(一つの遊星から覗かれない花嫁の髪の空洞)

花ざかりの森の神秘を研究する記帳の桝目が不足する
躓きたい意思の上で青空が焚きあがるまで
あたしは何も口にしたくない
牆のさきの道を躄るがんぜな ....
稚き珍獣を背に浦浪をのぞむ岡辺に
がんぜない甲の稚児の自瀆を睥睨しながら
老婆の
痴呆た癇声に
方位を
とる錨で均斉のとれた
煙管の 雁首で烙印つけた軒板の

蔵に

入り

 ....
熱帯の
硬い鱗の斑の洪水
しなやかに動く鰐の暗色のながれ
眼睛のファサード
エメラルドに輝きめぐる画布の周辺の
一基一基の円環をくぐる向こうに
縫われたトルドの丘陵
ファサードの裏にひん ....
背景の石塀はそれと見紛うやうな模様と色彩に
変質しいづれ去らねばならぬ愁い
にたちどころにやりこめられまいとし
躍起だつ、わたしたちを凝視する多くの内官を
隙間なく継起する場合でさへそれと
 ....
「わたしたちのテーブル
なめらかなはだかの木目
そこに並べられた食器、グラスたち
ずっと交わらない視線」
隣で私のくわえる煙草を指して――
「浄化された石、」それは
不在の表層に羽根を生む ....
饐えゆく冬の海に
筒の発破する
持続する星団のために
あおげば烈しく廻りゆく鶸の翼の
引きつれそのかき鳴らした下で
しだいに深みを増してくる遠夜を
洲浜の腕輪のなかに捏ねる
鴉片と姦通で ....
郊外の市の人だかり
色めく羽根飾りの裳をひるがえし
震揺する血液の鮮やかに青い光のなかで
賑う民族舞踊の列
褐色にかすむ歳月の画像などあろうか
薫る羽毛を掬う水脈に追われて
朝陽をあびるは ....
両の扉のまえで
一足飛びに駆け抜けていく


不断に
色彩の加減を
線分の渦の飛翔を
貧しく成っている枯木の枝から

転回の焔より微かな襞で
過敏な肩のゆれを
血腥い吐息を
 ....
群盗の攫った8つのピースのうち いま閉じられた婦人の眼にいちばんやさしい 潔癖な節々にも満ちあふれ花萌えさかる庭 黒猫の伸びやかな足つき 時間の優雅であり ためらわぬ筆致の熱情ほとばしる 像 ただ美し .... 彼の円錐の
漆黒の並木には
ただならぬ放蕩者の書物が
いっぱい成っている
純粋な今
の主題を的確にもぎとるべき
細密な枝の先にどれも
破壊や破滅の真の送り仮名が
世界の焼かれた鉄板では ....
蜂の甘い尻の熱風のなかを
紅い頭髪をかきあげた神話の少年が
うずくまる季節
鳥は
すみやかに地表の忘れがたい母性に化ける
水平に傾けられた麻袋の類型
としてのある内部で
腐るものの反復
 ....
だれが詠うか知らない
法螺貝の夜の裡で
しだいに硬度を増す湯桶のなかの水
その漆塗りの器を打つ釘が砕け
またひとつ砕けて黒い胞子をとばす
一方ではわたしの腕に
抱かれる男の色素が剥ぎとられ ....
あたし 突っ転げたところ鰐の背で
見るまに針山で ぬらぬら切先あかく
ソラつきぬけて ソラより
靴底のおおきな口で
お腹いっぱいおおきな欠伸で
お腹いっぱい食べられそうな
野ぶとい喘ぎで着 ....
青銅の獅子が土砂に浚われる
日没、架橋のしたの渦のちかく
掘削されてまもない暗い洞穴に
青黴の麺麭のかけらを投げいれ
反響する木管楽器の透明な鼻息をきく
いっさいはみだらな情欲のうちにおこな ....
鉄ぱいぷ覆ウ黄ニ煤ケタ幕公園木々存立裂キ梢ノ先霞ム空域劇場
巷間ノ桎梏後屈スル天窓嘆息スル小水スル闇雲割ク落雷
古帝ノ武装シタ屍渇キキッタ疾風市街ノ灯ヲ焚キツケル
ワレラノ拳奪イサル嘗テ
太陽 ....
アングラ少女(15)
タイトル カテゴリ Point 日付
魔窟自由詩109/3/25 0:54
陰の器自由詩109/3/18 0:00
碧眼ファサード片自由詩209/3/10 2:36
螺旋自由詩009/3/4 2:14
水槽自由詩209/2/16 12:55
掏摸自由詩309/2/14 20:13
朝の壺自由詩209/2/12 23:42
炉部屋自由詩309/2/10 1:02
婦人の庭 自由詩209/2/5 16:20
自由詩309/2/2 11:31
風の便り自由詩109/1/26 23:32
だれが詠う自由詩109/1/21 11:26
雨季自由詩209/1/21 11:22
青の飛翔自由詩109/1/11 4:40
ゴールドドライブ自由詩009/1/11 4:06

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