多面体の内側で 放るスーパーボール
ひどい事になるよ
角がふえて面がふえる毎に
ひどくなる

確信という言葉を持てる人は幸せで
今私何が正しいかわからなくて
多面体の小宇宙で迷子になって ....
もう電柱の皮膚になった古いポスター
汚くて優しい町にみえる

かつて通学路だった道に ハートの落書
ブロック塀の透かしで途切れた 相合傘

あそこに住むおばさんが 恐いと駆けてく少年達
 ....
淀んだ生地を鋏で裁てば その隙間からあの夏が洩れてくる
翡翠色のトンボが 嫋やかに低空飛行したら
日焼けした手で 無邪気な表情でつかまえる

でも 冷たい水の辺でしか 生きられない
人もまた ....
高すぎる温度は猫舌には無理そう
少し飲みやすくなるまで
数分間の画家になってみる

キャラメル色の狭いキャンバスだから
そう大層なものは描けないけど

白いらせん 溶けて
甘いらせん  ....
踏台昇降の結果がやたら
長距離走を進めてくるので
試しにやってみたら

ずっと痛くて
静寂を破る号令を待っても
美味しいおやつの夢で誘惑してても
青空を吸い尽くさんと砂の上に転がってると ....
風恋誦(5)
タイトル カテゴリ Point 日付
正しき多面体自由詩410/2/20 7:36
郷愁自由詩310/1/27 3:59
ムカシトンボ自由詩110/1/6 20:54
休息自由詩210/1/3 22:26
振動自由詩109/12/21 17:29

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