白い布の向こうにいる楽団の練習風景。 昼にもちろん星は見えません

ですから星座もありません

昼の空は風景です


夜に星は見えます

自然に星座も浮かびます

あの一つの星は誰かの手です

あの一つの星は誰か ....
僕の棺桶は

宵の田圃に

似合うと思った


ついでに

さびれた電灯も

足しておこう
宵の一時を
犯罪者のように過ごしている
白い道に恐怖している
笑いながら逃走している
善良な言葉を大事にしている
取り戻したかったものを
常にもっている
街の中で 蟻は六本の足を檻のようにして

逃げて行くものを なんとかその小さな爪で捕まえようとした

消える意識の中で 彼は初めて仰向けになった

そこに広がっていたのは

いつも ....
ビックバンとは

無という孤独者にとっての

自殺だった

無にとっての死は

生に他ならなかったからだ

僕らは彼の血の最後の一滴一滴

時に孤独を感じた
高層ビルの二十八階から双眼鏡で

おふざけなほどに複雑な街を見て哲学した

京王百貨店に急ぐ若者は歩道の白線につまずき

電気屋の屋上でずっと厚い本を読む中年は排気に髪をなびかせている
 ....
磨きたての線路が

最初に摘み取るのは

車輪が裂いた

誰かの手向ける

紅い花

深夜二時

時計回りの線路研磨車

棺の中を流れるような

排気をもらす構造は ....
アンテナに梳かされた 無数の電気信号

構成するのは 立方体とカメレオンの目玉

白、白、白 断続的な曲調 その中で

ふいに現れる黒のシャープが水晶体に傷をつける

僕の双眸は柔らか ....
ネジ一つ抜けた

世界の不良品 としての私の存在。

世界は誤動作で 妄想する。

弾ける火花が 英雄的行為である。

一万発の祝砲。
赤い電車が走る高架の東の空で
ふいに舞う者がいた
文字はその黒色を烏と呼んだ
夕焼けを映す高くそびえた
不吉な刀身のような建物の群れ
その間を縫って烏は軽やかに挑戦する
突如 そこに近現代 ....
田川修作(11)
タイトル カテゴリ Point 日付
一行詩。自由詩106/1/3 22:21
いない いない 昼にはいない自由詩005/4/21 22:12
どこかにて思いなやむ自由詩205/4/10 1:41
泥棒になれなかったので自由詩204/7/11 22:31
影にも埋もれず自由詩004/7/8 23:14
月曜日の天文学講義自由詩104/5/11 0:21
高い所と雲の近さは妄想の距離自由詩304/5/2 23:55
夜に銀の自傷自由詩304/3/23 23:18
近視に捧げる曲自由詩104/3/12 23:52
時として紹介自由詩404/3/11 14:14
仇の風 あたのかぜ自由詩304/3/10 18:46

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