さなぎの原はそらの土地
とうめいな樹木のつづらおり
千丈の根にうおの骨、
絡まるたおやかなうおの骨。
おまえを祝ってしんだのです。

さなぎの原は海のそら
わたる針金の雁の群れ
うすみ ....
そは純なる夜明けの色彩を湛え
鍾乳洞のごとき我が体内の昏がりから湧
き上がる有機の湖

薄くすきとおった魂の衣を押し上げ
いびつにも愛(かな)しき人の子の輪郭を
つくる預言の海流

我 ....
汲み置いた澄明になお念を入れ
氷砂糖のようなカルキ抜きの粒を一つ二つ
一パーセント濃度に計算された塩を狂いなく量り投じ
溶かし
晩夏のあかるい日差しの中で
すきとおった病室に赤い尾をひるがえ ....
ものもらいができた
左眼のまぶたの裏側に

うつる病とは聞くものの
誰がよこしたものかも判りはせぬし
このところ痩せてしまった我が涙の袋には
毒素がぎっしりと詰まって視界を赤く腫れさせる
 ....
つむ(34)
タイトル カテゴリ Point 日付
さなぎのはら自由詩4*11/9/12 18:37
再生自由詩2*11/9/10 17:11
金魚自由詩7*11/9/6 22:24
ものもらい自由詩1*11/9/4 15:53

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