わたしのなかでわらべがないた
わたしのなかでわらべがないた
わらべのなかでわらべがないた
わらべのなかでわらべがないた
わらべのわらべの
わらべのどこかにはじまりのてんがあって
お ....
浜辺を歩くうちに
無心がいつしか完成していた
小波の彼方の
青空と海原のやりとりに耳を傾けながら
何することもなく歩き続け
立ち止まった場所が
無心の終わりだった
海を見た
だ ....
朝を歌う鳥が
私の朝に光を照らす
まだ明け染めの空を泳ぐ鳥たちが
大地を覆う絹布を一枚一枚啄ばんでいく
家並の背中を見つめながら
廃墟の町にも日は昇り
鳥の声と木々の呼吸が
巷の影を ....
冬のノラをつきつめていくと死んでしまいそうだ
なぜノラなのか
なぜノラのままでいるのか
なぜ独りなのか
なぜそうして自販機の陰にうずくまっているのか
なぜ震えながら動かないのか
なぜ耐 ....
「アメハキライデスカ」
空は悲しげに
「アメハキライデス」
しかめっ面が濡れた歩道を駆け抜ける
「アメハキライデスカ」
空は悲しげに
「アメハキライデス」
硬い路面はいよいよ黒く
....
風が吹き、雲がたなびく
ある晴れた冬の日に
幼いあなたは空を見上げ
こみあげた希望の逆流に胸を痛めた
彼岸の死せる未知の星に
知らず光を灯してしまったあなたは
四方自然の励ましを受け
....
自転車に乗って
切り裂く無限がいとしい
風と共に過ぎ行く人の
寂しげな拒絶がいとしい
どこかへまっすぐに突き進んでいく
私のありあまる馬力がいとしい
どこかへ行き着くために ....
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