冬の反対は
夏かな
なんて単純な頭
わたし馬鹿なのよ
そんな言葉で言うこと
赦して
少し前は
人より鋭いかもしれない
なんて密かに思っていたけれど
いまは
無理して ....
どうでもいいわ
そんなこと
どうでもいいわ
あんなひと
どうでもいいひと
わたしのことも..
外が
やけに煩い
トラックのエンジン音いつまでも
窓 ....
触れる手が欲しいときに
彼方は隣にいなくて
過去のいい夢ばかりをリピート
冷えたままの自由席にスポットライト
時はジッと焼け焦げてしまった
自由席は自由
彼方と私の距離は一定の線まで自 ....
変わった人ばかりだと思う
おしゃべりが多い人は
自分は標準だと思っているようだった
私はちょっと
無責任なおしゃべりに躊躇する癖がある
専門家の偉い先生が
そのこと ....
生老病死
生まれることは 何故に 苦なのだろうか
生きることが苦と 言うならば わかる気がする
誰一人として 免れぬその現実は
ある病院の中にも見ることができて
その光 ....
さて
今日の夕日を見ることができなかった
東の雲を
あんなに紅く染めていたのに
冬の水色の空を
光の矢は貫いていただろうに
なんて
日々の過ぎ行くのは速く
わたしなど
....
すっかりとんでしまった
そう
そうだ
ぼたん雪を見ている話を書き出そうとしていたん
だった
あなたの書いた詩を読んでいたら
ほんの数秒前に浮かんだ一行が
....
知りすぎた人に
触れられるのが苦手です
違和感で
引きつる
わかるでしょう
わかってる
テリトリーは
侵害しないし
されたくもありません
知らない人がいいんです
知 ....
身体の輪郭が
強調された服を着ている女の
裸の図を想像している
それはまるで
男の日常ではないか
「健康な」と
頭に付けてみたり
健康な女は
男の裸など
想像するのか
....
丸の林檎に歯をたてて
肉を剥がすように
それが快感なのだ
私は何に恨みがあったのだろう
それともこれは本能か
殺生は繰り返され
それが罪とも気づくはずもない頃
罪なんてものは
....
昔から嫌いな言葉は
あれだ
言いたくない
折角
ノッてきた私の足元をすくうような
そんな確認
しなくてもいいじゃない
意地悪な人だ
気づいてない
人を見るのは
あな ....
カレは
私のことが嫌いのようだ
いや
嫌いだ
原因を
考えてみたけれど
ん
私の眼かしら
一寸怖い
睨んでいるわけではないけれど
私の右眼は
殺人鬼のようだか ....
東京へ行くはずだった
駅の構内アナウンス
上りの新幹線に乗るために
開かれた空間
私にも開かれている
コツ コツ コツ..
自分の靴音を聞いて
自動改札をぬける毎に少し緊張
ホーム ....
私に許された我儘は
髪を長くのばすこと
怠惰は
必要だから眼を瞑る
求めれば
眼が啓く
ずいぶんと永いこと
誰も私に気づかない
気づかないふりで
....
オレンジマーマレード
というカタカナ表記が嫌いだ
どれを見ても
というわけではないが
こういう文や詩に使われるのを見るのは嫌いだ
なんとなく
オレンジの皮のように
どこか
ツン ....
「にょ?」って
私の口から
思う言葉がつながらずに
変な発音になって飛び出すことがある
脳の回路がうまくないのだろう
先走る気持ちに
適切な働きの出来ない脳と唇
唇は混乱して ....
毎日
私の仕事は丘を越えること
今日は比較的緩やかだった
この仕事を始めた頃は
それでも驚いてしまうほど辛かった
もう
幾つの丘を越えたろうか
毎日が惰性であり挑戦でもあった
....
技術に人がついてこれないのではなく
他人が簡単についてこれないような技術を作ってきたのだ
その結果
さまざまな思惑が芽を出し
成長して枝分かれした
昨今
人の頭脳は発達してきたけれ ....
瞳に見つめられるのは嫌になるときがある
だから
少し霞をすべらせた青空を見ているのがすきだ
空は広く
地球をすべて包みながら地上のすべてを見ている
私のことも
漏れなく見ている ....
実に憎らしきは
ガーリックトースト
お前のせいで
私は人に不信を持たれてしまった
ガーリックマーガリンの
強烈な臭いは私の衣服に滲み付く
パセリを振られ
化粧を施したハース ....
最後の新幹線が通り過ぎた
轟音と
鉄の響きのこだまは
いつもその間だけ
私を別の場所へ連れて行く
烈風のごとく走り抜けて
窓の外の世界は
時間の流れを ....
わたしはまた
鱗をひとつ剥がしてしまった
薄い虹色の
「ごめんなさい」を
三回言った
まるで
申し訳なさのないのを
隠すかのような
99 ....
夕風が強くて
枯れ朽ちた木の葉が
鳥の群れのように飛んでいた
まもなく
空は群青になり
私は月を探した
昨日の今時分とは
また違う位置にいる三日月
....
泣けない病
そんなのがあるんだろうか
たぶん
とても泣きたくなるほど
震え昂ったなら
こころが壊れてしまう気がして
少し怖い
胸が冷たくなるような感情 ....
できたてのシチューは、
狂気なので
すぐに食べてはいけません。
口の中に入れたら、
粘膜がただれて
やけどします。
急かされて
すぐに食べなければいけないと
演技する。
....
生きた恋の詩を書けなくなった貴方は
いまは
何を温めている
嘗て
こころの底から絞り出た声は
擦れながら響いて
響いて
私の胸までも届いた
呟く ....
ウエストが緩くて
腿がキツイ
パンパンだ
パンパン
パンダが見ていた
しりもちついた
つくづく
ジーンズは似合わないと考える
裾切ってください
油断すると
ますます足が ....
首筋に蚯蚓腫
何時の間に
引っ掻いた痕
来週の金曜には
あの人に逢うっていうのに
尻に痣もある
せめて
荒れた手は綺麗にしていかなくちゃ
指輪は
もう永いこと嵌めていませ ....
揺すりませんけれども
揺すっても
もう二度と起きないような気がするほど
深いところに行ってしまったような
今夜のあなたは
自分の進んだ道によって
苦しめられている
気がしてならな ....
足の爪を切ってくれるんですか?
お断りします
自分でしますから
その節はありがとう
どうにも
せり出したお腹が苦しくて
足の爪が切れなかったんです
....
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