哀しみが三度
黒く焦げた後

喜びは二度
白く光ったよ

残りの哀しみが
次の喜びと
出会うまでは

少しだけ人を
好きになりたい
時計の針みたいな
たんぽぽは
指で触れてみて
巻き戻せるかな

過去の出会いや
未来の透明を
ささくれが沁みる
花びらを揺らし

長針も短針も
待たない今

僕だけの
タイ ....
何かを失くした
そう思った時
吹き抜ける風は
自由で良いな

押していくだけの
背中を眺めて
明日は休もう

季節の区切りが
心を人にする

穏やかな朝も
荒れ狂う夜も
立 ....
新しい家の
象徴だった
大きなシャンデリアと
集う家族

時は流れて
バブルが弾けると
付けることさえ
躊躇った明かりを

キャンドルに灯し
静かに燃やす

私にとって
残 ....
今は詩に浸る
心が固い

消しゴムやスポンジで
擦られて
そのカスや泡で
見えなくなった

とても大切な人が
生まれた
朝を想像する
自分を愛し

何かを分かち合う
歓びの ....
歩いて来た
砂浜に落とした
貝殻のベッドが
受け止めるもの

薄い体に
透ける光の道
星の嘆きや叫びを
映し出す

心のバリアを
外した時に
初めて輝く
命の呪文

人が ....
空へと向かって
伸びる手の先は
まだ開く前の
蕾を留めた
ボタンみたいな
小さな王国

掛け違えることなく
咲く花を
手紙に添えて
送るほどピュアな
時代を思えば

今や写真 ....
桜散りゆく偶数の月に
解き放たれし夏の日へ進む

理由があるとすればあまりにも
陽射しが見事に肌を光らせた

両腕をくすぐる生ぬるい風
袖を切ったのはいつだったっけ

みんなの意識は ....
都会に出た日は格好付けながら
踵を踏まれず歩きたかったし
一発で止まるタクシーが好きだ

車の窓に映る夜景は多分
いつか燃えなかった
花火のように明るい顔で
さよならを言うよ

飛び ....
流した涙や
赤く染まる血が
透明になるまで
過ごした時間

ありがとうは
一億人の心を
結ぶ羽根だって
みんな知っている

ギュッと守られた
お弁当箱よりも
偏ることのない
 ....
遠く離れても
砂漠の熱を辿って
くっ付く磁石のような
心でありたい

いつも一緒に
いられる喜びを
僕たちはきっと
手放したから

パンの耳で作った
檻の中に
君を置いた朝
 ....
枕は白い
消しゴムのように
青い瞼を
ぼかしてしまうよ

体温だけが
夢から続いて
寝返りを打つ度に
感じている

着替える前の
パジャマが心地よい

差し込む
光の中で笑 ....
頭の上に
王冠を乗せる
例えそれが
幻だとしても

春の日向を
掴めるだけでもう
靴紐の長さが
短くなる

旅人の靴が
動き出すまで
たくさんの爪が
剥がれるように

桜 ....
今日は少しだけ
穏やかな風

ブラウスの白い
襟がとんがって
羽ばたいてゆくよ
大地を蹴って

新しい生活を
求めながら
その羽根に
何を乗せるのだろう

宛て先のない
手 ....
机の上に
飾られた花が
あの子の代わりに
水を飲んでる

だからこの手で
花瓶を洗って
新しい水を
届けたかった

もっと生きられた
はずなのにという
あの子の居場所に
投げ ....
愛が美しい
言葉で語られ
手帳に書く時間も
ないくらい

肉体が支配する
頃にはもう

正しいレシピを
忘れたような
クリームシチューの
中にいるから

熱くて皮膚が
敏感 ....
稲妻を見た
同じ木の下で
あみだくじの
当たりみたいな形

二人の間に
透明な線路

導かれるのは
初めてなのに
全てを知ったような
低い声が

鼓膜を震わして
こみ上げる ....
ロウが落ちて
冷めてから固まる

誰かの足跡
みたいな雪国

二度とぶり返す
ことのない炎
身体じゅうで
押さえつけた気持ちは

ストーブの窓に
打ち明けた恋

薪の匂いが ....
イチゴは緑の
ベレー帽を被り
人が食べる時
捨てられてしまう

さよならの
合図にしては寂しい

私も同じように
帽子を脱いで

ごちそうさまと
伝えたかったから
ジグザグバ ....
特別な技が
あるわけじゃない

卵を割って
殻が入ったら

それはもう
誰かの涙なんだ
水溜りを打つ雨の雫は
白いスニーカーに
汚れの履歴

行ったことのある
場所で濡れたから
この地図はきっと
破れないはず

今までもずっと
これからも多分
そうやって歩いて
行 ....
誰かの幸せに
揺さぶられても
自分の思い出
輝く時は

大きすぎる手に
五本指足りず
泳いで潜って
爪の先で会う

無印になった
爪の色は負け

さよならといつも
隣り合わ ....
点と線で描く
風船の中

詰まった言葉を
透かしながら追う
軌道の先で

詩人は待ってる
釘をさすような
最後のひと声

丸い形を
変えたくて割った

地球の中心
少しズ ....
洋服の下に肌があるから
秘められた場所で会話が出来る

鍵を渡さない私はいつも
肌が透けるストッキングを拒み
女という生き方を否定する

黒いタイツは100デニールのもの
少しでも細く ....
ピンクが似合わない
この体にも
桜は舞い降り
憩う時がある

腕のざわめく
動きに合わせて
花びらのトンネルが
開通する

まるでカーディガンを
羽織る姿は

春しか着ない
 ....
眠れない夜の
交差点はまだ
誰ひとり世界から
消えなくて

人工衛星に映る
悩みが大きくなって
破裂するくらいの

僕です私です
手を挙げる人

延長コードの先に
天国がある ....
音程の幅を揺らして歌い人の心 ワンピースの裾をはためかせてバイバイ しゃぼん玉と
握手を交わしながら
掌に伝う
虹色の雫

弾いてしまった
鍵盤のように
瞳を震わす
メロディが欲しい

ターンタターン
用意されたのは
大きな舞台で
人と結ばれ ....
心の海に巻き戻すフィルムが
情熱を失くし灰になる夜

思い出せないあの頃のように
いつか消えてしまうものを何個も
抱えた身体に光のスキャン

爆弾みたいな重さと匂いで
解るほど簡単な夢 ....
ミナト 螢(1000)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩119/4/15 19:45
春の歌自由詩219/4/14 11:52
風の人自由詩219/4/12 14:00
電球自由詩119/4/11 10:34
自由詩019/4/10 19:11
プラネタリウム自由詩219/4/9 10:44
自由詩019/4/8 14:54
恍惚自由詩119/4/3 19:51
夜のパレット自由詩219/4/2 13:23
ハンカチ自由詩419/4/1 14:39
蜜の星自由詩119/3/31 12:41
自由詩019/3/30 12:54
開花自由詩519/3/26 20:24
白鳥自由詩219/3/25 20:57
公式自由詩219/3/22 20:32
正気自由詩819/3/21 20:10
運命の人自由詩419/3/20 20:49
故郷自由詩4*19/3/19 21:15
挨拶自由詩119/3/19 12:39
失敗自由詩219/3/18 14:28
雨上がり自由詩3*19/3/17 19:22
日々自由詩119/3/16 13:08
魔法自由詩319/3/14 15:23
ダイエット自由詩119/3/12 16:34
空のクローゼット自由詩419/3/10 20:32
カウントダウン自由詩219/3/9 19:16
一行詩自由詩119/3/8 19:06
自由詩219/3/8 19:01
プリズム自由詩2*19/3/7 14:41
モノクロ自由詩219/3/6 18:52

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