私はだんだん怠惰になる
輪郭が崩れて脂肪の塊
今、私は座るでもなく板張りの床をどろりと流れる液体となって
こちらから、あちらから、貴方向かってただよっている
崩壊すれすれ、破片だらけの私を ....
知っている人のいないところに行きたくなる。
僕は生きており、今後の道を歩いている。
前を見て
そして振り返る
かどうかは君次第なんて知っている
僕がいてそして君がいて
世界はいたる ....
君が忘れることを忘れたので
立ち止まることしかできない
ぼろぼろの沢山が
腕の隙間から逃げていった
立っているのは、足だよね、二本しっかりと。
しゃらららんとなる音楽を
りゅうりゅううとな ....
広げた手のひらに
じゅ 脂一滴、落ちて広がる
広げた手のひらは
じゅ 脂一滴、受けて悶えた
「 」
形にせず、呻くことを
覚えたままに、繰り返す
ととととと
砂が落ちる
とと ....
この融通の利かない空間がどうしても
この手を通してくれないの
とんがった頭も、四角く曲がった右ひざも
まあるく崩れたウエストも
ゆるやかな拒絶に動けない
受容、だとか、寛容、だとか
....
ふわり
肌の上でじゅっとこげてしまう花びらが
僕をめがけて落ちてくるので
よる、ねむることができない
ふわりふわり
君の黒い目があんまりものいいたげにまあるいので
桜の枝がしな ....
世界のどこかで
茶色い皮膚と黒い目の子供が
今日も泣く
たくさん泣く
日本のどこかでもきっと、
黄色い皮膚で黒い目の子供が
わんわんと大声で泣いている
どちらがどうというわけではない ....
貴方がいつも、削っていたのは
なまくらな、ナイフをつかってだったので
しろい、神経線維は毛羽立ってしまって
ふわふわというよりは
ばさばさと毛羽立ってしまっていて
たまの雨がとてもとても
....
ある日僕は旅に出た。
みどりの扉をくいっと開けて、とにかく荒野に出てみた。
荒野には、野菜が植えてあった。
大きな果物の木もあったけれど、
なにがなっていたのだかはよくわからなかった。
そも ....
糸を
たぐりよせて
より込んで
野生の木の実で、木の皮で、灰汁をつかって染めていた
貴方のために織った布
裁って合わせて服を縫う、靴を縫う
身につけた布地は擦り切れて
冬の野原に ....
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