ときとき と 痛む胸
憧れなのか
せつなさなのか
見上げたら 空が青かった
冷たくなった風に
私の心がついて行けない
まだ
そんなに確かじゃない
決められない
このまま冬になろう ....
ちょこっとのきっかけで
けんかになった
ぼくは
ありったけのわるぐちをいった
ばか
おたんこなす
よわむし
げじげじ
ぷいっとそっぽをむいて
いえにかえった
ひとり ....
外から帰ったら
鍵が掛かっててお家に入れなかった日
ドアの前で
しゃがみこんで
靴のつま先を見つめていた日
誰かにそばにいて欲しいけど
「どうしたの」なんて言って欲しくない
お友達が ....
明日は翼が折れて
二度と飛べなくなったとしても
今日の青いこの空を
飛ぶことはやめない
飛び立つときの
地を蹴る勇気
畏れを抱いて
憧れ抱いて
まだ見ぬ明日の
自分を探し ....
僕のお気に入り
君のあしもと
根っこがぐっと盛り上がって
そこにできた小さな窪み
ここで僕の心は語る
夢を
恋を
明日を
君は
いつも同じに見えるけれど
昨日は背中合わ ....
何をしたら いいんだろう
何処へ 行けば いいんだろう
ぽっかりと 空っぽの心
漂うみたいに 歩く 道々
ぷちっと 千切った 草の葉を
唇に当てて 吹いてみる
ぴー ぴー ぴーーー
....
母は時折話して聞かせてくれた
その 夏の日のことを
まるで 昔話を物語るように
淡々と淡々と
話して聞かせてくれた
どこへ行った帰りだったかしら
小さな弟を連れて
畑の中の一 ....
ふりふりふり っと
どれすの すそを
ゆらして
まるい
ぼうるの なか
きのせい かなー
うわめづかい
きのない ふりして
さそってる かなー
そとは
....
人はみな
いずれかの地に 生きる場所を求めるもの
山に
野に
海に
ここで生きてゆくと 決め
その地を愛するもの
それが
国を愛するということなら
その土を愛せよ
丁寧に耕し
....
あなたの
遠くを見やるまなざしの
その先に
コロン と
僕を置いてきたい
西の空の
あの薄桃色は
今日を
黙って許してくれる
と いうしるし
明日を優しく
連れてきてくれる
と いう約束
大きく大きく
愛されている
ぬくもり
光る機体が
傲慢に突 ....
〜夜明け〜
森の呼吸
白く霞む朝
誰かの声
遠く響く
満たされる
満たされる
静かに濡れた空気
新しい命
〜静かな午後〜
緩く開いた手のひらを上に向けて
目を ....
ちいさく
きらめく おと
つれてって
つれてって
こばこのなかから
なつかしさ こぼれて
ないてもいいよって
いってくれる
檸檬一個
それだけ買いに行く
一番綺麗な黄色を買う
スーパーの
ビニール袋は興ざめだから
丸めてポケットに
檸檬一個
空とキャッチボールしながら
ハミングまで出る
気付けば
....
らんらんらん と いうほどではなく
ふんふんふん と いうくらいの
ちいさな
ちいさな
おうえんかが
こころのなかで なってます
たぶん
かあさんの こもりうたのこえで
紺色の制服を着て
学校帰り
電車の中で何かが抜け落ちてゆく
降りるはずの駅をやり過ごして
いつもかよった
県境を流れる江戸川の河原
ただ
空が広くて
ただ
風は流れて草の匂 ....
毎日見慣れた部屋の中で
いつもと少し
違う私になって見ようなんて
時間も いつもとは
少し違う角度で流れて
早いうちに片付けも終えて
それも気が向いたところだけ
テレビ ....
あるべき姿は
ありたいと思う姿は
真っ直ぐに 正直に
でも
絡まるから
絡まって ほどけなくて 苦しくなるから
君を好きだという 僕は
居ないことにしてしまったり
でも
....
瑞々しい感情など
とうの昔に失くしたと思っていた
ワイシャツの襟汚れに
靴下の泥汚れに
石鹸を塗りつけ
揉み洗いをする手
夕飯の買出しに行っては
20円の値引きに目が留ま ....
じーちゃんは 耳が遠い
ばーちゃんは 歯がなくて発音が悪い
二人の会話は
何度も聞き直し
何度も言い直し
互いの顔を
くっつけるように近づいて
可愛らしくて
仲がいい
ばーち ....
「今日は型をとります」
左下の奥歯
仮であった詰め物を削り取る
ロマンスグレーの先生は覗き込む
患者の口の中を
少しずつ優しいタッチで(でも音はキライ)
痛くないように(でも音はキライ ....
穏やかな平行の視線
温もりのすき間に
優しい花を飾って
大きさの違う手のひら
重ねても埋まりきらない
埋めなくていい
近付いて
震え
離れては
響く
声も
色も
匂 ....
急募であります
性別年齢不問
若干名
明るい人求む
ここんとこ
土鍋が不平不満をたらたら
全然出番が無いジャンって
家に遊びに来てくれる友達
いないのかよって
そうなんだ ....
せっかく育った野菜たちが
不機嫌な嵐に踏みつけられた
土砂にまみれたレタスたち
店先まで行けるかしら
町のスーパーで
どうにか並んだレタスたち
一個400円は高すぎるの
それでも
....
父さんの革靴に
小さな足 入れて
かかと 引きずりながら
なんだか 笑いながら
庭を歩いていた 私
大きくなることに憧れて
本格的な靴に憧れて
小さな足
かぱかぱの空間
なん ....
確かめる方法はないけれど
ここに記しておけば
君がいつの日か
読んでくれるかもしれないから
ぼくは君が好きです。
仲間の中には
いろんなこと 言う奴もいるけど
ぼくの一番の親友も ....
目が覚めたら
隣の布団は空だった
一階の天井と二階の畳
布団と枕
の むこうから
聴こえてる今日
ああ
私がいなくても
今日は勝手に始まっている
このまますうっと消えてしまったら
....
ちょうどいい
ぐらいの悲しみをちょうだい
とんがりすぎてない
痛みをちょうだい
そしたら
きっと 幸せだから
笑ってばかりは 哀しいし
泣いてばかりも 可笑しいでしょう?
....
ああ 雲ひとつない
騒がしい季節が終わって
空も
心を一つに決めたんだね
ゆっくりと曲がった
あなたの
スニーカーの最後の踵が
ビルの角に消えるのを
見ていた
喫茶店で
飲んだのは
なんだったんだろう
もう一生
思い出せないかもしれない
渡そうと思っ ....
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