背中を丸めて屈むぼくに
子供が飛び掛り
反対側へ跳んでいく
衝突しそうな予感
ぼくは縮こまり
両の腕でふくらはぎを抱え
ああ この一方的に受動的な恐怖 ....
両瞼はまだ重い
なのに
風
冷たくて
タバコに火をつける
問題が解決していくように見える
火が灯っている間は
煙は繋がっている
夜明けの蒼い薄雲と
そして
昨晩と
昨晩の ....
街中がふうせんに満たされて
囁きあってる
あるふうせんは青信号まだかと焦ったり
あるふうせんは早くハンバーグたべたいな
ふんわり ふんわり
君のふうせんが こちらにやってきて
笑顔?
....
夜明けの蒼い薄雲へ吸い込まれていくタバコの煙
煙の粒子はどれだけの細かいのだろう
どれだけ軽いのだろう
どうして上へ向かっていくのだろう
疑問が疑問を呼び
しかし
....
向かいのあの人は何考えているんだろう
19歳で田舎から来た僕は山手線で向かいに座るOLが何を考えているか考えていた
そして33歳になった今
同じことを同じ山手線上で考えている
....
夜中にネットを追いかけているような僕としては
やはり何かにすがりたくなるもので
この現実世界は本物だろうか
イデアを投影した単なる影ではないか
などの疑問が沸々とし
よしイデア界の王になって ....
とてつもなく大きい悩み
どうしようもできない壁
そんなことがあっても時間が進めてくれる
なんとか昨日から今日へ
今日から明日へと
僕は進んでいく
「ああよかった、あ ....
CDをカーステレオに入れ再生ボタンを押す。音は真っすぐ中心に向かい、内側から僕を振動させた。ちりばめられた音が細かく重なりあって青白い火花を散らしながら指先へと発散していく。僕はもう眩しくって目を閉じ ....
十時間も眠るとき、最後三時間の夢はオールフルカラー。あまりに手近なのに摩訶不思議な夢世界だから、これを捨てるのはもったいない。僕は夢で詩をつくることにした。
まず辞表を提出。「夢を大切にしたいん ....
夜は水面下で様々な日常があります。僕は驚きあきれながら友人の不貞、息子の足の大きさの変化、昔恋人だった看護師の長い指での影絵などを満腹になるまで味わってから、それを肺でガラス片に砕いていく作業を繰り返 ....
天気予報士が指す先には
日本列島を襲う巨大台風
もう逆立っている
小鳥も
川面も
街ゆく傘も
黒い木立がワッサワッサと到来を告げる
僕らは
ドアをあけて
広場に飛び ....
暗闇に4つの光
気づいているだろうけど
鼓動がゼンマイ巻いて
ギクシャク動きはじめる
手作りカレーをご馳走しようか
誘ったのは僕だった
田舎の母が作り置きしていたのに
君の胃 ....
出産を見たことがあるよ
血にまみれて泣きながら
引っ張りだされ
お湯できれいにされると
もう大人びていた
グランドキャニオンに行ったことあるよ
途方もなく広いから
アク ....
何だったの
さっきまでの手続き
色を合わせたワインカクテル
タクシーで装ったクール
暗闇に4つの光
互いのタクラミに
目を見張る
始まろうとする儀式に飾りはない
....
ベットが移動して
固定された身体が
筒を満たす
さあ用意はいい
MRIよ
僕を分解してくれ
ガーガーガー
大音量を発して
僕の水素元素は
揺らされる
意識は腰髄に集中する
....
遠ざかっていく
7号線は直線
夜道の逃亡には
最短距離
妻が遠ざかる
我が子が遠ざかる
僕は何から逃げたいのか
流れるラブホテル群から
静まる暗い森から
明るくなってイン ....
さっき君をみた
地下鉄にのりこみ
予備校の入学説明会
片手で吊革につかまり
パンフレットをめくる
固い決意をしているはず
今の君も意思が強いもの
発車して
他の乗客といっしょに
....
割りと定型的な雑的思考…
例えば
「男性はサイズの話が大好きであり、車の排気量、バストサイズ、ミサイルの数とかに拘るのは男の悲しい性なんだよね」
…なんていう思考。10年も前から僕の脳の片隅にい ....
13歳冬休み
石油ストーブの温もりで
まどろんでいた
こらから何が始まる?
いつから始まったんだろう
気付けば恋や仕事にのめりこみ
混線した人・世の弦に
張 ....
009年09月06日 | 詩
怖いよ
文庫本コーナーは
これでもか
の果たし合い
彼ら
抑制を効かせた文で
抑制なし
主張と
正義の
大放出
あいうえお順
隣人 ....
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