に散文(批評 ...108/8/26 2:03

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