彼女はボールさ
丸いボール
たまたま僕のところに飛んできたボール
飛んできたボールはまたどこかへ飛んでゆく
朝日が射して
葉っぱに付いた露が光る
息を吐き、
会社に向かう僕の横を ....
雨が降る夜に
君たちはどうしているのだろう
闇が寝息と交差するとき
夜は優しさを取り戻し
君の胸に雨が降る
聞こえるかい
紫陽花も
小さな寝息を
たてているのが
ゲームといえば子供のころは将棋だった。学校の昼休みに教室で友達とやっていた。
それから随分と経ってインベダーゲームが始まった。喫茶店の椅子に座って、名古屋撃ちだぜとか言ってキュンキュンキュンと音を ....
あなたが手渡してくれたガムは
小さな幸せ
そんな幸せを見つめて
生きていたい
日が陰った午後
高く伸びたセイタカアワダチソウが
風に吹かれて揺れている。
子供のころ、空き地で自分の背丈よりはるかに高い黄色いセイタカアワダチソウに
分け入って遊んでいた。あの頃の日差し ....
俺の奇声が闇に吸い寄せられ
跳ね返されると
手と手を合わせるわずかな体温を求めて
彷徨いだす声は
ぐるぐると空中を回り始める
そんな和合の希望も刹那の出来事であって
背中から忍び込む風 ....
堅い肩が拒んで来たものは何だろう
刈り取られたばかりの田んぼは
まだ優しい黄色で
窓を開けると
稲の匂いが流れ込み
朝の光を浴びて 車は
電信柱が並ぶ田んぼの狭い舗道を
職場へと向かう
....
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