全行引用による自伝詩。 08/田中宏輔2
という意味なのよ」
(チャールズ・ボーモント『レディに捧げる歌』矢野浩三郎訳)
たしかに、彼女らはその生きかたにおいては最大限に異なっていたかもしれないけれども、しかしきっと共通するものをなにかもっていただろう。彼女らは真実だった。
(ガデンヌ『スヘヴェニンゲンの浜辺』25、菅野昭正訳)
というのは、瞬間というものしか存在していないからであり、そして瞬間はすぐに消え失せてしまうものだからだ──
(ガデンヌ『スヘヴェニンゲンの浜辺』25、菅野昭正訳)
ボビー・ボーイはゆっくりとぼうっとしたような動き方で、エディーのほうをふり返った。手にしたディスペンサーからアンプルを出
[次のページ]
戻る 編 削 Point(10)