欲望は愛を腐らせる されど
愛もまた 欲望の成れの果て
【3.11】
海は静かに波を揺蕩えている。
あの日、多くの大切なものを飲み込んだことさえ
まるで嘘だったかの様に穏やかに、そして優しく。
笑顔も
....
【届かぬ声】
あなたが嫌いだった。
物心ついた頃からずっとあなたを見てきて
少しずつ大人になりながら色々なことを知り
時には好きになろうと思ってもみたけれ ....
【10 Years】
人は想像を超えるほどの悲しみを目の当たりにしたとき
本当の意味での絶望を知る
あれからもう十年という長い月日 ....
【今日に泣き、明日に笑う。】
今日に泣き、明日に笑う。
寂しそうに佇んでいたあなたの背中も、それは昨日見た景色。
今日に泣き、明日に笑う。
泣 ....
君がいた あの夏の日
遠い日の記憶を
真夏の太陽が 揺らめき
目の前に浮かべる
蜃気楼
今宵、群青色の空を見上げれば
ひときわ煌めく光がふたつ
愛を星の河にして、夜空を彩る
明日はそんな愛を心に想う君に。
【Love Replica】
自分を偽る仮想空間
何を求めて
誰を求めて
私は何になれたの
私は誰を愛したの
あなたに出逢って
そして愛して
....
【あなたとわたしの物語】
あなたとわたしは出逢いましたね、
この大きな星の
だけど小さな世界で。
きっかけなんて、今はもう忘れてしまったほど
....
【ダークロード】
歩み行く道は渇いたアスファルトの上
先のないどこまでも果てしなく続く道
振り向いた昨日は全て流され
....
【慟哭】
大地よ、揺らぐ大地よ
なぜおまえは我らが築いた世界すべてを壊すのか。
海よ、荒ぶる海よ
なぜおまえは我らが繁栄の世界すべてを呑み込む ....
【灰色の銀貨】
世界の一部が被災した時に
手作りの歪なダンボール箱にささやかな願いを込めて
投げ入れた一枚の銀貨は今
瓶に入った ....
鮮やかに染まる緑の若草
柔らかく照りつける陽射
ゆっくりと頬を撫でる風
あなたのぬくもりのように
春が優しく通り過ぎてゆ ....
【眼蓋の裏側に今も残る、面影という名の残酷さ】
馴れ合うのは好きじゃない
最後には悲しみが残ることを知っているから。
眩しい太陽は好きじゃない ....
【贖罪の塔】
罪を犯すたび足許へ穴を穿ち続け
地獄にでも向かう様に
地の底へと深く…深く堕ちてゆく
されど僅かな望みを求めて
....
【SOUL FLOWER】
無限に広がる世界の中で
無限に命は生まれ続けて
それぞれが
それぞれに
その存在を誇張しなが ....
【掲げる命】
悲しみは揺籠に揺られて眠る
やがて時がすべてを忘れさせてくれる
多くの血が流れて赤く染まった土も
打ちつける雨に流され綺麗になる ....
【ぼくたちのあした】
ぼくたちのあしたに平和という二文字はありますか。
いつまでも誰かを憎んで
争いを繰り返す日々に疲れたなら
少しだけ休んで
手 ....
【天使は誰が殺したのか】
僕の可愛い天使
この残酷な世界にわずかな希望を持って生まれた君は天使
だけど願いは虚しく君は死んだ
守れなかった僕が悪いのか ....
【悲しみを乗り越えて】
私たちには悲しい思い出がある。
それでも今こうして生き続けている理由は
あの日、
あの時、
あの場所で、
死んでいった人た ....
【SURVIVOR】
戦闘機が飛び交う空から
太陽を背にしてクラスターボムが落ちてくる
泣き叫び逃げ惑う人々の中
屍に躓き逃げ遅れた男は天国へ逝った
....
【それぞれが戦う理由について】
誰しも好きで戦場に立った訳じゃなかったんだ。
争えば体は傷ついて血を流すし
後には心を痛めることだって知っているから
本当 ....
【閉ざされた地区から】
金網越しに覗いたそこはまるで別世界のようだった。
平和という言葉なんて程遠い
黒く渦巻いた殺意が唸りを上げ
血に飢えた狂気が蠢 ....
【Weeping Sorrow】
殺し合うのは何故? 誰かを守りたいから。 ただそれだけ。
殺される者にも守るべき大切な何かがあるのに
そんな思いやる気持ちさ ....
【戦場に降り注ぐ雨】
土埃が舞い上がり、銃声と狂気の声が谺し、血を流す
こんな世界にも雨は降る。
冷たい雨粒は心を乱し、いとも容易く人を悲しませる
だ ....
【裸足の笑顔】
瓦礫の上を裸足で歩きながら
陽が暮れるまで食べ物を探し回っている子供たちがいた。
今にも崩れそうなほど傾いた家屋の
ドア代わりのカーテンか ....
【平和の裏側にいた少年のために】
僕たちには忘れてはいけないものがある。
太陽が朝を呼び
夜が月を迎えるように
ごく当たり前に平和の中で生活する僕ら ....
【沈黙のサリー】
サリーは耳が聴こえない。
それは先天的な病によるものではなく、
ある静かな夜の床で無常にも爆音に襲われたからだ。
それ以来、サリーは耳が ....
【初恋】
膨らみはじめた小さな胸が疼く
染まる頬と
炎のように燃えあがる心
淡い蕾がそっと花ひらくような感覚
それが恋だと知った日
....
【病んだ人】
もうこれ以上ボクの心を壊さないで。
君の声を聴かせないで、
その笑顔を向けないで、
胸が締め付けられて破裂してしまいそう。
何も見せ ....
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