わずかな振動が 頭を揺さぶり
日々風の色が変わる その一喜一憂よ

煙突から緑色の煙をあげる家々 遠く
汽車の音が聞こえる その海岸線で
荷車を引いていく老婆の後姿が
昨日出会いたかった  ....
こことはちがうどこかで
わたしとはちがうだれか
いまとはちがういつかに
わたしのことをおもっていた

そんな想像するたびに
生きているの退屈になる
今日すれちがった友人より
ずっと近く ....
オレは嘘をいったか
泣きも笑いもしない人の前で
初めての時から最後の時まで
オレは何度の嘘をいったか

伝えたか
わたしは誤報を伝えたか
ホントも嘘もわからないまま
心のままの小柄な人 ....
世の限りにおいて
たとえこの身を呪えども如何に他者を呪うことなどできようか
永遠の屹立 その美しさよ

愛はただそこにあるもの
その眼差しの重さよ 疑う由もなく
この身がやかれ灰になったと ....
窓を開けると部屋に入り込む夜の冷気
あぁ、もう秋だ
日毎に高まる焦燥と新鮮な倦怠を更新して
静かに沈没していく街の灯

眩しさ。もう生まれることのない昨日の眩しさが生きたのか
透明な漂流物 ....
―台風が通りを真っ直ぐに染め上げる
 今日起こったことはもう昨日に飛ばされて今日じゃなかったみたい

すこしずつ記憶が混濁し始める
それぞれのわたし いくつかのわたしの死
分裂して  ....
言葉がひどく散文的にしか並ばない時がある
閉じているところがなくって恥ずかしい夜
開ききった眼が生きている明け方
まっすぐに
言葉が届いてしまう夏の朝のことだ

嘘吐く口の中に真実が潜んで ....
くしゃみの くしゃ 噛めたらすこぶ る
きもちいい
やっかいの やっか 噛めたらすこぶ る

噛めつけたい きもちいくしたい

い をいう
いい い をいう
いくない い をいうのはい ....
制御することができないと ころの躍動感
ピアニッシモピアニッシモ
向かう先とこ ろの充足感
ムーヴィングムーヴィン
ところけてしまうの
ローリング

みてたところの怪電車
いきてたとっ ....
もうとっくにうしなわれた 私の
行間を返してください

目ト目ト、があって
えんどるふぃんがでた 私の
瞬間を返してください

たえることなく ながれてゆく
ながれ、それ自体
私の  ....
しとやかな抱擁たちが群れをなして
乾いた砦を叩き割る
きみもまた 再会の水蜂

くるって咲いた唇を
諧謔の雨にたとえて
今日もタイルを剥がしていく
かしずくだけの無邪気な棺桶

ねぇ ....
「I have a dream」
とキング牧師が何万人もの聴衆の前で唱えたとき
いや、オレにも夢がある
と唱えなかったことを後悔していた男がいる

「Yes,we can」
とオ ....
今日を終えてみちみちと降ろす帳はない

灼けた骨を畳み
剥き出しの眼球また漬けて
華奢な脳漿を保管する

教示せよ本日!
何を機能してあすと云う

また

一文字真に受けた
 ....
手段は目的を結果する


言葉は行動を政治に
生を遂行する

画は行動を芸術に
死を遂行する

音は行動を祭りに
生と死を横断する

自然は行動を風に
生を殺 ....
カナシミルク(14)
タイトル カテゴリ Point 日付
朝の出来事自由詩111/3/19 16:34
いつかどこかのだれかさん自由詩110/10/15 18:33
嘘をいったか自由詩210/1/29 22:59
詩との契約自由詩209/12/6 0:53
街の灯自由詩209/9/14 1:28
台風一家自由詩209/9/1 2:09
生まれない夜自由詩309/7/12 2:52
噛めたらすこぶ る自由詩009/5/15 3:35
コマスタクランパパラッチ自由詩009/4/30 5:22
記憶とエンドルフィン自由詩0*09/2/19 5:53
VOLLMOND—フルムーン—自由詩0*09/2/4 8:46
アイ・アム自由詩009/2/3 11:26
自由詩2*09/1/31 6:03
手段は目的を結果する自由詩1*09/1/30 7:50

Home
0.14sec.