思考回路がゆっくりと麻痺していくのです。
たゆたう意識は熱に浮かされております。
分からなくなってきております。
私は、多分。
彼のことが、好きです。
でも、それは。
一時の病の様 ....
地図は自由だ
どこへも行けない僕よりも
世界を知っている
時々
どうしようもなく泣きそうで
どうしようもなく苦しくて
息が詰まりそうになる
そんな時
地図を広げて眺めるんだ
自分 ....
さみしいヒト。
かなしいヒト。
全部食べたら、幸せになれる?
いいよ。
泣きたいなら私を貸してあげる。
好きに使えばいいよ。
さみしい、かなしい。
食べてあげる。
....
私の顔は腫れ上がり
鏡の中に血まみれの女が泣いて居りました
一体何が悲しいのかも分からずに
とめどなく流れ落ちる雫
強くない心は
一つの願いを棄てて居りました
腹の中で息衝くイ ....
この手に掴める愛がただ一つだと
誰が決めたのだろう
孤独に泣く夜が嫌いで
一時の安らぎだけ求めて
誓いとか
信頼とか
思いやりとか
一途な気持ちとか
何一つない、からっぽな心
....
陽射しに微睡む君
まるで猫の様だとからかうと
小さな猫のぬいぐるみを僕に押し付けた
最近お気に入りのそれは
先日僕が気まぐれにあげたもの
眠り猫はいつも気持ちが良さそうで
日に日に ....
「お花見がしたい」
君がそう言ったから、街へ出たんだ。
四月も半ばなのに風が冷たくて、
いつも薄着の君は、
淡い色のストールを身体に巻きつけて、
細い肩を何度か擦った。
かつか ....
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