この夏何匹のミミズが死んでいったのか考えています。
死んでから干からびたのか、干からびたことで死んだのか、
そういったことです。
それは世界の秘密、
幼いころはどんなことでも秘密のように感じて ....
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る

に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ....
しばし無口で
麦茶を
からりおんころんと飲んでいたら、

だって、ぼくは
指先で色がわかるんですよ

と、爪先とか背表紙とか触ってきた

青いですか?
青いです
すごく青いです
 ....
あなたを闇と見込んで何度もお願いしていた「言葉の代わりになって欲しい」迂闊だった
知らずにまばたきしていた(、乾いた根は空に向かって伸びるだとか)あなたが好んで身
につけるピンク色。

塗りつ ....
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知り ました

に成り下がるのではない
私が私であるだなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなも ....
銅メダリストは、
胡桃の実の、殻に秘められたるを知らない
私は誰から手わたされた?
カンパネルラ?

コンロに火をつけると、
ひとときの黄緑とオレンジ
それは化学、それは魔法
気づけば ....
六本木には、ラフとかPDFとかマージンとかいう言葉が転がっていて、
私はもうそういう言葉が身体化してしまったことに目を細める
いや、あるいは、風のせいだったのかもしれないけれど
何にせよ、
美 ....
残りは薬指だけだった、そこに仕方なく嵌め
たのだ
   、(    )、ひとつ
だらしのないダイニングテーブルに果実の匂
いが佇み、とりわけイチゴのような、界隈を
ぐるぐると徘徊する、酸味、 ....
私はたぶん食傷ぎみなのです
こんなにも脳が重たいから
捨て置いてゆきたい

油断していたら
影がばくり、と本体を食べました
それは夜のバスに映る街の光のように
歪んだ影!

私の手は ....
とどこおるのは、仕方ないのです。
ゼミの発表がさし迫る、午後4時。

午後4時の「4」をどうしても半角に正したくなるという職業病。
すべてをPと捉え他の学問分野の理論を流用しまくる、その姿勢。 ....
た行とな行のあいだには
明らかに海溝があり、
そこにわざと忘れてきたものなんてのも
あったかもしれない

海だ、食い散らかす、う み

ひらがなは大概、星で、
わたしはそのあいだに目を ....
近すぎるよ
近すぎて、
世界ときみとの境界が曖昧だよ
私たちが細胞でできているように、
世界が私たちでできているのならば、
私たちはさっさと境界を捨ててしまおう
間違うなよ、
縁取ってい ....
ガチャガチャのコイン投入口に、哀愁を入れ
た、それでも足りなかったので、きみがフレ
ンチネイルの爪先からこぼれた反射を入れた
ら、黄緑色の空が転げてきた、東京ではない
、イタリアでもない、湿度 ....
むかしセックスした男が、
新書を出していて、
私はようやく、
私がいま/こことつながっていると感じる

あらゆるゴミをおみくじのかたちに結ぶ

外国には行けないから、
ディズニーランド ....
神社の駐車場に続く古い道で、ふと、
つぶれた中華料理屋はどれくらいあるだろう、と考える
仰ぐと、まだ健全な青と白に月が出ていて、ふと、
ドイツやイタリアの空を覚えておけばよかった、と考える

 ....
ほっといてくれ
もう
悔やむことはなにもないのだから

汚れたガラス窓に
映るこの街をなぞって
私は
ラヴェンダーの空に泣く

そうすれば、もう
明日を謀ることさえ困難だ

さ ....
鈴木まみどり(16)
タイトル カテゴリ Point 日付
夕立ち自由詩3*10/10/19 20:40
犬(完全版)自由詩9*09/7/29 19:29
おなじ色を見ている自由詩4*09/6/30 23:15
自由詩009/6/19 14:03
自由詩1*09/6/8 18:18
ジョバンニの春自由詩1*09/6/3 20:40
いうなれば赤だ自由詩1*09/6/1 21:19
家族の精度自由詩009/6/1 0:45
ファンタスマゴリアル自由詩009/5/26 23:08
そのつながりは恭子、もしくはすべてがPへと回収されるそのメカ ...自由詩1*09/5/20 23:49
絶対自由詩1*09/5/14 21:12
距離自由詩409/5/9 18:00
認識自由詩009/5/8 15:33
水のないプール自由詩109/2/21 23:03
もとめたのは青と白自由詩709/2/20 1:39
夕暮れの電車の、スピードで自由詩109/2/18 17:52

Home
0.14sec.