全てを失くしたような顔をして
覗けるショーウィンドウなど
ここにはないよ

きっと汚れてるファンデが落ちて
心の毛穴に詰まらせながら
どうしようもなく哀しい涙は

手の甲で弾くピアノ線 ....
どんなゴミ袋にだって
夢を詰めれば
膨らむプレゼント

受け止めながら
生きていきたいから
名前を書くのさ
大きく正しく

恥ずかしくても
笑われてもまだ
諦めきれずに
空気を ....
白い上空から
手紙が来る
ここに届く頃には
破れたまま
何て書いてあるのか
解らない

砂時計に入れた
紙切れが舞う
逆さまにして
空へ送り返し
もう一度だけ
僕に宛てて欲しい ....
チョコレート一枚
割っただけで
体が熱くなる
こんな季節は

何も溶かす
もののない指先に

曇りガラスの
結露を集めて
誰かの代わりに
泣いてあげましょう

涙の降りる駅は ....
琥珀のスープを
飲み干した時
同じ体温で
冬を知りたい

サラダの鮮やかな
赤い野菜に
つまづく事なく
食べられたら良い

パスタの重さが
運命のように
口の周りで
踊り出す ....
家はあるけれど
帰る場所じゃない

その点で僕は
迷子になった

君だよ君の腕の中に
作る枠に収まって
絵になれたら良い

笑顔も涙も
崩れるほど抱いて
新しい夜を
迎えるよ ....
空のハサミがギラッと光って
伸びたばかりの髪の毛を切るなら

もう振ることのない尻尾が絶えて
地平線の高さに置く心臓

ポニーテールの重力をばら撒き
痺れるほどの痛みに溺れた

路上 ....
冷えた空気で
赤くなる鼻を
そっと押したら
どこまでも行こう

その腕に掴まり
守られながら
希望だけが
呼吸を浅くして

空を超え
海を遊び
エレベーターは
止まらずに動く ....
床を軋ませる
裸足のトゥーシューズ
今まで支えられてきた
身体が揺らぐ

これからはきっと
誰の手もここには
届かないこと

思い知る度に
美しく回る
世界と出会って
強くなれ ....
剥いたばかりの
ゆでたまごが回る
箸では掴めない
軌道の秘密

向き合うことから
逃げてきた僕は
誰かが撒いてゆく
塩の上で
ブレーキをかける
臆病な心

全てを見せるには
 ....
揺れて落ちて
踏まれた一粒が
私の涙だった
気がするよ

甘い味をした
透明なままの
レンズが割れて
元に戻せない

何も見えなくなった
夜の深さを
果実で埋めようと
手を掛 ....
花びらのような
スカートを纏い
その指で散らして
欲しいと願う

胸の鼓動を
キュンと早くする
苺が潰れて
しまいそうなほど

甘酸っぱい時を
口に含んだ
白い吐息が
運ばれ ....
高跳びで超えたバーの向こうに
約束を交わす空があったこと

孤独な大地を蹴り上げる足は
記録よりも記憶に残る顔が
いつもそこにある会心のジャンプ

見せ合う度に燃える心臓が
入れ替わる ....
小さな地震で揺れていた歯が
旅立つように足を動かして

口の中から飛び出す痛みを
あの恋みたいに忘れられない

飲み込んだ言葉や隠した本音に
届かなかった乳歯の成長が

君を見届けて ....
掴まることができない
セーターの袖口を塞ぐ人が現れて

暖かい空気で守り続ける
二人の思い出が膨らむ腕は

風も通さずに聞こえる互いの
脈を打つ音が重なり合って
ジングルベルの間を縫っ ....
トーストにバターを塗るナイフが
会話のように渡されることなく

淡々とした世界に割り込む
七時のニュースが今日も聞こえる

誰かが踏み外した人生の
後始末を映すナイフの先で

鈍く光 ....
髪の毛の中に光を通す
黄金の束が揺れる稲のよう

頂上に黒い影が伸びても
この道で変わると決めた心は

本音を伝えるための声を抱き
誰か私を摘んでくれないか

唇を押し当てる風のよう ....
飛び込む
タイミングが
解らない

あの胸の中このビルの下

希望はいつも
上にあるのだと
知っている人が
作る空の色

吸い込まれそうな
青の視界が
反転をした
海に変わ ....
遠すぎて寂しく冷たい距離を
縮めるための光が溢れて

眩しさを知った心臓の痛み
ガラスの中の記念写真みたい

美しいものはどこにあるかな
今ならきっと教えてあげられる

君が瞼を閉じ ....
落ち葉が集まる
回転ドアの中
振り返る季節に
折り目をつけようと

頬を叩いた紅葉が
赤くなって
蟹みたいな歩き方で
立ち去る

人に踏まれながら
指を捨てたら
大事な約束を
 ....
無表情な肩のラインに沿って
赤信号の続く右腕が

誰かと呼び合うお揃いの鈴で
青信号に変わる瞬間を
踏み出す時の一歩を忘れない

遠く近くに感じる鈴の音を
重ねるだけで聴こえるメロディ ....
離れていくこと怖くはないよ
少しだけ嘘をつくのが
自分に掛ける最後の魔法だ

気付いてるでしょう同じ気持ちを
伝え切れなくて隠れた星のように
輝いてないと見てくれないのね

側にいるよ ....
田舎で鳴らすパンプスの音は
アスファルトと喧嘩をしているようで

沈黙の町に突き刺す矢の道
着飾った自分を恥じた後で
鏡を見る気にはならないから

タートルネックを折り返しながら
顔を ....
だるまさんが
転んだ
そこにいたはずの
みんなが消えた

時の流れに
目を瞑りながら
眠ってしまった
呼吸を残して

戻っては来ない
人の足跡を
散りゆく落ち葉が
埋めていく ....
落とした視線に降り注ぐ光
飛び散った心をまとめるように

照り返す熱を真っ直ぐ感じる
一筋の軌道を希望と呼んだ

指先から抜けてどこまでも行けば
体に傷を残す優しい糸で
檻を作った逃げ ....
両耳にさしたイヤフォンで今
世界を閉じて音楽を浴びる

君は一人じゃないと歌えるのは
その人がとても幸せだから

カーテンを閉めた
孤独の窓には影が映らずに
双子のチェリーを食べた僕に ....
一枚の写真が時を止める
二人がせーのでピースを出して
三年後の未来を照らすような
四季の途中で折れてしまった角を
五回舐めても戻らない形が

枕の下で静かに眠ってる
押し花みたいな夢を広 ....
静寂に火を灯す人の声が
柔らかくて肌を滑るマシュマロ

撫でてあげたくなる普通の暮らし
弾む会話の出所が知りたい

同じ食事と短い睡眠で
命を縮めた願望の淵に
駆け付けてくれる友達を失 ....
マスカラの羽根がまつ毛を広げて
飛び出そうとするロケットの軌道

瞬きの数が増えるその度に
大切なものを見逃したから

涙で滲んだ黒いカラスが
目尻に落とした旗を掲げる

異物の入っ ....
箱の内側に油を塗って
取り出したマトリョーシカみたいな

重なる記憶がぶつからないように
思い出はいつも滑りやすいから
スケートリンクで放し飼いにする

転んだら痛みが伝わる身体
あの ....
ミナト 螢(1000)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩1*18/12/30 16:07
旅人自由詩318/12/29 12:35
冬景色自由詩218/12/28 13:14
憑依自由詩218/12/25 19:57
ディナー自由詩3*18/12/23 20:27
門限自由詩118/12/21 20:13
彼方自由詩318/12/19 11:59
ユートピア自由詩018/12/18 9:18
ダンス イン ザ ダーク自由詩018/12/14 11:02
ゆでたまごの詩自由詩2*18/12/13 10:30
葡萄自由詩318/12/11 9:24
始動自由詩218/12/9 10:09
フィールド自由詩118/12/3 8:32
永久歯自由詩118/12/1 8:47
グラデーション自由詩118/11/30 8:36
処刑自由詩118/11/28 8:26
メッシュ自由詩2*18/11/27 8:08
リバース自由詩218/11/26 8:23
三日月自由詩118/11/25 8:57
分身自由詩518/11/24 8:49
凛々と自由詩118/11/22 8:21
予感自由詩118/11/20 17:22
異邦人自由詩1*18/11/17 8:10
解散自由詩4*18/11/16 7:53
太陽自由詩218/11/15 8:23
チェリー自由詩218/11/14 8:22
数え歌自由詩218/11/13 8:29
銀河鉄道自由詩218/11/12 8:20
自由詩2*18/11/11 8:40
リンク自由詩4*18/11/10 8:14

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