橋渡しになればよかった
それを選択していれば
幸せだったはずだ
心は
壁を生んだ
壁は
火にくべられた
壁が崩れた
橋も焼け落ちた
誰もそれらに
触れることは出来なかった

深 ....
私たちの窪みは誰も落とさない



高望みからありふれた事実へと導線が導く



穢されてはならないと語るときの硬直が面白い



『大きな前提』が言い忘れた言葉を私たち ....
深夜零時を過ぎた
温くなったビールを飲む
最近は、アルコールの入っていないビールを買ってくる
私はめっきり酒を飲まなくなった

私は頻出度について考えている(頻出度、起こる数の統計的分析、何 ....
水含み、
皮膚はあわれに腫れ、
蚯蚓のように
通常ではない形に腫れ、
一方で空は
雪のように白く
処女性をたたえ

うつむくものは心ばかり
心ちぢれ
先細り


先の尖れる ....
時が流れるのは
うれしいな
頭のもやもや
腫れてゆく
腫れて脹らみ
乳ぃ首みたいだ。
チューチューすって
忘れさせてよ
そしたら君は愛人だ

頭のもやもやとれたなら
うやむやだっ ....
地図は
本当は燃えない
灰になることがない
もっともっと広く
鳥になって
俯瞰しろ
宇宙の鳥にでも
なればいいんだ
ちくしょう
地図は焼け消えない
どこまでもそれは存在して
脅か ....
時間がたって、
ストリングスとワルツが
意味をなさなくなって
そのあとに
枯葉の季節が来たけれども
僕は感傷を全部目で追うために
部屋の中にいた
淋しげな
恋人たちの絵を
眺めて暮ら ....
私が成し遂げた屈折は
私を助けてくれませんでした
私が想いやった
私の悲劇は
私の中で閉じていました

夜の空には星がきらめき
人の瞳に涙を呼びます

私がかじっていた青い実は
私 ....
君が机に腰をかける
音楽室から
ソナタが聴こえてくる
かすかな息遣いが聞こえる
誰のものだろうか?
君のものでも
僕のものでもないような気がする
ソナタは
構成が巧くいっていない
ほ ....
私たちが見ているものは
わずかに違っている
原事実と
そこに見えるものとの差異で
私たちは
困り果てている

だが
それは嘘なのだ
私たちは
原事実をしっかりと見ている
春は夏を ....
単語ごとに分かれる/今夜
頭痛が/限りある
私をさいなんでゆく/社会が
五月の川のほとり/仲たがえしている
互い違えたボタンを/俯いたままで
引き戻せないと/発表に挑む
仮初めに/高校生が ....
かつて見たことを撒き散らす
夜の遊覧船
僕は見ていた
幸先を試す
二人の老婆を



花だけを手折り
匂いにとらわれ
忘れてしまっていた
胞子状の軋轢



長い道の ....
(嘘っぱちさ)
どうしてこんなにも世界そのものが
深刻さを
どこかに放り投げてしまったのか
深刻な問題はもっと
根深く地中に張り巡らされて育っている
というのに
これはなにかの策略か
 ....
ありふれた夏の光がさえぎられて漂ってこない室内では、鼻をいくら大きく開いても何の匂いもかぎとれはしない。粉のような匂い。二種類の暗示。

一つ目の鍵を右手で持ったまま帰ってこなかった人がいたが僕は ....
ひどい色をした兎だ
毛の先まで汚れて
僕はそれを抱きかかえ
洗ってやった
「あっ」
と声を上げたのは僕さ
間違えていた
汚れていたわけじゃないんだ
それは最初から
薄汚れた色だった
 ....
酔いに任せて
川を下り
逆行という逆行を
すべて成し遂げた。
僕は一羽の
白い鳥であり
羽は
すすけて汚れていた
年相応だ、と
誰かが僕に言った。

夕暮れから
夜に
世界が ....
人間たちは死んで、人間ではなくなり
何か名前のつけられないものになる
人間は罪深いのだろうか
こんなにも
この世に迷ってしまう
ランプ灯かりと
写真のフィルムと
思い出の混ぜ合わされた聖 ....
モノクロームの
夢を見た後は
必ず
部屋に月がぶら下がっている
月は
蛇みたいに
神秘的だと思う

胸の空白に
薄い風が吹いている
風で砂漠の砂が
少し飛ぶと
君の心に
届く ....
舌足らずな声と
舌の麻痺した声と
酔いの回った声と
光る声と
舌の先に憂鬱を乗せた声と
舌の先で転がす欲情の声と
だらしのない生活
すべてが連結して
みなぎっている
血が騒いでい ....
恋人よ
僕と君は
不確かな
連続性に恐れをなして
足の指先まで震えているのだ

髪の柔らかい幼子が
高い峠から降りてきて
彼の足元に
夕日の影が
せせら笑う

ビルの切れ端に
 ....
夜がやってくるとつらいのさ
ピアノ教室で 5月ごろ
君には天使の羽が 生えていたっけ
僕の耳の中の 蛆虫が
君の音符を 食べちゃった
君の音符を 食べちゃった
 雨がびっしり 雨がびっしり ....
理由をなくして
理由をなくしたがゆえに責められて
理由のない場所にもたどり着けず
けれども
理由のない物事が
降りかかってきそうだ

もうすぐ
降りかかってくるだろう

夜の空気 ....
腹いせ紛れに
近所の女に
愛を語った夜
夢の中で
大きな力が
渡ってはならない川を進行した
大群で
歌を歌いながら
さながら王朝末期の
十字軍だった

愛の名のもとに
人が人を ....
夜はもう星を睨まない

素晴らしい調和が
海のようにやってきて
空と地上とが
反転する

ここで重力が
反対になり
私たちは
みんな振り落とされるだろう

黒い宇宙が
波打つ ....
やっと、落ち着いてきた

胸のざわめきも

暗い夜風も

今はちゃんと受け止められる

思い出すのは

高校の学園祭だよ

あの場所ではきれいな風がふいていた

僕は

 ....
こんな日もあるのだろう
まるで予定項のような
あるいは脱穀されたあとの麦のような
果てしなく無力な一日

刻み込まれたものを嫌うようにして食卓の
海老の殻をむいているとひとりでに
涙が溢 ....


僕はあなたに
亡霊であり
生ものであり
影であり
車であり
スプーンであり
無垢の造型であることを
求める

あなたにここにいてほしい

日々
僕は
あなたになっ ....
何も考えずに
野原を歩きたい
たくさんの血の雨が
空のかなたから降り注いでも
傘もささずに歩きたい
本当は笑っちゃいけないんだろう
泣いちゃった方が気が楽だろうけれど
どんなにか許しをこ ....
真島正人(148)
タイトル カテゴリ Point 日付
愛の壁、心の橋自由詩7*10/1/23 13:53
言葉だけがむなしく響く。自由詩1*10/1/23 3:55
頻出度と凡例(アニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』に対する覚書)自由詩0*10/1/23 2:50
みずふくみ自由詩1*10/1/19 15:21
時の流れ (ドラえもんの敏感帯)自由詩1*10/1/17 17:00
燃え上がろうとも意味を成さないすべての地図自由詩1*10/1/16 3:29
想い出自由詩1*10/1/15 12:07
私が成し遂げた屈折は自由詩2*10/1/15 3:29
あの、連鎖自由詩1*10/1/14 1:28
私たちが見ているものは自由詩3*10/1/13 10:05
仮初めに/その他の憂鬱自由詩1*10/1/12 1:11
ネグリ自由詩3*10/1/10 1:40
月と入れ替わる。自由詩2*10/1/9 1:42
ずいぶんと忘れてしまっていた室内自由詩010/1/7 2:09
僕の魂は劣化している自由詩6*10/1/6 1:13
琥珀の壁自由詩1*10/1/4 17:51
エリクサー自由詩010/1/4 17:43
エピデンス自由詩4*10/1/4 2:17
遺跡自由詩3*10/1/3 2:09
連続性に恐れをなして自由詩2*10/1/2 1:38
背の高い草に自由詩010/1/1 2:15
法則自由詩2*09/12/29 3:17
パブロ自由詩2*09/12/28 3:10
ソウルシンガーに託す自由詩8*09/12/26 7:28
やっとおちついてきた自由詩1*09/12/25 2:26
ぶぅぅぅん自由詩6*09/12/24 1:22
あなたにここにいてほしい自由詩6*09/12/23 1:20
泣かさないでよ賛歌自由詩3*09/12/22 1:05

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