羽虫が右手にとまり走り出す 深いしわの谷を一足とびで
道造の詩を追いかける羽虫と 次のページで友だちになる
外に出ず一日暇をもてあそぶ 部屋干しの服すらも笑わず
戸惑いで
顔を{ルビ覆=おお}った
左手が
震えていたよ
また逢えたら{ルビ好=い}い
被災地に用事も無いし知り合いも特に無いから
....
吾も老人声をかくクリスチャン彼女も老齢ニッコリして
身障者妻の勧めに近づけば一人ぽつねん笑顔にうなずく
エアロビクス妻と通う62歳なぜか愛らしき姿をおえり
自分とはぜんぜん似ていないものを あつめて暮らす 花とか夢とか
ちか道を知っているけどおしえない 君との時間が縮まるようで
はえ際に濡れるうぶ毛を ひそやかなものにたとえる ばれないように
百年が経てば僕たちも街も無くなることだし 遠まわりしよう
....
「なつかしい」そう言うあなたの笑いじわ なつかしくないブログあるもの
天下分け目の天王山で行司がしたい 強気ごうまん弱気うじうじ
真っ暗の部屋より暗いものはなし 窓から見える灰色の夜
ただイッコ
イッコのヒトの息の根も
止められぬなら
歌など詠むな
....
まあいいよキャラならいいよキャラならね 本当にうざい訳じゃないもの
独り身は気ままで自由で楽でいい さびしさをふと思い出すまで
七夕は何をするのか分からない 短冊切りのとろろがするり
曇ってて星が見えない 織姫と彦星ふたりネオンに消える
場所決めて飛行機決めて宿決めて 4泊5日の旅行は長い
....
{ルビ瞳=め}はそらし
存在確かめ合う
ふたり
気配がわかるだけで
高揚
退職で
きょうが最後の
チャンスだね
追いかけたけど
信号 赤で
....
しあわせか?
しあわせですか?
あなたいま
しあわせならば
....
雨に降られてあきらめた頃 ぼんやり鳴き出すあまがえる
太ももを豪快に吸う蚊はいずこ せめて生んでね玉のよな子を
汗をして坂道登り妻と共伝道奉仕の文月に入りぬ
電気店扇風機をあれこれと昔に比べずいぶん安い
紫陽花の水無月去りて妻の庭夏の草花春に敵わぬ
五七五で開く小指は守れない約束に似て 一字字あまり
七七で括る言葉が見当たらず 無言のままで永久のさよなら
ムカデさん 昨日お部屋に やってきた 箱で掬って 逃がしてやった
ムカデさん 今日もお部屋に やってきた そんなに俺の 部屋が好きかね
ムカデさん 明日は来なくて 良いからね 女房子供を 大事にし ....
しとしとと草木育む今朝の雨土のにおいや薫る緑や
雨粒の一つ一つが命かな青葉繁らす欅に寄りて
鉢植えの撫子が咲く曇り空誰かの思い知るも知らぬも
アメリカが
いちばんキライ
....
恋をして
ハートが燃える
電力を ....
気がつけば 草木も恥らう 子の二つ そろそろ寝ないと あの娘が怒る
....
縦に裂く指のひとつの行方には夕暮れのみの魚よこたわる
一歩めで柱二歩めで廊下燃し三歩で天地の境またぎゆく
「まとも」とは何を指すのかわからずにここまでは ....
セックスは何度やっても飽きないがいつも予想のやや下を行く ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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