わからない、だろうが/あらい
 

 ひび割れるような音と共に硬直する感触が、硬く、指の隙間から漏れだす。命の残滓が。その小さなコらもぜんぶ日々の接触点。憮然と細かく砕けるその背中にはりつけ、アイボリーのソファーに運んで乾いた空気と押し寄せる


嘆息:あなたの地表がいつか早足になったときサテンの向こう側から、羽を失った手がシュのように 芽吹き続ける階段を寂しがってやさしく楔をおいた。粗い笛のような色の葉のくすんだクチナシの圧力は(包まれたまま熟すことから)わずかばかりの明朝 無声のうちに〈λ(ラムダ)の忘れ物〉それはどのみち点描の花霞にあって、血に根を張り糧(かて)となりミチを辿った。期待に対し水脈と瑕疵
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