君がここにいないのに
僕がここで生きている意味は
なんなのだろう

ただ命を繋ぐためだけに生きるのなら
人間である必要はないんじゃないかな
翼を生やして鷹になり
獲物を追って大空 ....
夏祭りでもあるのだろうか
浴衣姿がちらほらと
色とりどりの帯が揺れ
電車の中は浮足立つ

みんなには夏が来ているんだね
誰もいない僕の右手側
ほんの一瞬、懐かしい思い出に浸る
 ....
私にとって
世界は灰色に染まり
日常は音もなく過ぎてゆく

貴方の場所は
いつの間にか
他の人が座っていて
私はそれを
なんということもなく
見ている
まるでみんな貴方を忘れて ....
怖い



貴方という存在は
私の中で
こんなにも
多くを占めていて


貴方が
いなくなってしまうかもしれない
いま

とても



怖い



 ....
耳元で囁く I love you
貴方が少し照れたように微笑むから
私はとても幸せで
泣きたくなる


微かな機会音が貴方の命を繋ぐ
誕生日まであとふた月
指折り数えているけれど
病 ....
今日の東京タワーはちょっと変だ
いつものオレンジ色じゃない
夕陽に気圧されて
オレンジ色を諦めてしまったのかな
浅草にできるっていう新参者に対抗して
違う色になってみたのかな
負けてない
 ....
からだのそこかしこに
あなたの吐息が残っているの
触れた指先をまだ
思い出すことができるのよ
いつのまにか
心まで繋がってしまったのね
あなたは私のbetter half
小鳥だって ....
西日が差す静かな病室
貴方の寝息が途切れなく聞こえる
それでも不意に心配になって
心臓に手を当ててみて
ちゃんと生きていることを確認する
貴方は時折まぶたを開けるけれど
なにか口の中で呟い ....
君が運転席に座っているのをぼーっと見ているのが好きだ
車を走らせる君の
いつもより真面目な横顔が
いつもよりカッコイイ
なんてそんなことを思っている

窓の外の景色がするすると流れ ....
不安

心の中に
ほとほとと溜まって
もうすぐ
溢れ出して
しまいそう



どす黒い
それは
決壊とともに
いとも
たやすく
私を侵食
するだろう



 ....





昼間に降った雨の匂いがまだそこかしこに残ってる
空の上で風が踊るタンゴ
勢い余って雲のすき間から満月が覗く
僕はむずむずとして遠吠えをする
今夜
狼男もドラキュラも
 ....
ある日僕は泣くことを憶えた


僕は
手をせいいっぱい伸ばして
大声を上げて
あなたを呼ぶのだけれど
僕は
あなたの名前を忘れてしまう
生まれる前から
知っていたのに
あ ....
幸せは
あなたがいて
わたしがいること

月に食べられた太陽の
その切れ端を見ている

絡めた指先と肩に触れる体温
鼻を寄せるとほんのり汗の匂い
暑いね、ってつぶやく

 ....
遠い昔のことなのよ
あの人を
好いていたのは
まだ
覚えていたのね
そんなこと

忘れないと
添い遂げるのは
あの人だけと
誓ったのは本当よ
まだ
若かったから
愛ってい ....
まあだいたいに於いて
君のことを考えている時間というのは
さして忙しくもなく
またさほど疲れてもいない時なのだろう

逢いたいなとか
声が聞きたいなとか
そんな
他愛もないことを

 ....
その喉に包丁を突き立て

縦に腹をかっ捌く

はらわたを引きずり出して

下半身を切り落とす

心臓を握り潰し

顔は判別がつかなくなる程度に切り刻む




あれは私の ....
脆弱な夜は微かな光にさえ怯えて
僕を守る暗幕はいともたやすく引き裂かれる
路地裏の隙間に残る闇の中へ逃げ込んでも
サーチライトは執拗に僕を見つける



僕はただ安息が欲しいだけ ....
落日の都は燦然と輝く

埋もれた過去は地平線に映えて

私もいつかは塵芥となり

風に消えゆく

その時

私は叫ぶのだろう

生きた、と

私は生きていたのだと
 ....
海へ行こう

冬の、風の穏やかな日に
波の音がすべてを包み
古い貝殻からは異国の歌が聞こえる
覗き込んだ水底には静寂とざわめく生命が
見上げた空はどこまでも突き抜けて青く

足跡は消え ....
まさたか(19)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩011/8/7 4:42
自由詩011/8/7 4:30
色彩と音の感覚自由詩110/1/27 12:59
いかないで自由詩010/1/26 20:38
I love you自由詩310/1/26 2:24
東京タワー自由詩210/1/17 1:53
better half自由詩0*10/1/16 23:35
願い自由詩110/1/16 22:20
地平線は空に融けて僕は君との旅路を想う自由詩209/9/17 13:02
なにもみえない自由詩109/9/15 1:23
_自由詩109/8/10 0:52
祈ることを忘れたのはいつからだったんだろう自由詩109/8/7 5:42
日食自由詩209/8/3 16:41
あの人自由詩109/8/1 18:14
君を思ふ自由詩209/7/30 16:29
私という絶望自由詩209/7/21 23:19
僕を守る夜自由詩209/7/16 22:57
落日の都自由詩309/7/16 13:59
海へ行こう自由詩509/7/3 3:11

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