空から落ちた星をもらった日/花野誉
 
ん、静止したハンモックで寝そべっておられるのに、私だけ、ずっと揺れています。
だんだん恥ずかしくなってきて、
どうしたもんかとモゾモゾしていたら、どこからか、小さな男の子が傍に来て、私を見ます。
「これ乗りたい?」
と聞くと、なにやらゴニョゴニョ言って、向こうへ走って行きました。

なにせ、なかなか揺れが止まらず、やっと止まった時、今度は小さな女の子がトコトコやってきて、私と妹のハンモックの間で歩みを止めました。
「こんにちは」と、妹と二人で声を掛けると、
「あーあー」と、女の子は喋ります。
まだ、喋り始めてそんなに月日が経っていないようです。
急にしゃがみ込むと、小さな指で芝
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