少女とそして もっぷ/エヴァル−ジュ
フラスコの底で
蹲るだけの異邦人
となって私は偶像を失い
祈り方を忘れる
(遠ざかってゆく)思い出という名の
私を握って
来た漣は
枯渇した湖で途方にくれる
九月九日の靴が履けない
no meaning only cheese
キルトケットを被って丸くなっていると何時も聴こえてくる
おやすみ小鳥
ホッとして意識が遠のいてゆく
光を感じて目を開けるといつも聴こえてくる
おはよう小鳥
生きている私を肯定し得る唯一の
作り話の中だけの私の家族 の誰かの声は
実在した父にも似ていない
けれど否
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