言葉と言葉の
間を擦り抜ける
色づいた微風が
複数の微細な線を
描きつつ
複数の曲線を
交差させながら
部屋のなかの
明るく空虚な空間に
千の色の痕跡を残す
葉脈たちの
時間と
小鳥たちの
時間が
交差する
川のほとりで
小石たちの
ざわめきが
鳴り響き

木々たちの
呼吸と
朝の粒子たちの
呼吸が
擦れ違う
霧の中で
水滴 ....
澄み切った
空の青と
頬を切る
冷たい空気
淡い陽が
四角い空間
を緩やか
に照らす季節
残酷な風が
毛羽立つ皮膚
を切りつける季節
二月の光
鳥たちの
沈黙が凍結
して
透明な
風だけが
鋭い水面を
冷たく
鳴らす
びよょ〜ん、(4)
タイトル カテゴリ Point 日付
明るい部屋の方へ(ロラン・バルトのために)自由詩004/2/23 12:53
粒子と響きの唯物論自由詩2*04/2/4 12:59
透明なる季節自由詩204/2/3 19:17
静謐の力学自由詩2*04/2/3 19:12

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