話すたび 妖しく甘い 花が咲く 君のくちびる キスでふさいだ
押し花に込めた想いは緑色変色しても初夏を育てる
会議終え疲れた顔の会社員背広から匂う景気の悪さ
気まぐれな外国の猫抱きしめて日本にはない文化を探す
まだ少し麻酔の効果残しつつ眠気交じ ....
白と赤紫ブルー花咲きて妻の花壇は賑わいており
ギッシングふとふと読みて人生の目標みつけり
曇り空ベートーベン・ピアノ曲部屋中に響いておりけり
眩しい暗やみを翻す世界 前髪が育ちすぎているから
坂道を 転がるように 終わってく 今日にさよなら 今日にさよなら
夕暮れの 葉桜並ぶ 散歩道 帰る時間だと からすが鳴く
さびれたバス停の時刻表には 過去の時間が流れていま ....
{引用=
花霞 目に映るのは君の背に散りゆくたったひとひらの夢
北国の君に(好きよ)と花びらで書く 南風がさらってゆくよ
首筋に君が降らせたひとひらは淡い花より ....
緑野にタンポポが一面に咲き妻と喜ぶ春のひと日に
春風がそよそよと吹く畦道を伝道奉仕に妻と行きけり
陽は翳り大イヌフグリ点々と春風の吹く川のほとりを
風に揺れ柳芽吹ける川沿いの野に鳥な ....
下宿から 二か月ぶりに 家帰る
猫に忘れられ シャーッと鳴かれる
履き慣れた靴を脱ぎ捨て歩き出す 寄せては返す白波の靴
April fool「知ってる?猫の瞳の裏側は月ということ」
灰色の卵を割ったらからっぽだった。僕は黙ってねぎを刻んだ。
アクセルを 床に着くまで 踏み続け 殺す殺すと ホーン鳴らした
いく君は 足の指曲げ 骨鳴らす 演技かどうか 見破るsign
失ったひとつを補充する夢をみつつめでおうめでおうめでる
はし3ぜんぶんのりょうだと2どながす あかがでるまでつづけるあそび
8ぎがが小さく感じられるまで変わらぬ愛を誓いますかね
....
さまざまなことが一度に起きるこの一つの点は世界と呼ばれる
一粒の宇宙の果てから打ち寄せる心音、いのちが(((エコーしている)))
群れを捨て刺激の弱い新鮮な雨を踊り食いするサカナ
ビー玉の敷き詰められた砂浜の津波の向こうは雲の平原
....
禁断の果実を膝に、本を手に 赤い少女の白い微笑み
切った髪 床にのびて あくびする 晒した首筋 歌う襟足
蠢動す 巣穴みっけた 雌百足 蓄膿症の 副鼻腔内
お元気?と聞き覚えない声がする電話の向こう詐欺師の匂い
何歳になろうと夢は美しいあの世この世の間で揺れる
台風が接近中と告げる声眺める空に恋文飛ばす
退屈な授業に背中向けたまま遥か彼 ....
つけたゆびのあとはうすあお桃いろはなほの不在をつらぬき通し
おだやかな寝息はうみをつれもどしくち元にふるいはなをかざる
つぼみさへかたく締まつてゆめを見る足音とほくはるは逃 ....
誰をみて誰にふれても かまわないけど ぼくのことは 違う目でみて
船をたたむ)海岸からは海岸が見えなくてこれでは砂漠と同じです(海岸もたたむ
抜けそうな八重歯の揺れが開閉器 奇跡と破滅を行ったり来たり
(忘れたい)脳裏に散らかる消しかすはしろくて ....
尼さんの 短い髪の 香を放ち 松葉も命 欲情の春
羽根休む 鳥に石ころ 投げつけて
飛び立たせては 少し笑う
あたたかな春の日差しの雨上がり傘はやさしい涙を流す
誰もこの桜が見える道行けば 歩けばいない 道を疲れて
コスモスの 何色の地下鉄の色 削りこむ落書きに壁もなく
抱き合ってもちっともあったかくはないのあなたはひどい末端冷え症
ずるいよ あいつの好きそうな控え目なくちびる震わすあの子 ずるいよ
わらっちゃう きみが休みの水曜日 だあれも来ない ....
(発酵したい、)ね ふたり。肌はふやけて溶け出して やさしくこわれてゆくからだ
蜂の巣に成り変わってく脳みそがしとしとばらまく蜜と毒針
ぼくたちは目蓋に守られ息をする微弱いいのち せっくす ....
ハルノカゼ 日なたまみれの ボクノヘヤ コノヘヤスキヨ ト云ウ 君が好き
213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253
【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
0.48sec.